ペタンクは、フランス南部のプロヴァンス地方で考案された競技ボールスポーツです。1907年に足を痛めた友人のために考案されたこのゲームは、その後フランス全土に広がり、1958年に国際連盟も設立されました。現在もフランスが世界最大の競技人口を有し、世界選手権でも優勝常連となっています。このクイズでは、ペタンクの起源やルール、用具、競技会などについて、10問をご紹介します。ペタンクの魅力を存分に味わっていただければと思います。
Q1 : ダブルス(2人対2人)形式の公式戦で、1人が使用できる球の数はいくつでしょう? 2個 1個 4個 3個
ペタンクではチーム編成によって1人当たりの球数が変わる。トリプルス(3人制)はチーム合計6個を3人で分けるため1人2個、シングルスは1人3個、そしてダブルスは同じ6個を2人で分けるため1人3個ずつ投げる。球数が多いダブルスでは、同一プレーヤーがポイントとシュートを状況に応じて使い分ける必要があり、戦術の幅が格段に広がる。一方で球の管理ミスや順番違反が起こりやすく、公式戦では審判が球数を逐次確認する。規定数を超過・不足した場合は失点や失格の対象となるため注意が必要だ。
Q2 : サークルからビュットまでの有効距離の下限は何メートルと規則で定められているでしょう? 6メートル 5メートル 7メートル 8メートル
FIPJP規則第7条は、最初にビュットを投げる距離を6メートル以上10メートル未満(屋外競技の場合)と定義している。6メートル未満では技術差が出にくく安全面の問題もあるため無効とされ、審判からやり直しを命じられる。逆に10メートルを超えるとシュートやロブの難易度が急激に上がり、プレー時間も長引く恐れがある。公認メジャーで計測し、コート条件や風向を考慮しながら選手が距離を調整することが試合の駆け引きとなる。屋内大会やジュニア大会では例外規定が設けられる場合もあるが、国際大会では厳格に6〜10メートルが適用される。
Q3 : ペタンク世界選手権を主催している国際統括団体の略称は次のうちどれでしょう? IOC FIPJP FIFA ITF
ペタンクとプロヴァンサルゲームを統括する国際組織はFédération Internationale de Pétanque et Jeu Provençal、略してFIPJPである。1958年にマルセイユで設立され、現在は80カ国以上の加盟連盟を擁し、世界選手権やユース大会、審判資格制度の運営を担う。FIPJPは競技規則の改定、用具認定、国際ランキング管理も行い、ワールドゲームズやコンチネンタル大会とも連携している。IOCはオリンピック、FIFAはサッカー、ITFはテニスの統括団体であり、ペタンクとは直接的な関係がない。
Q4 : ペタンクで『シュート』と呼ばれる投球の主な目的はどれでしょう? ビュットを弾き出す 味方の球に寄せる 相手の球を弾き飛ばす 高い弧を描いて落とす
シュートはフランス語で“tirer”に由来し、相手の得点球を直接狙って弾き飛ばし、自チームが有利な位置を確保する攻撃的な技術である。数メートル先の直径7〜8cmの金属球中心を正確に捉えるため、まっすぐな腕の振りとリリースの瞬間、回転数や着弾角度が重要になる。成功率は上級者の腕前を示す指標で、連続で決まるとゲームの流れを大きく変える。一方、寄せる投球は『ポワンテ』、ビュットを狙う特殊技は『カローム』と呼ばれ、用途が明確に区別されている。
Q5 : ワールドゲームズにおいてペタンクが含まれる正式競技名は次のうちどれでしょう? Lawn Bowls Boccia Boules Sport Lyonnaise Boules Sport Pétanque
ワールドゲームズはオリンピック未採用競技の国際総合大会で、ブールスポーツの枠組みでペタンクが採用されている。正式な英語表記は『Boules Sport Pétanque』で、同じブール系でも『Lyonnaise』や『Raffa』とは別種目として扱われる。2017年ヴロツワフ大会や2022年バーミングハム大会では男女シングルス・ペア・ミックスペアなどが実施され、世界選手権とは異なる大会フォーマットが観客を魅了した。出場枠は大陸予選で決定し、メダルは各国の競技振興に大きく寄与している。
Q6 : 公式大会で推奨される1面のコート幅はおおよそ何メートルでしょう? 3メートル 4メートル 5メートル 6メートル
FIPJPの会場規格では国際大会のコート(ピスト)1面につき幅4メートル、長さ15メートルが推奨サイズとされる。幅が狭いと隣のコートの球と干渉するリスクが高まり、安全性と競技性が損なわれる。国内大会では用地制約から幅3メートルに縮小されることもあるが、世界選手権やワールドゲームズでは4メートルを下回ることは許されない。十分な幅を確保することで横方向のロブや戦術的な角度付けが可能になり、観客動線や審判の測定スペースも確保しやすくなる。
Q7 : 公式球の材質として競技規則で認められているものは次のうちどれでしょう? 銅 木材 アルミ合金 鋼(カーボンまたはステンレス)
競技規則第2条は公式球の材質を『鋼またはステンレス鋼』と限定しており、銅やアルミ合金、木材、プラスチックなどは認められていない。鋼系素材は耐衝撃性と適度な質量を備え、激しくぶつかるペタンクに適する。カーボンスチールは柔らかく止まりやすい打感、ステンレスはサビに強く硬めの打感といった特徴があり、選手は戦術や好みに合わせて選択する。メーカーは重量・直径・モデル名・認定マークを球に刻印する義務があり、審判は磁石やノギス、重量計で検査する。規定外の球を使うと没収や失格になるため、材質確認は極めて重要だ。
Q8 : ペタンクが誕生した国はどこでしょう? フランス イタリア スペイン ポルトガル
ペタンクは1907年、南仏プロヴァンス地方のラ・シオタで、プロヴァンスボールの愛好家ジュール・ルノワールが足を痛めた友人でもプレーできるように考案したのが起源とされる。フランス語で「両足を揃えて」を意味する“pieds tanqués”が語源で、カフェの砂地で遊ばれたゲームが競技化された。以後フランス全土に広まり、1920年代には用具メーカーが球の量産を開始、1958年には国際連盟も設立された。現在も競技人口・大会数ともにフランスが世界最多で、フランス選手は世界選手権でも優勝常連となっている。
Q9 : 国際ルールで認められるペタンクの金属球の重量範囲は何グラムから何グラムでしょう? 500〜630g 650〜800g 820〜950g 300〜450g
FIPJP(国際ペタンク・プロヴァンサル連盟)の競技規則第2条では公式球の重量を650グラム以上800グラム以下と定めている。重すぎる球は手首・肘への負担が大きく、軽すぎる球は風やバウンドの影響を受けやすいため、この範囲が最適だとされる。選手は好みに応じて700g前後を選ぶことが多く、メーカーは重量を1g単位で刻印して出荷する。大会では審判がランダムに計量を行い、規定外の球は即座に交換・失格となる場合があるため、正確な重量管理は必須である。
Q10 : ビュット(コショネ)の直径は国際ルールで何ミリメートルと定められているでしょう? 25mm±1mm 35mm±1mm 30mm±1mm 40mm±1mm
FIPJP規則第3条は、ターゲットボールであるビュットの材質を木製とし、直径を30ミリメートル±1ミリメートル、すなわち29〜31ミリの範囲と厳格に定めている。直径が小さすぎると遠距離で視認しにくくなり、大きすぎると跳ね方が変わってゲーム性が損なわれるため、このサイズが採用された。競技会では専用ゲージで計測し、規定外のビュットは交換を命じられる。視認性向上のために蛍光塗装を施すことも認められており、選手が誤認しないよう色の重複は審判が事前にチェックする。
まとめ
いかがでしたか? 今回はペタンククイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はペタンククイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。