お正月ならではの楽しい雰囲気の中で、日本の伝統文化や習慣について学んでみませんか。この記事では、お正月に関する10問のクイズをご用意しました。鏡餅の飾りや羽子板遊び、七福神の由来など、知れば知るほど懐かしい感覚になるはずです。クイズを通して、お正月ならではの心温まる世界をお楽しみください。
Q1 : 江戸時代の金銀細工師が年の終わりにそば団子で工房に残った何を集めたことが『年越しそば』の一説とされる?
年越しそばの由来には多説あるが、江戸の金銀細工師が大晦日にそば粉で練った団子を転がし、作業台に散った金粉や銀粉を吸着させて回収したという話が有名。細長いそばは延命長寿を象徴すると同時に、散らばった金を集める縁起から金運を呼び込む食べ物とも解釈された。米ぬかなどでは金属粉がうまく付かず、職人が実際に用いたのは粘着力のあるそば団子だったと伝わる。
Q2 : 明治時代に作られ現在も歌われる唱歌『一月一日』の作曲者は誰?
唱歌『一月一日』は1893年の尋常小学唱歌集で発表された。作詞は国文学者の千家尊福、作曲は宮内省式部職雅楽課に勤めた上真行で、雅楽の音階を基調とした旋律が特徴。明治政府が国民統合の象徴として元旦を祝う歌を求めた背景があり、全国の小学校で歌唱された。のちにラジオやテレビの年始番組でも流れ、現在も神社や自治体の行事で演奏される。
Q3 : 神社で授与される破魔矢は本来何を射抜いて退けるためのものとされる?
破魔矢は正月に授与される縁起物で、室町期の弓術儀式「鳴弦」に由来すると言われる。新年に弓弦を鳴らしその音で魔を祓う行為が矢へと簡略化され、家内に飾ることで一年の邪気や疫病など諸々の悪鬼を射抜いて退散させるという意味が込められた。地震や火難を対象とする専用品も別にあるが、破魔矢の本来の主目的は悪鬼払いであるため選択肢の中では悪鬼が正答となる。
Q4 : 初日の出を拝む風習は、太陽をどの神格に見立てて遥拝したことに由来するとされる?
古来、天照大神は太陽の女神として伊勢神宮内宮に祀られ、皇室の祖神ともされる。初日の出の遙拝は平安期に宮中で元日の朝に東方遥拝を行ったことが起源とされ、昇る太陽に天照大神を重ねて五穀豊穣と国家安泰を祈願した。武家や庶民にも伝わり、明治以降は鉄道網の発達で高地や海岸に赴いて日の出を拝む風習が全国に定着した。したがって対象神は天照大神である。
Q5 : 関東地方で『祝い肴三種』と呼ばれ一の重に詰める定番三品に含まれないものはどれ?
おせち料理の「祝い肴三種」は最低限そろえればお正月といわれる重要な三品。関東では黒豆、数の子、田作りの組み合わせが一般的で、関西では田作りの代わりにたたきごぼうが入る。黒豆は勤勉健康、数の子は子孫繁栄、田作りは豊作祈願を意味する。設問は関東を前提としているため、関東版に含まれないたたきごぼうが正答となる。
Q6 : 十二支で「辰」は何番目に位置する?
十二支は子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の順で巡る。このうち辰は五番目に当たり、方角では東南東微南、時刻では午前七時から九時頃を示す。古代中国では天を駆ける龍を象徴し、権威や躍進の象徴として尊ばれた。日本でも干支には順位が固定されており、令和六年の辰年はこの第五位に該当するため、問いに対する正解は五番目となる。
Q7 : 七福神の中で唯一日本由来の神とされ、恵まれた漁や商売繁盛を象徴するのは誰?
七福神はインド、中国、日本の神が混在するが、恵比寿だけは日本固有の漁労神ヒルコが原型とされる。船に鯛を抱え釣り竿を持つ姿は大漁と商売繁盛を象徴し、関西では蛭子神と表記して漁港の氏神として祀られた。大黒天や毘沙門天はインド由来、弁財天は女神サラスヴァティーがルーツで外来神。したがって唯一の国産神は恵比寿である。
Q8 : お年玉の語源とされる宮中行事「御歳魂(としだま)」はそもそも何を分け与える儀式だった?
平安期の御歳魂は歳神に供えた鏡餅を下げて家長が家族や使用人に分け与える神事で、歳神の霊力を授かり一年の無病息災や豊作を祈る意味があった。この下された餅を歳魂と呼び、後に子どもへ与える行為だけが残って「お年玉」と表記されるようになった。米や酒の施与説もあるが、宮中儀礼の記録からは餅を分配する行為が中心であることが確認できる。
Q9 : 羽子板遊びで羽子板で打ち合う、黒い玉に羽が付いた道具の名称は?
羽子板遊びは室町期に宮中で病魔除けの行事として始まり、江戸で庶民に広まった。羽根と呼ばれる黒い実はムクロジの種で、硬くて軽く、孔を開けて鳥の羽を差し込む。空中で羽が回転するため落下速度が遅く、ラリーが続きやすい。玉自体を「はね」と呼び、板で突く行為が「羽根突き」となる。羽子板そのものではなく、飛ばし合う道具の名称を問われた場合の正答は羽根である。
Q10 : 鏡餅の上に飾られる柑橘類として最も一般的なのはどれ?
鏡餅の頂に置く柑橘は古来「橙」と決まっている。橙は木から落ちず越年する性質があり、家系が代々続くことへの願掛けと結び付いた。江戸期には門松や注連飾りと並ぶ正月飾りとして定着し、宮中でも用いられる。今日スーパーなどで温州みかんをのせる家庭もあるが、それは輸送や費用面の理由で代用しているだけで、神事では今も橙が正式とされる。
まとめ
いかがでしたか? 今回は簡単なお正月クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は簡単なお正月クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。