クラシカル走法で滑走面中央に塗るキックワックスが雪面に対して働く主な物理的原理はどれか
キックワックスは踏み込んだ瞬間に雪粒へ食い込み強い静摩擦を発生させることでスキーが後退せず前方推進力へ変換する。体重が抜けると圧力が下がり、ワックスの接触面が減って摩擦が弱まり滑走面前後に塗布したグライドワックス部分が働いて再び滑りに移る。この摩擦と滑走の切り替えを細かく制御するため、雪温や結晶形状に合わせて硬さや粘度の異なるワックスを選択し多層に重ね塗りするのが競技現場の常識で、高性能なグリップゾーンを作ることがタイム短縮の鍵となる。