暑い季節、子どもの熱中症には十分な注意が必要です。気温や湿度、活動内容によって発症リスクが大きく変わるため、状況を的確に把握し、適切な対策を講じることが重要です。このクイズでは、熱中症の発症条件や症状、応急処置、予防法など、子どもが知っておくべき基本的な知識を10問にわたって紹介します。暑さ対策の参考にしていただき、夏を元気に過ごせますよう願っています。
Q1 : 真夏に外で遊ぶときに帽子をかぶる主な目的はどれ?
頭部は体温調節に重要な脳があるため、直射日光が当たると体温が急上昇します。ツバの広い帽子や通気性の良いキャップで日差しを遮ると、頭皮の温度上昇を抑え、熱中症のリスクを下げることができます。とくに身長の低い子どもは地面からの照り返しも受けやすいので効果は大きいです。帽子はおしゃれや日焼け止めの代替品ではなく、体温管理の重要なアイテムです。吸汗速乾素材を選び、汗で湿ったら替えを用意するとさらに効果が高まります。
Q2 : 熱中症が疑われる人に呼びかけても反応がないとき、まず取るべき行動は?
意識がない、呼びかけに反応しない場合は重度の熱中症で脳に障害が及んでいる可能性があります。自己判断で水を飲ませると誤嚥の危険があり、応急処置だけでは命に関わるため、ためらわず119番通報して救急車を要請します。同時に日陰へ移動し衣服をゆるめ、首やわきの下を冷やすなど体温低下を試みますが、搬送が最優先です。意識が戻ったとしても再び悪化することがあるため、医療機関で診察を受けることが不可欠です。家族や友達が通報し大人が来るまで付き添うことが重要です。
Q3 : 熱中症の危険度を示す指標WBGTの「W」は何を表す?
WBGTはWet Bulb Globe Temperatureの略で、湿球温度(Wet Bulb)、黒球温度(Globe)、乾球温度(Dry)を組み合わせた指数です。Wetは湿度を反映し、汗の蒸発効率に影響します。同じ気温でも湿度が高いと汗が蒸発しにくく体温が下がらず危険度が上がるため、WBGTは気温単独より正確に熱中症リスクを評価できます。日本の環境省はWBGTが28以上で警戒、31以上で運動原則中止を推奨しています。スポーツ大会や学校でもWBGT計で測定し活動可否を判断することが広がっています。
Q4 : 大人に比べて子どもが熱中症になりやすい主な理由はどれ?
子どもは体重当たりの体表面積が大きく代謝も高いため、産生される熱量が多い一方で、発汗機能や血流による放熱能力が大人ほど発達していません。また身長が低いため地面の照り返しの熱を受けやすく、気づかないうちに体温が上昇します。暑さや喉の渇きを自覚しても周囲に伝えにくい点もリスクを高めます。このため大人がこまめに声かけし、水分と塩分補給、休憩、衣服の調節を手伝うことが重要です。学校や家庭で暑さ指数を共有し、子ども主体ではなく周囲が管理する体制づくりが必要です。
Q5 : 暑い日に校庭で運動を始める前に行うと良いとされる準備はどれ?
熱中症予防は運動直前だけでなく前日からのコンディションづくりが大切です。睡眠不足は自律神経の働きを乱し体温調節能力を下げます。また水やスポーツドリンクで体内に水分とナトリウムを蓄えておくと、運動中の発汗による脱水を遅らせられます。空腹での運動は低血糖を招き体力が落ち、長袖で発汗を促すのは余計な体温上昇を招くため危険です。冷房は休息には有効ですが、体を冷やし続けると外気との温度差で自律神経が乱れることがあります。適度な室温で休み、朝食と水分をしっかり摂ってから運動に臨みましょう。
Q6 : 気温が高いだけでなく湿度も高いと熱中症になりやすくなります。一般的に注意が必要とされる気温の目安は何度くらいからでしょうか?
気温が28℃前後になると、汗をかいても湿度が高い場合に蒸発しにくく体内に熱がこもります。環境省の暑さ指数(WBGT)でも28を超えると警戒レベルとされ、運動や屋外活動は中止や短縮が推奨されます。子どもは大人より発汗量が少なく体温調節が未熟なため、同じ気温でも熱中症リスクが高くなります。気温計だけでなく湿度計やWBGTを活用し、28℃を超える日は帽子着用、こまめな休憩、水分・塩分補給を徹底することが大切です。
Q7 : めまい・立ちくらみ、筋肉のけいれんなど熱中症の初期症状のひとつとされるものはどれ?
熱中症で体内の水分と塩分が失われると筋肉の収縮に必要な電解質バランスが崩れ、こむら返り(筋肉のけいれん)が起こりやすくなります。足や手が突然つる、硬くなるといった症状は熱中症の初期段階「熱けいれん」と呼ばれます。見逃すと重症化し脱水や意識障害につながるため、早めに日陰で休み、スポーツドリンクや経口補水液で水分と塩分を補給することが重要です。めまい、立ちくらみ、顔のほてりも同時に現れることが多いため注意が必要です。
Q8 : 暑い日に運動している子どもが水分補給をするとき、最も適しているといわれる飲み物はどれ?
発汗で失われるのは水分だけでなくナトリウムなどの電解質です。0.1~0.2%程度の食塩と4~8%程度の糖分を含むスポーツドリンクや経口補水液は水だけより体内に吸収されやすく、脱水やけいれんを防ぎます。炭酸飲料やエナジードリンクは糖分やカフェインが多く、利尿作用でかえって水分が失われやすい場合があります。コーヒーもカフェインが入るため子ども向けには不適切です。運動前後30分ごとに100~200mlを目安にこまめに飲みましょう。
Q9 : 熱中症の人を冷やすとき、特に効率よく体温を下げられる場所はどこ?
首、わきの下、足の付け根(鼠径部)には太い血管が皮膚の近くを通っています。ここを氷嚢や冷たいペットボトルで冷やすと冷えた血液が全身を循環し、核心温を効率的に下げられます。おでこを冷やすだけでは体深部の温度は下がりにくく、ふくらはぎや腹部も血流量が比較的少ないため効果は限定的です。冷却と同時に風を当てる、衣服をゆるめる、日陰に移動するなど複合的に行うことで搬送までの時間を稼ぎ重症化を防ぎます。
Q10 : 部屋の中で熱中症を防ぐための行動として正しいものはどれ?
室内でも気温・湿度が高いと熱中症になります。特に寝室や勉強部屋は長時間過ごすため、エアコンや扇風機を併用して室温を28℃、湿度を50~60%程度に維持することが推奨されます。風を遮断してしまうと熱がこもりやすく、カーテンは日差しを遮りつつ換気をするのが望ましいです。喉が渇いたと感じたときは既に軽い脱水が始まっているため、15~30分ごとに少量ずつ水分を取りましょう。照明の明るさと体温は直接関係がなく、不要に熱源を増やすと逆効果になることもあります。
まとめ
いかがでしたか? 今回は熱中症 子ども向けクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は熱中症 子ども向けクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。