キセノンは原子番号54の元素で、周期表の18族(希ガス)に属します。電子配置は[Kr]4d10 5s2 5p6と閉殻構造を持つため、化学的に安定ですが高い酸化力のある物質と反応し化合物を作ることがあります。常温常圧では無色・無臭の気体で、重希ガスの一つとして比較的高い密度と沸点が特徴です。1962年にニール・バートレットがキセノンの初の化合物を合成したことで、「不活性」と考えられていた希ガスの化学に新たな扉が開かれました。
Q1 : 吸入麻酔薬としての応用が研究され、一般麻酔としても使われたことがある希ガスは次のうちどれか。
キセノンは吸入麻酔薬としての特性(低血液/ガス分配係数による速い導入・回復、血行動態への影響が小さい点など)から研究が進められ、臨床でも用いられることがあります。ただし希少で高価であるため広汎な使用は限られており、コストや供給の問題が普及の障害となっています。安全性と生理学的効果は評価されているものの、経済性が課題です。
Q2 : キセノンが取りうる最も高い形式上の酸化数は次のうちどれか。
キセノンは通常は0価の不活性気体として存在しますが、強力な酸化剤と反応して化合物を作ることがあり、最大で+8の酸化数をとることがあります。代表的な化合物にキセノンテトロキシド(XeO4)があり、ここでキセノンは形式上+8です。XeO4は強力な酸化剤であり非常に不安定かつ爆発性があるため取り扱いに注意が必要です。
Q3 : 衛星推進や宇宙機のイオンスラスタ(ホール効果スラスタ等)で一般的に用いられる推進剤は次のうちどれか。
電気推進(イオンスラスタやホールスラスタ)では高質量でイオン化しやすく、貯蔵が比較的容易な推進剤としてキセノンが広く使われています。キセノンは単原子ガスであるためイオン化して加速する際に分子分解の問題が少なく、また比推力と推進効率のバランスが良い点が評価されています。貴ガスであるため化学的反応性も低く、装置への悪影響が少ないのも利点です。
Q4 : 二原子フッ化物XeF2の分子形状はどれか。
XeF2は中心のキセノンに対して二つのフッ素が結合しており、VSEPR理論により孤立電子対が3対存在するため、結合角が最大に広がる配置となり分子全体は直線形をとります。具体的にはAX2E3の配置で、二つの結合が180度で直線状に配列され、他の孤立電子対は周囲に配置されます。XeF2は安定な固体または気体として知られています。
Q5 : 常温常圧でのキセノンの外観や臭いに関する記述として正しいのはどれか。
キセノンは常温常圧では無色・無臭の単原子気体として存在します。希ガスに共通する性質で、化学的に安定なため常態では匂いを感じることはありません。ただし高圧や低温で液化しやすく、希ガスアークランプなどで放電させると特有の発光を示します。医療用途や推進剤用途では気体または加圧容器での取り扱いが一般的です。
Q6 : 「キセノン」という名称は語源的にどの言語の何を意味する言葉に由来するか。
元素名「xenon(キセノン)」はギリシャ語のxénos(ξένος)に由来し、「他者、異質、見知らぬもの」を意味します。1898年にラムゼイとトラバースが空気の分析中に発見した際、その希少性と予期しない性質からこの語が選ばれました。学名や元素記号Xeはこの語根に基づいています。
Q7 : 最初にキセノンの化合物(キセノン陽イオン化合物)を合成したとされる化学者はどれか。
1962年にイギリスの化学者ニール・バートレットが、六フッ化プラチナ(IV)(PtF6)と反応させることでキセノンの酸化物質的な化合物を初めて得たと報告しました。これは当時「不活性」と考えられていた希ガスの化学への扉を開いた歴史的実験で、キセノンプラス(Xe+)を含む塩のような生成物が得られたことが重要です。なお、ラムゼイとトラバースは元素としてのキセノンを発見した研究者です。
Q8 : 超常磁気共鳴(NMR)や医療用イメージングでハイパーポーライズド(高偏極化)ガスとして利用されるキセノンの同位体はどれか。
キセノンの同位体のうちXe-129はスピン1/2を持つ安定同位体であり、核磁気共鳴(NMR)やハイパーポーライズ法による磁気共鳴イメージング(MRI)に適しています。溶媒や生体表面での感度を向上させるために偏極状態にして使用され、肺イメージングなど低信号領域の検出に有用です。Xe-131もNMRに用いられることがありますが、129が代表的です。
Q9 : 四つのフッ素原子と結合しており、分子が平面正方形構造をとるキセノンのフッ化物はどれか。
XeF4は中心のキセノン原子に四つのフッ素が結合し、配位子の反発から平面正方形(square planar)の分子形状をとります。VSEPR理論に基づくと、キセノンは6つの電子領域(4結合+2つの孤立電子対)を持ち、孤立電子対が反対側に位置することで平面正方形構造が安定化します。XeF2は直線、XeF6は六配位で歪んだ構造をとることが知られています。
Q10 : 原子番号54を持ち、周期表で希ガスに分類される元素は次のうちどれか。
キセノンは原子番号54の元素で、周期表の18族(希ガス)に属します。電子配置は [Kr]4d10 5s2 5p6 となり、閉殻を持つため化学的に安定ですが、高い酸化力を持つフッ素や強い酸化剤の下では化合物を作ることがあります。常温常圧で無色・無臭の気体であり、重希ガスの一つとして密度や沸点が比較的高い点も特徴です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はキセノンクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はキセノンクイズを出題しました。
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次回のクイズもお楽しみに。