スピードスケートは、冬季オリンピックの人気種目の1つです。100mから10,000mまでの様々な距離のレースが行われ、瞬発力や持久力、戦略性が問われる極めて魅力的な競技です。今回はその競技の歴史や記録、注目選手などについて、10問のクイズを通して詳しく解説していきます。スピードスケートの奥深さに迫る本クイズを通して、この冬季スポーツの魅力を存分に味わっていただければと思います。
Q1 : スピードスケートのチームパシュート(団体追い抜き)は1チーム何人で滑る?
チームパシュートは2006年トリノ五輪から正式種目となった団体戦で、1チーム3人が縦列を組んで滑り、3人目がゴールした時点のタイムで勝敗が決まる。スタートはホームストレートとバックストレートに分かれて同時に行い、8周(女子は6周)を滑走する。途中で前後交代しながら空気抵抗を分担し、体力を温存する戦術が鍵となる。4人制と誤解されがちだが、実際は3人で走り誰かが遅れると記録が残らないため、チームワークと隊列技術が重要視される。
Q2 : つま先部分が可動する『クラップスケート』がワールドカップで急速に普及し世界記録が大量更新されたのはどの年代?
クラップスケートはヒンジ構造で踵が浮くため推進力を最後まで氷に伝えられる革新的ブレード。1996年にオランダ選手が着用して世界距離別で優勝したのを契機に1997〜1998年シーズンに一気に広まり、10種目以上で世界記録が書き換えられた。2000年代には標準装備となったが普及のピークと衝撃は1990年代後半である。導入初期は機材トラブルや安全性が議論されたものの、科学的分析で効果が証明され現在もトップ選手の大半が使用している。
Q3 : 屋内リンクで最適な氷質を保つために、競技中の氷表面温度はおおむね何℃前後に設定されることが多い?
氷の硬さとエッジの食い込み具合はタイムに直結するため、屋内リンクでは冷媒配管を用いて氷温を−5℃前後に維持するのが一般的とされる。硬すぎるとエッジが滑り、柔らかすぎると氷が削れて抵抗が増えるため、この温度が最適なバランスになる。製氷車による散水や換気システムで湿度・気温も細かく管理し、国際大会では周回ごとに氷温を測定してデータを公表する。−2℃や0℃はショートトラックやフィギュア寄りの設定で、スピード競技には高すぎる温度である。
Q4 : 2022年北京五輪男子500mで34秒32の五輪新記録を出し金メダルを手にした中国のスプリンターは誰?
高亭宇(ガオ・ティンユ)は中国河北省出身のスプリンターで、北京五輪男子500m決勝で34秒32をマークし自国開催で金メダルを獲得した。スタート0-100mの加速力と後半の伸びのバランスが良く、2018年平昌で銅を取って以来4年間でフォームを改良。リンクの気圧が高く空気抵抗が大きい北京で世界トップ水準のタイムを出した点が評価された。アジア勢男子の500m金は韓国モ・テボン以来で、中国短距離の歴史を塗り替える快挙となった。
Q5 : ロングトラックでは各周回でインレーンとアウトレーンを交互に走るが、その主な目的は?
400mオーバルはインレーンの方が円周が短いため、同一のスタートラインから計時すると距離に差が生じる。そこで各周でバックストレート中間のクロスオーバーゾーンでレーンを交換し、イン・アウト両方を走ることでトータルの距離を完全に等しくする仕組みになっている。風よけ目的と誤解されるが、二人一組のタイムレース形式において公平性を保つことが第一義である。レーンチェンジを怠ると失格となり、トップ選手でも確認動作を怠らない。
Q6 : スピードスケートの国際公式大会で使用されるロングトラック1周の標準距離は次のうちどれ?
国際スケート連盟(ISU)の競技規程ではロングトラックは1周400メートルと定められている。25〜26mほどのカーブ半径と180m前後のストレートで構成され、インとアウトを合わせて距離が等しくなるよう設計されている。冬季五輪・世界選手権を含む主要国際大会はすべてこの規格で行われ、333mリンクは少年大会など、500mリンクはショートトラックと混同されることが多いが正式競技では用いられない。標準距離を知ることは競技理解の基本である。
Q7 : 2018年平昌五輪女子500mでオリンピック新記録を樹立して金メダルを獲得した日本人選手は誰?
小平奈緒は2018年平昌五輪女子500mで36秒94をマークし、従来のオリンピック記録を0.24秒更新して日本女子初の個人種目金メダルを獲得した。彼女は長野県出身で、大学卒業後も信州大学や相澤病院チームで競技を継続。スタートよりも中盤以降の加速力に優れる滑りで世界をリードし、ワールドカップ総合優勝や世界スプリント選手権連覇など実績も豊富。ライバルの韓国李相花を地元で破ったことも大きな話題となった。
Q8 : オリンピックで初めてマススタート種目が実施された大会はどれ?
マススタートは従来のタイムレースではなく同時スタートで駆け引きを行う新形式としてISUが導入し、2018年平昌五輪から正式種目となった。男女各16名が一斉にスタートし、ポイント周回とゴール順位によって得点を競う。戦術要素が強く観客にわかりやすいことから人気が高まり、北京大会でも採用された。ソチ以前は五輪種目に含まれず、ワールドカップやユース大会でテストが行われた段階だった。導入年を押さえておくと種目の歴史が整理できる。
Q9 : 2023年時点で男子1万メートル世界記録保持者であるスウェーデンの選手は誰?
ニルス・ファン・デル・プールは2022年2月にソルトレイクシティで12分30秒74を記録し、男子10000mの世界記録を樹立した長距離の第一人者である。徹底した自転車ロードトレーニングなど独自の方法論で持久力を高め、北京五輪でも5000mと10000mの二冠を達成した。オランダのクラマーは五輪王者として有名だが記録は更新されている。コスやブローメンは過去に記録を持ったが現在は歴代リスト下位。世界記録保持者は時期によって変わるので最新情報をチェックすることが重要だ。
Q10 : 冬季五輪におけるスピードスケート金メダル獲得数が最も多い国は?
オランダは伝統的にスピードスケートが国技と呼ばれるほど盛んで、2022年北京大会終了時点で冬季五輪通算48個の金メダルを獲得し、2位のノルウェーを大きく引き離している。平地に運河が張り巡らされた地理と国民的な屋外スケート文化が競技力の基盤。エルフステデン・トヒトなど長距離自然氷レースの歴史もあり、子どもの頃から滑走感覚を養える環境が整っている。メダルの内訳は中長距離と女子の強さが際立ち、クラマーやヴスタなど名選手を多数輩出した。
まとめ
いかがでしたか? 今回はスピードスケートクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はスピードスケートクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。