簡単な犬クイズ – 知っておきたい犬の基礎知識
犬は私たちにとって身近な動物の一つですが、その基本的な特徴や能力について意外と知らないことも多いかもしれません。この記事では、犬に関する10の簡単なクイズを通して、これらの知識を確認していきます。犬の体型、機能、習性など、日頃の飼育にも役立つ基礎情報が満載です。犬好きな方はもちろん、これから犬を飼いたいと考えている方も、ぜひ一読してみてください。犬の魅力をより深く理解することができるはずです。
Q1 : 平均的な犬の妊娠期間(受胎から出産までの期間)はどれくらい?
犬の妊娠期間は品種や個体差によって多少前後しますが、一般的には“約63日(9週間)”が最も広く認知された平均値です。排卵後の受精時期がずれるため58〜65日の範囲が正常とされ、66日を過ぎても陣痛兆候がない場合は獣医師の診察が推奨されます。大型犬より小型犬の方が若干短くなる傾向があり、胎子数が多いと早産しやすいことも知られています。95日や120日、150日といった長期妊娠は通常起こらず、もし超過する場合は偽妊娠や受精日計算ミス、もしくは重大な胎勢異常が疑われます。適切な栄養管理とレントゲン検査により、出産前に胎児数や骨盤の許容範囲を確認することが母子の安全に繋がります。
Q2 : 犬がストレスや緊張を和らげたり相手を落ち着かせるために見せる“カーミングシグナル”として最も代表的な行動はどれ?
ノルウェーのドッグトレーナー、トゥーリッド・ルーガスが提唱した“カーミングシグナル”は、犬が自分や相手の感情を落ち着かせるためのコミュニケーション行動を指します。頻度が高く分かりやすいのが“あくび”で、緊張場面や叱責時、写真撮影時など多様なシーンで観察されます。これは眠いというより気持ちをリセットする仕草で、犬同士でも相手の興奮を鎮める効果があります。尾を高く振るのは興奮・優位性の表れ、前足を上げる“ポウリフト”は注目や猟欲示唆、低い声で吠えるのは威嚇に近い意味合いです。従って最も典型的なカーミングシグナルは“あくび”と覚えると良いでしょう。
Q3 : 国際畜犬連盟(FCI)の犬種区分で、シェパードやコリー、ウェルシュ・コーギーなどの“牧羊・牧畜犬”が属するのは何グループ?
FCI(Fédération Cynologique Internationale)は世界共通の犬種標準を策定し、現在約350犬種を10グループに分類しています。グループ1は“Sheepdogs and Cattle Dogs(Except Swiss Cattle Dogs)”で、牧羊犬と牧畜犬が対象です。代表犬種にはジャーマン・シェパード・ドッグ、ボーダー・コリー、シェットランド・シープドッグ、ウェルシュ・コーギー(ペンブローク、カーディガン)などが含まれます。グループ3はテリア、5はスピッツ&プリミティブ、7はポインターやセッターを含む“ポインティング・ドッグ”です。牧羊犬が1に属することは犬種検定でも頻出知識となっています。
Q4 : 犬にとって中毒を引き起こす恐れがあり、特にチョコレートやココアに高濃度で含まれる成分はどれ?
テオブロミンはカカオ豆に含まれるメチルキサンチン類アルカロイドで、犬はこの物質を分解する酵素活性が低いため体内に長時間残留し、中枢神経系や心臓、腎臓に悪影響を及ぼします。症状は嘔吐、下痢、頻尿、興奮、震え、けいれん、不整脈などで、体重1kgあたり20mg前後から臨床症状が出るとされ、100mgを超えると致死率が急激に高まります。カフェインも同系統で有害ですが、一般的なチョコレートではテオブロミン含有量が圧倒的に多く危険です。リコピンはトマト色素、シンナムアルデヒドはシナモン香気成分で、犬に通常量なら重篤な毒性は示しません。誤食時は速やかに獣医へ相談が必要です。
Q5 : 原産地で主にそりを引く使役犬として改良され、寒冷地でも作業できるダブルコートと高い持久力を持つ犬種はどれ?
シベリアン・ハスキーはロシア極東のチュクチ族が飼育したそり犬をルーツとし、過酷なツンドラ地帯での長距離物資輸送を目的に選択繁殖されました。体格は中型で俊敏、寒風を遮断する密なアンダーコートを備え、耳が立ち吻が長い“スピッツ系”の外貌を持ちます。20世紀初頭アラスカのそりレースで活躍したことで北米全土に名が広まり、南極探検や軍の輸送犬としても登用されました。現在は家庭犬として人気ですが、運動量は依然として多く、そり犬由来の強いスタミナと群れで行動したがる本能を持っています。番犬や鳥猟、牧羊にも適応はしますが、原初の主用途はあくまで“そり引き”です。
Q6 : 犬の嗅覚受容体(嗅覚細胞)の総数は、人間のおよそ何倍と推定されている?
犬の嗅上皮は約150〜170cm²といわれ、人間の約3〜5cm²と比較すると面積で30〜50倍に達します。嗅覚受容体の総数は2〜3億個前後で、人間の約500万個に対し40倍前後とされるのが一般的な見積もりです。さらに嗅球(脳内で臭いを処理する部位)の体積割合も人より遥かに大きく、遺伝的に多様な嗅覚受容体遺伝子を持つため嗅ぎ分け能力が極めて高いのが特徴です。麻薬探知犬やがん探知犬などで活躍できるのはこの生物学的優位性に基づいています。100倍や1000倍という数値はしばしば感覚的に語られますが、科学文献では40倍前後が妥当とされています。
Q7 : 犬が体温調節のために汗腺をもっとも多く利用している身体の部位はどこ?
犬は人間のように全身に発達したエクリン汗腺を持たず、体表からの発汗による冷却はほとんどできません。例外的に汗腺が集中しているのが足裏の肉球で、ここからわずかに汗をかいて滑り止めや体温調節を行います。そのため夏場にフローリングへ足跡がつくことがあります。主な熱放散は口を開けて舌を出し、呼気を利用するパンティングによって行います。背中や耳の内側、尾の付け根などにも汗腺はほぼなく、体温調節用途では機能しません。したがって肉球が犬の“汗をかく”代表的な場所と言えます。
Q8 : レトリーバーとして公認されている6犬種のうち、唯一アメリカ合衆国で作出された犬種はどれ?
チェサピーク・ベイ・レトリーバーは19世紀初頭、米国メリーランド州のチェサピーク湾沿岸で水猟に適した回収犬として誕生しました。寒冷な海水での作業に耐える被毛と力強い泳ぎが求められ、ニューファンドランド系の“セントジョンズ・ウォーター・ドッグ”を起源に地元の猟犬と交配し改良されました。ゴールデン、フラットコーテッド、ラブラドールはいずれもイギリス原産で、カナダなど別地域で発祥した系統がイギリスで品種固定されたものです。アメリカ原産のレトリーバーはチェサピークだけで、米国メリーランド州の州犬にも指定されています。耐水性のあるダブルコートと独特のウェーブが特徴で、今日でも優秀な水鳥回収犬として活躍しています。
Q9 : 視覚障害者を安全に誘導し、段差や障害物を知らせることを主目的とする補助犬の正式な呼称は何?
日本の身体障害者補助犬法では、補助犬は盲導犬・聴導犬・介助犬の三種類に区分されます。盲導犬は視覚障害者の歩行を助けるために特別な訓練を受け、ハーネスを装着してユーザーの指示通りに進路を検討し、安全なルートへと導きます。聴導犬は聴覚障害者に音を知らせ、介助犬は車椅子使用者など身体機能障害を補助します。救助犬は災害現場で人命救助を行う犬ですが、法律上は補助犬に含まれません。盲導犬は真っすぐ歩く能力だけでなく“危険回避の自主判断”も習得しており、高度なトレーニングが必要なため育成数は限られています。
Q10 : 世界で一般的に最も小型の公認犬種とされ、成犬でも体重1.5~3kg程度と極めて軽く、リンゴ型の頭部や大きな立ち耳が特徴の犬種はどれ?
チワワはメキシコ原産で、古代トルテカ文明の小型犬“テチチ”を祖先に持つと考えられています。成犬でも体高15〜23cm程度と非常に小さく、公認犬種の中では世界最小とされます。骨が細く低血糖にもなりやすいため飼育には注意が必要ですが、小柄ながら大胆で飼い主に忠実な性格が魅力です。ポメラニアンやヨークシャー・テリアも小型犬ですが、平均体重はチワワより重い2〜4kg台です。トイ・プードルも軽いものの体高がやや高く、体重範囲も広がります。小ささの世界記録にもチワワがたびたび登場するなど、最小犬種の呼び名はほぼ定着しています。
まとめ
いかがでしたか? 今回は簡単な犬クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は簡単な犬クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。