ムエタイは、タイ国技として長い伝統を持つ格闘技です。試合前の儀式から禁止技、ルール、有名選手まで、ムエタイの魅力的な側面を10問のクイズでご紹介します。ムエタイファンはもちろん、初めてこの格闘技に触れる方も、クイズを通して深い理解を得られるはずです。真の”The art of eight limbs”とも称されるムエタイの世界を、ぜひお楽しみください。
Q1 : 現行のタイ王国スポーツ局のルールでムエタイの試合中に禁止されている攻撃はどれ? 肘打ち 首相撲からの膝 跳び前蹴り 頭突き
頭突き(ヘッドバット)は歴史的には古式ムエタイで使用された技だが、現行のスポーツ化されたムエタイでは選手の安全を理由に全面禁止となっている。肘打ちや膝蹴り、首相撲は依然として使用可能で高得点を狙えるが、頭部同士の衝突は脳や顔面への重大なダメージを招くため反則負けの対象となる。古式技術は演武やムエボランの競技で伝承されている。
Q2 : 長いリーチの膝蹴りで1980年代に無敗のまま引退し“ニー・キンス・キンサー”と呼ばれた名選手は? サームアート・パヤックアーン ディーゼルノイ・チョー・タナスックーン サムゴー・ギャットモンテープ コーンサック・ソー・セーミアンミット
ディーゼルノイ・チョー・タナスックーンは身長188cmと軽量級では異例の体格を活かし、相手を首相撲で捕らえてから終始膝蹴りを浴びせる戦法で1980年代のライト級無敵王者として君臨した。互角に戦える挑戦者が現れず防衛戦が組めなくなったため王座を返上して引退したことでも知られ、膝蹴りの代名詞的存在として今も教材映像に引用される。
Q3 : ムエタイ選手がワイクルー中に頭に巻く御守りの縄飾りを何と呼ぶ? プラチアン サーイシン パパシット モンコン
モンコンは寺院で僧侶に祈祷してもらった編み紐を輪状にし、ワイクルーの間だけ選手の頭に載せる護符である。戦いの無事と勝利を願う象徴で、試合開始直前にセコンドが外しコーナーポストに掛ける所作も決まり事。手首に巻くサーイシンと混同されがちだが別物で、モンコンは所属ジムを離れると他人に譲渡できないなど宗教的・文化的規範が細かく定められている。
Q4 : オリンピック委員会が承認するアマチュアムエタイ世界統括団体は次のうちどれ? IFMA WPMF WMF ISKA
IFMA(International Federation of Muaythai Associations)は130以上の国・地域が加盟するアマチュアムエタイの世界統括団体で、国際オリンピック委員会が正式に承認している。ヘッドギアや胴当てを着用し、ポイント制で勝敗を競う安全性重視のルールを採用しつつも、ワイクルーやモンコンなど伝統文化の保存にも力を注ぐ。IFMA世界選手権は五輪採用への試金石と見なされる。
Q5 : タイ国内のプロ公式戦におけるラウンド数と各ラウンド時間の標準的な組み合わせは? 3分×3R 2分×5R 3分×5R 5分×3R
タイのプロスタジアムルールは3分×5ラウンド制が基本で、4ラウンド目までの内容が均衡している場合、最終5ラウンドの攻防が勝敗を大きく左右する特色がある。ラウンド間インターバルは2分で、重い打撃が入った際はレフェリーがテンカウントを取るシステムも採用。3ラウンド制は地方興行やK-1系イベントで見られるが、本場タイではタイトル戦を含め5ラウンドが標準となっている。
Q6 : スタジアムルールでは最も高く評価されやすい得点方法は次のうちどれ? 前蹴りでバランスを崩させる 首相撲でコントロールし複数の膝をクリーンヒットさせる ボクシングの連打でガードの上から当てる 相手の攻撃を派手にかわして挑発する
ムエタイ判定では相手をコントロールしてクリーンに当てる膝蹴りが高評価を受けやすい。特に首相撲で相手のバランスを奪い、膝を胴や肋骨に連続で突き刺す動作は“支配”と“有効打”の両方を示すため得点が大きい。前蹴りやパンチの連打も効果的だが、防御された場合は減点対象になることもある。挑発や回避など派手なアピールは観客向けで採点にはほとんど影響しない。
Q7 : タイ国王誕生日興行として毎年12月に特設リングが設けられ無料観戦が行われる場所は? サナームルアン広場 スアンルムナイトバザール アユタヤ遺跡群 プーケットパトンビーチ
サナームルアン広場は王宮前大通りに隣接するバンコク中心部の広大な広場で、故プミポン前国王の誕生日である12月5日前後には特設リングが設けられ、無料でムエタイの王者対決や国際交流戦が開催される。王室主催興行として格式が高く、多くの屋台や祝賀イベントと同時進行で行われるため観光客にも人気。国技と王室の結び付きを象徴する年末の風物詩となっている。
Q8 : ムエタイの試合開始前に選手が師や神仏に敬意を表すために踊る伝統儀式の名称はどれ? ラムトゥア ワイクルー ソンラム カティン
ワイクルーはタイ語で「先生に敬意を払う」の意で、ムエタイの選手が試合前にリング上を回りながら行う礼拝と舞踏を指す。師匠、家族、神仏、会場に敬意を示し、同時にストレッチ効果で体温を上げ集中を高める役割も担う。国技としての伝統を象徴するため、国内主要スタジアムでは省略が許されず、演技の美しさも観客の楽しみとなっている。
Q9 : ムエタイが“The art of ___ limbs”と呼ばれる際、空欄に入る語は? six seven eight ten
ムエタイは両手の拳、両肘、両膝、両すね・足の計8つの部位を駆使して攻防を行うため「The art of eight limbs(八肢の技)」と呼ばれる。他の打撃格闘技が主に4肢または6肢を想定するのに対し、肘や膝を正面から使用することがルールで認められている点が特徴で、近距離での強烈な攻撃と多彩なコンビネーションを生み出している。
Q10 : 1956年開場し“ムエタイの聖地”と称されるバンコクのスタジアムは? ルンピニー・スタジアム スパンブリー・スタジアム チェンマイ・スタジアム パッタヤー・スタジアム
ルンピニー・スタジアムはタイ陸軍が1956年に建設した国営スタジアムで、ラジャダムナンと並びムエタイ最高峰のタイトルを懸けた試合が行われる。王者になることは選手にとって最大の栄誉で、世界中のファイターが参戦を目指す聖地とされる。2014年には郊外に新館が完成し、リング形状や入場音楽など伝統を守りつつ近代的設備も備えている。
まとめ
いかがでしたか? 今回はムエタイクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はムエタイクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。