ゲルマニウムは元素周期表第14族(炭素族)に属する半導体元素で、シリコンと同様の性質を示します。1886年にドイツの化学者クレメンス・ウィンクラーによって発見された新元素で、その名称は「ドイツ語」を意味します。ゲルマニウムは結晶中の原子配列がダイヤモンド構造を持ち、バンドギャップが小さいため赤外線検知などに適しています。また、二酸化ゲルマニウムなどの化合物は酸と塩基の両方に反応する両性酸化物としても知られています。このクイズでは、ゲルマニウムの発見、構造、光学・電子特性、化学的性質などについて、10問の問題を通して理解を深めていきます。
Q1 : トランジスタ材料としてゲルマニウムが用いられていたが、その後主にどの元素が置き換えて主流になったか?
ゲルマニウムは初期のトランジスタや半導体デバイスで広く用いられましたが、最終的にはシリコンが主流になりました。シリコンは酸化シリコン(SiO2)という優れた絶縁・加工性を持つ自然な高品質の絶縁膜を形成できる点、熱的・機械的安定性、豊富な資源量、製造プロセスの確立などから大量生産に適し、電子デバイス産業で標準材料となりました。一部用途では高移動度を生かしてゲルマニウムが再評価されています。
Q2 : ゲルマニウムの水素化物(一般にゲルマニウムと水素の化合物)として正しい組成はどれか?
ゲルマニウムの基本的な水素化物はGeH4で、英語ではgermane(ゲルメイン/ゲルマネ)と呼ばれます。これはメタン(CH4)やシラン(SiH4)に対応する四配位の水素化物で、可燃性・有毒であり化学気相成長(CVD)や半導体のドーピング源として用いられることがあります。GeH4は化学的に不安定で加熱や触媒で分解しやすい性質を持ちます。
Q3 : ゲルマニウムの固体結晶はどのような構造をとることが多いか?
ゲルマニウムの単結晶はダイヤモンド構造(ダイヤモンド立方格子)をとることが多く、各原子が四面体配位で4つの隣接原子と共有結合を形成します。この構造はシリコンや炭素のダイヤモンドと同様で、結晶中の原子間距離やバンド構造に影響を与え、半導体的性質や機械的性質、熱伝導特性などを決定します。高純度単結晶は電子デバイス材料として重要です。
Q4 : 室温(約300K)におけるゲルマニウムのバンドギャップ(約)はどれか?
0.66 eVは室温付近におけるゲルマニウムのバンドギャップ(間接ギャップ)のおおよその値です。シリコンが約1.12 eVであるのに対し、ゲルマニウムは小さいバンドギャップを持つため、同じ条件での熱励起によるキャリア生成が多く、室温下での特性や高周波特性に影響します。この低いギャップは赤外領域に対する感度や、古くは初期のトランジスタ材料としての利用に関連します。
Q5 : ゲルマニウムが赤外線光学系(例えば赤外線レンズ)によく用いられる主な理由はどれか?
ゲルマニウムは中赤外から長波長赤外領域にかけて高い透過性を示し、かつ屈折率が大きい(可視よりも赤外での利用が主)ため、短波長赤外線から熱赤外線(およそ2–14 μm)用のレンズや窓材として広く使われます。高屈折率により薄いレンズが作れ、機械加工で高精度な光学部品が得られること、酸化皮膜が光学的に扱いやすいことなどが理由で、赤外線カメラや観測機器で重宝されています。
Q6 : ゲルマニウムの代表的な酸化数はどれか?
ゲルマニウムは主に+4価と+2価の酸化数をとります。+4価は典型的な酸化状態であり、二酸化ゲルマニウム(GeO2)や四級化合物として現れます。他方、重い炭素族元素に見られる「慣性対効果(inert pair effect)」の影響で+2価も安定化しやすく、特に有機金属化学や還元条件下で+2価が現れます。化学反応性や錯体形成は酸化数に依存します。
Q7 : 次の同位体のうち、二重ベータ崩壊や中性子論的研究で注目されているのはどれか?
Ge-76は二重ベータ崩壊の研究やニュートリノ物理の実験(例:GERDAなど)で注目されている安定同位体の一つです。Ge-76は核物理学的に重要で、希少同位体の大量濃縮と低バックグラウンド計測を組み合わせることで、ニュートリノ質量や崩壊モードの制約を与える実験が行われています。ゲルマニウム検出器自体も低放射能測定に適しています。
Q8 : 二酸化ゲルマニウム(GeO2)の性質について正しいものはどれか?
二酸化ゲルマニウム(GeO2)は両性酸化物として振る舞い、酸や塩基の両方と反応する性質を持ちます。アルカリ溶液中ではゲルマート(複塩や酸素配位の陰イオン)を形成して可溶化し、強酸条件下でも一部溶解や錯形成が起こることがあります。この両性挙動は同族元素の性質や酸化数の多様性に起因し、溶媒やpHにより化学的挙動が変わります。
Q9 : ゲルマニウムの原子番号は次のうちどれか?
ゲルマニウム(Ge)の原子番号は32です。元素周期表では第14族(炭素族)に属し、電子配置は[Ar]3d10 4s2 4p2となります。原子番号32は核内に32個の陽子を持つことを示し、この配置により半導体としての性質や共有結合的な結晶構造(ダイヤモンド構造に類似)を示します。周期的性質や化学的振る舞いは同族のシリコンやスズと比較して理解されます。
Q10 : ゲルマニウムを発見した人物は誰か?
ゲルマニウムは1886年にドイツの化学者クレメンス・ウィンクラー(Clemens Winkler)によって発見されました。ウィンクラーは鉱石から未知の元素を分離し、その性質を調べて新元素であることを示しました。発見当時は元素の同定にスペクトル分析などが用いられ、彼が見いだしたスペクトル線や化学的性質から「Germanium(ドイツの意)」と命名されました。
まとめ
いかがでしたか? 今回はゲルマニウムクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はゲルマニウムクイズを出題しました。
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次回のクイズもお楽しみに。