臭素は私たちの身の回りにある不思議な元素です。常温で赤褐色の液体として存在する臭素は、独特の刺激臭と反応性の高さが特徴です。この記事では、臭素の基本的な性質や歴史、さらに化学反応における役割など、さまざまな側面について10問のクイズを通して深く掘り下げていきます。臭素に関する豊富な知識を得ることで、身の回りの化学に対する理解が深まることでしょう。クイズに挑戦しながら、臭素の魅力を発見していただければと思います。
Q1 : 自然界での臭素の主な存在形態はどれか?
自然界では臭素は主にブロマイドイオン(Br−)の形で存在します。海水や塩湖、地下の塩水層にはブロマイドが溶存しており、これが商業的な臭素の供給源になります。元素臭素(Br2)は通常は遊離状態では少なく、産業でブロマイドを塩素などの酸化剤で酸化してBr2を生成・回収する方法が取られます。有機臭素化合物も生物起源や人為起源で存在しますが、量的にはブロマイドが主要形態です。
Q2 : 三臭化リン(PBr3)が有機化学でよく使われる理由は何か?
PBr3(三臭化リン)は有機合成でアルコールを対応するアルキル臭化物(R–Br)に変換するために用いられます。反応は一般にSN2機構で進行し、一次・二次アルコールに対して有効で、生成物は立体化学的に反転を伴うことが多いです。PBr3はPBr5やHBrに比べて副反応が少なく扱いやすい場合があり、アルコールのハロゲン化試薬として広く用いられています。
Q3 : 土壌燻蒸に用いられ、オゾン層破壊の原因として問題になった臭素含有農薬はどれか?
メチルブロマイド(CH3Br)は土壌消毒や燻蒸剤として長年用いられてきた臭素含有の農薬です。揮発性が高く土壌深部まで浸透するため有効でしたが、大気中で分解されると臭素ラジカルが生成され、これが塩素ラジカルと同様に成層圏のオゾン破壊に寄与することが問題視されました。そのためモントリオール議定書等により多くの用途で使用制限・段階的廃止が進められています。
Q4 : 臭素分子Br2の常温での色はどれか?
臭素分子Br2は常温で赤褐色(褐色~赤褐色)の液体および蒸気を示します。液体は深い赤褐色で、蒸気は橙色~茶色に見えます。この色は分子の電子遷移に由来する吸収に起因します。臭素蒸気は強い刺激臭があり、目や呼吸器を刺激するため取り扱いには換気と防護が必要です。また、金属と反応して腐食を引き起こすことがあるため保管や配管材質にも配慮が求められます。
Q5 : 臭素水がアルケンと反応して脱色する理由は何か?
臭素水(Br2を含む水溶液)がアルケンに接触して脱色するのは、臭素分子が二重結合に付加しジブロモ化合物を生成して消費されるためです。反応は一般に付加反応で、臭素はアルケンのπ結合に付加して環状ブロモニウムイオンを経由し、最終的に隣接する炭素に2個の臭素が付いたビセロジメチル化生成物になることが多いです。このため臭素の色が失われ、脱色反応は不飽和結合の検出に利用されます。
Q6 : 臭素の元素記号は何か?
臭素の元素記号はBrです。臭素は周期表の第17族(ハロゲン族)に属する元素で、原子番号は35です。元素記号はラテン語や発見者名由来ではなく、英語名bromineから取られています。臭素は常温で赤褐色の液体として存在し、化学的にはハロゲンの典型的性質を示してハロゲン化物イオンBr−を作りやすい点が特徴です。工業的には海水や塩水層中のブロマイドを酸化して臭素を得ます。
Q7 : 常温(室温)での臭素の物理状態はどれか?
臭素は常温・常圧で液体として存在するハロゲン元素です。融点は約−7.2°C、沸点は約58.8°Cで、室温(約20–25°C)では赤褐色の液体になっています。非金属元素としては常温で液体の代表例であり、金属の水銀と並んで常温液体元素としてしばしば挙げられます。なお蒸気圧が高く揮発性があるため、取扱い時には蒸気による刺激や腐食に注意が必要です。
Q8 : 臭素の電子配置として正しいものはどれか?
臭素(原子番号35)の電子配置は[Ar] 4s2 3d10 4p5です。第4周期のpブロックに入り、外殻電子は4sおよび4p軌道に存在します。4p軌道に5個の電子があるため価電子は7つで、ハロゲンとして1電子を受け取って安定な希ガス配置(外殻が満たされる)になりやすく、酸化数−1をとることが最も一般的です。電子配置は元素の化学的性質や反応性を理解する上で基本的な情報です。
Q9 : 臭素の沸点に最も近い値はどれか?
臭素の沸点は約58.8°C(摂氏)であり、この温度付近で液体から蒸気へ相変化します。融点が約−7.2°Cであるため、常温では液体として存在します。沸点が比較的低いため揮発しやすく、臭素蒸気は刺激性と腐食性が強く有害なので、蒸気の発生する条件下での取扱いや保管は換気や防護具が必須です。工業的にはブロマイド溶液を塩素などで酸化して生じた臭素を分留で回収します。
Q10 : 臭素を最初に発見したのは誰か?
臭素は1826年にフランスの化学者アントワーヌ・ジェローム・バラールが地中海沿岸の海水塩田からの塩水試料から褐色の揮発性物質を分離・同定して報告したことで知られます。実験的には塩化でブロマイドイオンを酸化して遊離したBr2を捕集して同定しました。同時期にほかの化学者も独立に臭素の同定に関わりましたが、バラールの名前が発見者として一般に引用されます。
まとめ
いかがでしたか? 今回は臭素クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は臭素クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。