鹿児島など南九州で使われる「なんぼすっと?」は標準語で何を尋ねている?
南九州方言の「なんぼすっと?」は買い物などで値段を尋ねる際に使う。「なんぼ」は数値や価格を問う疑問詞で関西弁とも共通し、「すっと?」は「するのと?」が音変化したものと考えられる。魚市場で「このカツオはなんぼすっと?」と聞けば店主が価格を答えるのが日常風景。鹿児島弁は語尾が平板で語中が強く発音されるため、同じ言葉でも抑揚が異なり聞き取りには慣れが必要。歴史的に薩摩藩は琉球や中国大陸と交易が盛んで商取引の表現が発達したと言われる。観光客が覚えておくと値段交渉が和やかになり、地元の人との距離が縮まる便利なフレーズである。