運動量保存の法則や、質量と速度の関係を理解することで、さまざまな物理現象の解明につながります。この記事では、運動量に関する10問のクイズを紹介しています。クイズを通して、運動量の基本的な概念や計算方法を学びましょう。また、クイズの解説では、物理現象の本質的な理解にもつながる知見を提供しています。運動量の性質をしっかりと把握することで、より深い物理の理解につなげていただければと思います。
Q1 : 質量0.010kgの弾丸が静止した2.00kgの台に埋まり、その後台は高さ0.05mまで上昇した。衝突直前の弾丸の速度はおよそいくらか(g=9.8m/s^2とする)? 199 m/s 150 m/s 250 m/s 99 m/s
弾丸が台に埋まった後、弾丸+台の系は上昇して位置エネルギーに変換される。衝突後の合体体速度vは (1/2)(M+m)v^2 = (M+m) g h より v = sqrt(2 g h)。数値代入で v = sqrt(2×9.8×0.05) ≒ sqrt(0.98) ≒ 0.99 m/s(衝突直後の合体体の速度)。運動量保存より弾丸の初速度uは m u = (M+m) v 、したがって u = (M+m)/m × v = (2.00+0.010)/0.010 × 0.99 ≒ 201×0.99 ≒ 198.99 m/s。約199 m/sが妥当である。
Q2 : 質量40kgのスケーターAが静止している別のスケーターB(質量60kg)に押し離され、Aの速度が右向きに3.0m/sになった。押し合った直後のBの速度はいくらか(向きは符号で示す)? -1.50 m/s -2.00 m/s -2.50 m/s 0.67 m/s
相互に押し合うとき外部水平力が無ければ運動量保存が成り立つ。初め全体の運動量は0なので、AとBの速度は反対向きで m_A v_A + m_B v_B = 0。従って v_B = −(m_A/m_B) v_A = −(40/60)×3.0 = −(2/3)×3.0 = −2.0 m/s。符号は左向きを示す。よってBは左向きに2.0 m/sである。}
Q3 : 質量0.01kgの弾丸が速度400m/sで静止した2.00kgの箱に貫入して止まった。弾丸と箱が一体になった直後の速度はいくらか(有効質量は2.00kg+0.01kgとする)。 1.99 m/s 右向き 2.00 m/s 右向き 1.95 m/s 右向き 1.49 m/s 右向き
衝突中に運動量保存が成り立つ(外力が短時間で無視できる場合)。衝突前の総運動量は弾丸のみで p = 0.01×400 = 4.0 kg·m/s。衝突後の合体質量は2.01kgで速度vを求めると v = p/(M+m) = 4.0/2.01 ≒ 1.99005 m/s。四捨五入して約1.99 m/s 右向き。エネルギーは非弾性で一部熱や変形に消費されるので運動エネルギーは保存されない点にも注意。
Q4 : 質量1kgの物体が速度2m/sで右向き、質量2kgの物体が速度−1m/s(左向き)で運動している。一次元完全弾性衝突後の1kgの物体の速度はいくらか。 -1.0 m/s -2.0 m/s 0 m/s 2.0 m/s
一次元の弾性衝突では運動量保存と運動エネルギー保存が同時に成り立つ。1kg(m1=1)と2kg(m2=2)で、初速度はu1=2、u2=−1。弾性衝突後のm1の速度は公式 v1' = (m1−m2)/(m1+m2) u1 + (2 m2)/(m1+m2) u2 を用いると v1' = (1−2)/3×2 + (4/3)×(−1) = (−1/3)×2 − 4/3 = −2/3 − 4/3 = −2 m/s。したがって左向きに2.0 m/sとなる。
Q5 : 質量3kgの物体が右向きに2.0m/s、質量1kgの物体が左向きに1.0m/sで運動している。系の重心速度(v_cm)はいくらか。 0.75 m/s 右向き 1.00 m/s 右向き 1.25 m/s 右向き -0.50 m/s(左向き)
重心速度は系全体の運動量を全質量で割ったもの v_cm = (Σ m_i v_i)/(Σ m_i)。ここでは総運動量 p = 3×2.0 + 1×(−1.0) = 6 − 1 = 5 kg·m/s、総質量は4kg。したがって v_cm = 5/4 = 1.25 m/s 右向きである。重心速度は外部力が無ければ一定で、内部の相互作用は重心運動に影響を与えない。
Q6 : 力の時間変化が三角形状(力が0から100Nまで線形に増加し、0.20sで0に戻る対称な形)である場合、この衝突での力積(インパルス)はいくらか。 5.0 N·s 20 N·s 8.0 N·s 10.0 N·s
力積は力と時間の積分(面積)で与えられる。ここでは力の時間変化が三角形で、底辺(時間幅)は0.20s、高さは100Nなので面積は (1/2)×底辺×高さ = 0.5×0.20×100 = 10.0 N·s。方向は力が正の向きに働っている向き。したがってインパルスは10.0 N·sとなる。
Q7 : 質量mの物体が速度vで右向きに進み、質量3mの静止した物体に1次元で完全弾性衝突をした。衝突後の質量mの物体の速度はどれか。 -v/2 v/2 -v/4 0
一次元完全弾性衝突における速度変化は運動量保存と運動エネルギー保存から導かれる。一般に質量m1が速度u1、質量m2が速度u2で衝突した後のm1の速度は v1' = (m1-m2)/(m1+m2) u1 + (2 m2)/(m1+m2) u2。ここでu2=0、m1=m、m2=3mより v1' = (1-3)/(1+3) v = -2/4 v = -v/2。したがって衝突後は速度が逆向きになり大きさはもとの1/2である。
Q8 : 質量2kgの物体が右向きに3.0m/s、質量3kgの物体が左向きに1.0m/sで運動していて、互いに衝突して癒着した。衝突後の速度はいくらか。 0.40m/s 右向き 0.60m/s 右向き 0.80m/s 右向き -0.20m/s(左向き)
運動量保存則は外力が無ければ系の全運動量を保持することを示す。衝突前の全運動量は p = 2×3.0 + 3×(−1.0) = 6 − 3 = 3 kg·m/s。癒着して合体した後の質量は5kgなので速度v=(全運動量)/(全質量)=3/5 = 0.6 m/s。向きは正の向きを右向きとしており、したがって0.60 m/s右向きが正解である。
Q9 : 質量0.20kgの小球が速度15m/sで運動しているが、ある力によって0.10sで静止した。小球に働いた平均力の大きさと向きはいくらか(小球が運動方向の正とする)。 15N 右向き 30N 右向き -30N(左向き) 300N 右向き
運動量の時間変化は力積(インパルス)に等しい:Δp = F_avg Δt。ここで初速度は15m/s、質量は0.20kgなので初期運動量は0.20×15 = 3.0 kg·m/s。最終は静止なのでΔp = 0 − 3.0 = −3.0 kg·m/s。時間Δt=0.10sより平均力は F_avg = Δp/Δt = −3.0/0.10 = −30 N。符号は負で運動方向の反対(左向き)を示す。
Q10 : 4kgの物体が右向きに3.0m/s、2kgの物体が左向きに1.0m/sで同一直線上を運動している。系全体の運動量はいくらか。 6.0 kg·m/s 8.0 kg·m/s 4.0 kg·m/s 10.0 kg·m/s
運動量は質量と速度の積を各物体について足し合わせたもの。右向きを正とすると全運動量は p_total = 4×3.0 + 2×(−1.0) = 12 − 2 = 10 kg·m/s。したがって正の向きに10 kg·m/sの運動量を持つ。外力がなければこの値は時間的に変化しない。
まとめ
いかがでしたか? 今回は運動量クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は運動量クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。