インディアナポリス500マイルレースは、歴史と伝統に彩られた世界最大の一日制レースです。2020年のレースでは、新型コロナウイルス感染症の影響により8月開催となり、ほぼ無観客での開催となりました。その中、日本人ドライバーの佐藤琢磨が2度目の優勝を遂げ、世界的な脚光を浴びました。このクイズでは、インディアナポリス500を中心としたインディカー史の知識と熱狂をお楽しみいただけます。10問を通じて、リーグの歴史、ドライバー、チームなど、インディカーレーシングの魅力に迫ります。ご挑戦ください。
Q1 : DW12シャシーが導入された2012年シーズン、シリーズチャンピオンを獲得したドライバーは誰? ライアン・ハンターレイ スコット・ディクソン ジョセフ・ニューガーデン ウィル・パワー
2012年は新シャシーDW12とターボエンジン規定の初年度で、パワーが序盤に大量得点したが、アンドレッティ・オートスポートのライアン・ハンターレイが中盤3連勝を含む快進撃で逆転。最終戦フォンタナでパワーがクラッシュしたことでタイトルが確定した。ハンターレイはアメリカ人として2006年のサム・ホーニッシュJr.以来のシリーズ王者。DW12の信頼性やセットアップをいち早く掴んだことが勝因と評される。
Q2 : 近年シーズン開幕戦が最も頻繁に行われているストリートコースはどこ? ロングビーチ市街地コース デトロイト・ベルアイル市街地コース セントピーターズバーグ市街地コース トロント市街地コース
フロリダ州のセントピーターズバーグ市街地コースは2005年にインディカー初開催以来、3月に行われる開幕戦として定着している。ダウンタウンの浜辺と空港滑走路を組み合わせたレイアウトで、ターン1の90度コーナーは毎年接触が多発する見どころ。ロングビーチは歴史ある4月開催、デトロイトは5月末または6月、トロントは夏開催と時期が異なるため、開幕戦という文脈ではセントピーターズバーグが正解となる。
Q3 : 2000年から現在までインディカーの公式タイヤを独占供給しているブランドは? グッドイヤー ミシュラン ブリヂストン ファイアストン
ファイアストンは1911年の第1回インディ500優勝タイヤとして知られ、CART時代も含め長年インディカーと深い関係にある。2000年にグッドイヤーが撤退して以降は独占供給となり、ブリヂストンの北米モータースポーツ部門もファイアストンブランドを維持。スリックとレッドウォールのソフト、レイン用ウェットなど複数コンパウンドを提供し、シリーズのレース戦略を左右している。ミシュランは参戦歴がない。
Q4 : インディアナポリス500で2023年時点最多となる18勝を挙げているチームは? チーム・ペンスキー チップ・ガナッシ・レーシング アンドレッティ・オートスポート A.J.フォイト・エンタープライゼス
チーム・ペンスキーは1972年にマーク・ダナヒューで初勝利を挙げて以降、リック・ミアーズ、アラン・サーJr.、エリオ・カストロネベス、シモン・パジェノー、ジョセフ・ニューガーデンらが勝利。2023年にニューガーデンが18勝目をもたらした。オーナーのロジャー・ペンスキーは戦略と準備で他を圧倒し、“インディ500に勝つため存在するチーム”と称される。ガナッシは5勝、アンドレッティは6勝、フォイトは4勝と数字が異なる。
Q5 : 2004年にインディカー・シリーズ(IRL)でチャンピオンに輝いたブラジル人ドライバーは誰? エリオ・カストロネベス ルーベンス・バリチェロ ジル・ド・フェラン トニー・カナーン
2004年はトニー・カナーンがシーズン全14戦で完走、すべてトップ10入りという驚異の安定感を示してタイトルを獲得。特にホームステッド開幕戦勝利で勢いをつけ、ショートオーバルからロードまで隙のないパフォーマンスを披露した。カストロネベスは同僚ながら勝ち切れず、前年王者ジル・ド・フェランは引退を表明。バリチェロは当時F1で活躍中でインディカーには参戦していなかったため、正解はカナーンである。
Q6 : 2020年のインディアナポリス500マイルレースで優勝したドライバーは誰? 佐藤琢磨 スコット・ディクソン アレクサンダー・ロッシ ウィル・パワー
2020年の第104回インディ500は新型コロナ禍の影響で史上初めて8月開催となり、ほぼ無観客という異例の環境で行われた。レース序盤をリードしたのはディクソンだったが、終盤の燃費戦略と再スタートの攻防で佐藤琢磨がトップに立ち、そのままチェッカー。2017年に続く2勝目を挙げ、通算2勝目を日本人ドライバーとして唯一記録した。給油タイミングやクラッシュで順位が入れ替わる複雑な展開だったため、ディクソンが勝ったと勘違いされることもあるが、正式優勝者は佐藤である。
Q7 : 2023年現在、NTTインディカー・シリーズにエンジンを供給している2社の正しい組み合わせはどれ? フォードとシボレー ホンダとシボレー トヨタとホンダ 日産とフォード
インディカーでは2012年のマルチエンジン規定導入以降、ホンダとシボレーの2社体制が続いている。かつてはシボレーとフォード(コスワースのブランド)、トヨタ、オールズモビルなども参入していたが撤退し、現在はシボレーがダウンサイジング型2.2LツインターボV6を「シボレー・インディーV6」として、ホンダが「ホンダHI」ユニットを供給。2024年に予定された2.4L化は延期されたが、両社は引き続きシリーズを支える。
Q8 : “The Fastest Short Track on the Planet”という愛称を持ち、インディカーのダブルヘッダー開催でも知られるショートオーバルはどこ? ミルウォーキー・マイル ワールドワイドテクノロジー・レースウェイ アイオワ・スピードウェイ リッチモンド・レースウェイ
アイオワ・スピードウェイは全長0.875マイル(約1.4km)の漸増バンクを持つオーバルで、高速コーナリングが可能なことから“最速のショートトラック”と呼ばれる。2007年にインディカー初開催、近年は週末に2レースを行うダブルヘッダー形式が定着しており、ナイトレースの演出と観客との近さで人気が高い。ミルウォーキーやリッチモンドもショートオーバルだが、愛称“Fastest Short Track”は公式プロモーションでアイオワが使用している。
Q9 : 2018年に導入された“IR18”ユニバーサルエアロキットを採用するインディカーのシャシーを製造している企業は? ローラ パノス スウィフト ダラーラ
インディカーでは2012年からイタリアのダラーラがDW12シャシーを独占供給してきたが、2018年に空力部品を刷新したユニバーサルキット“IR18”を発表し、引き続き全車のモノコックを手掛けている。ローラやパノスはCART時代に実績があり、スウィフトも参入を検討したが、現在のレギュレーションではダラーラのみが公式サプライヤー。安全性とコスト抑制の観点から単一メーカー体制が継続している。
Q10 : シリーズ全車に“エアロスクリーン”が初めて装着されたシーズンは? 2019年 2020年 2021年 2018年
ドライバー頭部保護強化のため、インディカーはF1の“HALO”とは異なるポリカーボネート製スクリーンとチタンフレームを組み合わせた“エアロスクリーン”を開発。レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズと協力し2019年にテストを行い、2020年開幕戦テキサスから全車義務化された。重心上昇や冷却対策が課題だったが、デビュー直後の事故でも効果を実証し、安全基準を大きく向上させたシステムとして定着した。
まとめ
いかがでしたか? 今回はインディカークイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はインディカークイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。