万有引力クイズ
万有引力は私たちの身の回りに数多く存在する基本的な力学原理です。ニュートンの発見した万有引力の法則は、天体の運動から人工衛星の軌道制御まで、さまざまな現象の基礎となっています。今回のクイズでは、この万有引力についての基本的な知識を確認しながら、その奥深さに迫っていきます。重力加速度や脱出速度、ポテンシャルエネルギーなど、万有引力に関する重要な概念や数式を理解する良い機会となるでしょう。皆さんの知識の深化に役立てば幸いです。
Q1 : 2つの点質量間の重力ポテンシャルエネルギーUの一般式として正しいものはどれか(基準を無限遠でU=0とする)。 U = + G M m / r U = - (1/2) G M m / r U = - G M m / r U = - G M m / r^2
2体間の重力ポテンシャルエネルギーは、基準を無限遠のゼロとしてU(r) = - G M m / rと定義されます。負号は互いに引き合う結合された状態がエネルギー的に低いことを示します。位置エネルギーの差ΔUや運動エネルギーとの変換を利用して、軌道の解析や脱出エネルギーの計算に用いられます。+G M m / rは符号が逆で物理的に不適切、r^2依存なども誤りです。
Q2 : カベンディッシュの古典的実験(1798年)は主に何を測定するために行われたか。 重力加速度gの地域差 万有引力定数Gそのものの名付け 光速の測定 地球の平均密度(およびそれによるGの算出)
カベンディッシュはねじればね(トーションバランス)を用いて小さな鉛球と大きな鉛球の間の微小な引力を測定し、その結果から地球の平均密度を求めました。彼のデータはニュートン力学を用いて万有引力定数Gを算出することも可能にしましたが、当時の表現としては地球の密度測定が主目的でした。現代ではこの実験はGの測定としても広く言及されますが、元来は地球密度に関する精密な測定でした。
Q3 : 潮汐(潮の満ち引き)は万有引力とどのような性質に起因するか。 天体間の重力の大きさの差(重力勾配)に起因する 単に月や太陽の重力の絶対値に起因する 大気圧の変化によるもの 地球の磁場との相互作用によるもの
潮汐力は月や太陽が地球の異なる地点に及ぼす重力の差、すなわち重力の空間的勾配によって生じます。地球の向きの面では月に近い側の水が強く引かれ、反対側でも遠心力や重力の差によりもう一つの膨らみが生じるため、1日に複数回の満ち引きが発生します。単に重力の絶対値だけでは説明できず、体積的あるいは局所的な力の差(ずれ)が潮汐現象の本質です。
Q4 : 2つの質量m1, m2が距離aだけ離れている系の重心(中心座標)からm1までの距離r1はどの式で表されるか。 r1 = a * m1 / (m1 + m2) r1 = a * m2 / (m1 + m2) r1 = a / (1 + m1/m2) r1 = a * (m2 - m1) / (m1 + m2)
二体系の重心位置は質量比による重み付け平均により求められます。原点を重心に置いたとき、m1とm2の間の距離aに対して重心からm1までの距離はr1 = a * m2 / (m1 + m2)(対称的にr2 = a * m1 / (m1 + m2))です。直感的には重心は質量の大きい方に近づくため、r1はm2に比例します。他の選択肢は変形や符号の違いで誤りとなります。
Q5 : 万有引力定数Gのおおよその値として正しいものはどれか。 9.81 N/kg 6.67×10^-11 N·m^2/kg^2 3.00×10^8 m/s 1.60×10^-19 C
万有引力定数Gは約6.674×10^-11 N·m^2/kg^2(通常6.67×10^-11と表記される)で、質量の積に比例し距離の二乗に反比例する力の比例定数です。単位はニュートン・平方メートル毎キログラム二乗で、値が非常に小さいため日常スケールでは重力は他の力に比べて弱く感じられます。9.81は地表付近の重力加速度gの値(m/s^2)で、3.00×10^8は光速、1.60×10^-19は素電荷に近い値であり、いずれもGとは別の物理定数です。Gの精密測定は難しく、カベンディッシュ実験以降改良が続いています。
Q6 : 地表近くで空気抵抗が無視できる場合、物体の落下加速度gはその物体の質量に依存するか。 質量が大きいほど加速度は大きくなる 質量が小さいほど加速度は大きくなる 空気抵抗がなければ質量に依存しない 常に9.81 m/s^2で質量に関係なく一定である
万有引力に基づく運動では、同一地点における重力加速度gは物体の質量に依存しません。重力の大きさはF = G M_earth m / r^2で、運動方程式F = m aに代入するとa = G M_earth / r^2となり、物体の質量mは消えます。したがって空気抵抗など外力が無視できれば、質量に関係なく同じ加速度で落下します。ただし地表付近でも高度や地殻密度、回転の遠心力などでgは場所によってわずかに異なり、厳密には常に9.81 m/s^2という値ではありません。
Q7 : 天体から脱出するための初速度(脱出速度)v_escの正しい式はどれか(質量M、半径R)。 v_esc = sqrt(GM/R) v_esc = sqrt(GM/(2R)) v_esc = 2GM/R v_esc = sqrt(2GM/R)
脱出速度は重力ポテンシャルエネルギーを運動エネルギーで上回り、天体の無限遠まで到達するのに必要な最小初速度です。エネルギー保存から(1/2) m v^2 = GMm / Rを解くとv = sqrt(2GM/R)となります。ここで符号はポテンシャルの取り扱いにより注意が必要ですが、式の係数2が重要です。sqrt(GM/R)は円軌道速度に対応し、脱出速度はその√2倍になります。
Q8 : 一様な薄い球殻の内部で、その内部にある物体が受ける万有引力はどうなるか(殻の中心からの位置に依らず)。 内部では重力がゼロになる 殻の内側では中心に向かう一定の重力が働く 中心からの距離に比例して増加する 中心からの距離の二乗に反比例する
球殻定理(シェル定理)によれば、一様な薄い球殻の内部では殻全体からの引力が互いに打ち消し合い、結果として内部任意点での重力場はゼロになります。外部から見るとその球殻は質量を一点(中心)に集中させたかのように振る舞い、外部点での引力は殻の全質量を中心に集中させた場合と同じです。この定理は天体内部の重力解析や層構造を扱う際に重要で、均質球体内部での重力の挙動理解にもつながります。
Q9 : 半径rの円軌道を運動する小質量の人工衛星の速度vについて正しいものはどれか(中心天体の質量M)。 v = sqrt(2GM/r) v = sqrt(GM/r) v = GM/r v は質量に依存せず一定である
円軌道速度は万有引力と遠心力の釣り合いから導かれ、(m v^2 / r) = G M m / r^2を解くとv = sqrt(GM/r)となります。ここで人工衛星の質量mは消えるため、衛星の質量に依存しません。sqrt(2GM/r)は脱出速度、GM/rはポテンシャルに関連する量であり、vは中心天体の質量Mと軌道半径rによって決まります。
Q10 : ニュートンの万有引力の法則の大きさを表す正しい式はどれか。 F = G m1 m2 / r^2 F = G m1 m2 r^2 F = G (m1 + m2) / r^2 F = G m1 m2 / r^3
万有引力の法則は2つの質点間に働く引力の大きさが質量の積に比例し、距離の二乗に反比例することを示します。式は|F| = G m1 m2 / r^2(大きさのみ)であり、Gは万有引力定数、rは質点間の中心間距離です。方向は両質点を結ぶ直線上で互いに引き合う向き(引力)で、ベクトル表現ではF_12 = -G m1 m2 r_vec / r^3のようになります。この式はニュートン力学の基本であり、天体運動や人工衛星の解析、潮汐力の説明など多くの現象の基礎となります。
まとめ
いかがでしたか? 今回は万有引力クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は万有引力クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。