レクリエーショナルダイビングで高酸素ナイトロックスを使う場合,作業中に設定される最大許容酸素分圧(PO2)の一般的な上限値は?
酸素は分圧が高すぎると中枢神経障害や肺毒性を招くため,テクニカルではない通常のナイトロックス運用では1.4ataを上限に設定するのが国際的な標準となっている。例えばEAN36を吸う場合,1.4ataに達する深度は約28メートルであり,それを超えないようダイブコンピュータはMOD(最大作業深度)を計算して警告を出す。緊急時など短時間のコンティンジェンシーとして1.6ataまで許容する設定もあるが,長時間曝露は重大な痙攣リスクにつながるため計画段階で管理することが求められる。