ヨウ素は周期表のハロゲン元素で、原子番号は53です。ヨウ素は医療や食品の必須微量元素として重要な役割を果たしています。この記事では、ヨウ素の基本的な性質や生理的役割、さらに応用分野についての10問のクイズを紹介します。ヨウ素に関する知識を深め、その重要性を理解する良い機会となるでしょう。クイズを通して、ヨウ素の特徴的な性質や生活・医療分野での活用について学んでいきます。
Q1 : 妊娠中または胎児期に重度のヨウ素欠乏があると最も起こりやすい深刻な病態はどれか?
妊娠中や胎児期に重度のヨウ素欠乏が生じると、胎児の甲状腺ホルモン合成が障害され、結果としてクレチン症と呼ばれる重度の精神発達遅滞、成長障害、聴力や運動機能の障害を引き起こすことがあります。これらは予防可能な疾患群であり、妊婦の適切なヨウ素摂取や地域的なヨウ素欠乏対策(食塩のヨウ素化など)が公衆衛生上重要です。軽度欠乏は甲状腺腫や軽度の発達遅延をもたらすことがありますが、クレチン症は最も深刻な結果の一つです。
Q2 : デンプンとヨウ素を反応させたときに観察される色はどれか?
デンプンとヨウ素(I2)またはヨウ素とヨウ化カリウムによるトリヨーダイド錯体を反応させると、デンプンのアミロース鎖に挟まれた複合体が形成され、特徴的な青黒色(濃青色)を呈します。この反応はデンプンの有無を検出する簡便な方法として古くから用いられ、食品試験や化学実験で広く知られています。色の強さはデンプン濃度と反応条件に依存し、加熱や過酸化で変化します。
Q3 : ヒトの生理におけるヨウ素の主な役割はどれか?
ヨウ素の主要な生理学的役割は甲状腺ホルモン(チロキシンT4およびトリヨードチロニンT3)の構成元素として機能することです。甲状腺は取り込んだヨウ素をチロシン残基に結合させてホルモンを合成し、これらは代謝率、発育、神経発達などを調節します。ヨウ素欠乏は甲状腺機能低下や甲状腺肥大(甲状腺腫=いわゆる“コイテル”)を招き、妊娠期や幼少期の欠乏は胎児や乳幼児の発達障害(クレチン症など)につながります。
Q4 : 成人の1日あたりの推奨ヨウ素摂取量(WHOの標準値に近い)はどれか?
世界保健機関(WHO)や多くの保健機関は成人の1日当たりの推奨ヨウ素摂取量を約150マイクログラム(µg)としています。妊産婦や授乳婦ではより高い摂取量(約200〜250 µg/日)が推奨されることが多く、地域差や個別の栄養状態に応じた評価が重要です。ヨウ素摂取が過剰になると甲状腺機能に影響を与える可能性があるため、食塩の強化やサプリメントは適切な管理が必要です。
Q5 : ヨウ素が取り得る酸化数として最も高いのはどれか?
ヨウ素は−1(ヨウ化物I−)から0(I2)、さらに正の酸化数を取り得ますが、最も高い既知の酸化数は+7で、これを持つ化学種は過ヨウ素酸塩(例えばIO4−を含む化合物、過ヨウ素酸や過ヨウ素酸塩)として知られています。+5はヨウ酸イオン(IO3−)の状態で一般的ですが、+7の存在は強い酸化条件下で安定な錯体や塩として見られます。
Q6 : 外用消毒薬でイオドホル(ヨードホル)に分類され、ポリヘキサメチレンやルゴールと異なりポリビニルピロリドンに結合した形で用いられる代表的な製品はどれか?
ポビドンヨード(通常は『ポビドンヨード』または商品名でベタジン等)は、ヨウ素がポリビニルピロリドン(ポビドン)に付加されたイオドホルの一種で、遊離ヨウ素を徐放して抗菌作用を発揮します。ルゴール液やチンキヨウ素(ヨードチンキ)は単純なヨウ素溶液やアルコール溶液であり、刺激性や着色性が強い場合がありますが、ポビドンヨードは組織刺激が相対的に少なく広く外用消毒や手術前の皮膚消毒に用いられます。
Q7 : 甲状腺のアイソトープ治療や放射性ヨウ素測定で、甲状腺破壊(アブレーション)に主に用いられる放射性ヨウ素核種はどれか?
甲状腺疾患の治療やアブレーションには主にI-131(ヨウ素131)が用いられます。I-131はβ線(治療効果)とγ線(イメージング補助)を放出し、甲状腺組織に取り込まれて局所的に破壊をもたらします。一方、I-123は主に診断用のガンマカメラ撮像に適した短寿命核種で、画像診断に多く用いられます。I-125は研究用途や一部の診断に使用されることがありますが、治療の主役はI-131です。
Q8 : ヨウ素の原子番号はいくつですか?
ヨウ素(I)は周期表のハロゲン元素で、原子番号は53です。原子番号は原子核中の陽子数を示し、ヨウ素は17族(ハロゲン)に属します。例えば塩素は17番、臭素は35番、水銀は80番です。ヨウ素は比較的重いハロゲンで、化学的性質や酸化還元挙動は同族元素と共通点が多く、医療や食品の必須微量元素としても重要です。原子番号53はヨウ素固有の識別子であり、同位体や化学種を区別する基本情報となります。
Q9 : 常温・常圧でのヨウ素の物理状態はどれですか?
ヨウ素は常温・常圧では暗灰色〜黒に近い固体ですが、昇華しやすく加熱すると紫色の蒸気を生じます。ここでの選択肢のうち正しいのは「固体」です(設問の正解番号は2番になっていますが、CSVの選択肢の並びに注意してください)。ヨウ素は分子状態で存在し(I2)、昇華点が比較的低いため実験室では固体から直接蒸気に変わる現象が観察されます。固体ヨウ素は薄片状で光を当てると金属光沢を示すこともあります。
Q10 : 酸素を含む酸化環境の海水中で優勢に存在するヨウ素の無機形態はどれか?
海洋中の溶存ヨウ素は酸化還元状態に依存して分布が変わりますが、酸素が豊富な開放海域ではヨウ酸イオン(IO3−)が優勢です。沿岸域や還元的条件ではヨウ化物イオン(I−)が多くなることもありますが、海洋化学の観測では酸化的条件下でIO3−が主成分として検出されます。IO3−は比較的安定で海水の総ヨウ素量の大部分を占め、生物起源の有機ヨウ素化合物への変換や還元反応を通じて環境動態が変化します。
まとめ
いかがでしたか? 今回はヨウ素クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はヨウ素クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。