ホウ素はシリコンやアルミニウムなどと並び、私たちの生活に欠かせない元素の一つです。その原子番号は5で、周期表では13族に属する代表的な非金属元素です。天然に存在する同位体比は11Bが約80%、10Bが約20%で、10Bは熱中性子捕捉に優れた性質を持ちます。ホウ素化合物は電子不足性や多中心結合など特徴的な化学的性質を示し、ガラス、セラミックス、半導体デバイスなど幅広い用途があります。本クイズでは、そんなホウ素の基礎知識や化学的特徴について10問お楽しみください。
Q1 : 純粋な結晶性ホウ素のおおよその融点は次のうちどれか?
純粋な結晶性ホウ素の融点は非常に高く、おおよそ2076℃前後とされています。ホウ素は硬く、セラミック様の性質を示す非金属であり、高温での安定性が高いため高温用途や耐火材料の研究対象となります。融点は同素体や不純物の影響で多少変わり得ますが、一般に2000℃前後の高融点を持つ元素として知られています。
Q2 : ジボラン(B2H6)などホウ素水素化物に特徴的な結合様式は次のうちどれか?
ジボランなどのボラネ(ホウ素水素化物)では、架橋水素原子を介した三中心二電子結合(3c-2e結合)が見られます。これは2つのホウ素原子と1つの水素原子で電子対1組を共有する特殊な結合様式で、電子不足のホウ素が安定化されるメカニズムです。通常の二中心二電子結合とは異なり、多中心結合が分子構造と反応性に重要な影響を与えます。
Q3 : ホウ素を添加したホウケイ酸ガラス(ボロシリケートガラス)の特徴として正しいものはどれか?
ボロシリケートガラスはケイ酸ガラスにホウ素酸化物を加えることで形成され、熱膨張率が低く耐熱衝撃性や化学耐久性に優れます。そのため実験器具(ビーカー、フラスコ)、電球、耐熱調理器具などに広く利用されています。ホウ素はガラス網目構造に入り、熱膨張を抑えて温度変化に強いガラスを実現します。電気伝導や可視性が大きく変わるわけではありません。
Q4 : 半導体のシリコンにホウ素をドーピングすると、どのような導電性が付与されるか?
ホウ素は価電子が3個であり、シリコン(価電子4個)の格子に置換ドープされると正孔(ホール)を生じるアクセプターとして働きます。その結果、電荷キャリアの多数派が正孔となるp型半導体が得られます。これはシリコンベースの半導体デバイスでp-n接合を作る際に重要なドーピング手法の一つです。ホウ素は一般的なp型ドーパントとして広く使われています。
Q5 : ボロン10(B-10)が熱中性子を捕捉した際に生成される主要な荷電粒子は次のうちどれか?
B-10が熱中性子を捕捉すると、核反応により主にα粒子(ヘリウム核)とリチウム7(場合により励起状態からのガンマ線放出を伴う)を生成します(10B + n → 7Li + α)。この反応は高い線エネルギーを局所的に与えるため、ボロン中性子捕捉療法(BNCT)や原子炉の制御材としてB-10を利用する基礎となっています。
Q6 : 工業的に硬質材料として使われるホウ素化合物、いわゆるホウ素炭化物(ボロンカーバイド)の代表的な組成式はどれか?
ボロンカーバイド(Boron carbide)は一般に組成式B4Cで表され、非常に高い硬度と低密度を持つセラミックス材料です。防弾素材、研磨材、硬質コーティングなどに用いられ、化学的にも比較的安定です。実際の周期比は若干変動することがありますが、代表組成としてB4Cが使用されます。極めて硬く軽量であるため産業用途で重宝されています。
Q7 : ホウ素の原子番号は何か?
ホウ素(Boron)の原子番号は5で、これは原子核中の陽子数を示します。周期表では5番目の元素にあたり、電子配置は1s2 2s2 2p1で価電子が3個あるため特有の化学挙動を示します。原子番号は元素を一意に決める基本的な性質であり、ホウ素は軽元素でありながら高い融点や硬さを示す多くの同素体や化合物を形成します。元素記号はBで、周期表では第2周期・13族(旧表記でIII族)に位置します。
Q8 : ホウ素は周期表のどの族に属するか?
ホウ素は周期表の13族(旧称III族)に属する元素です。13族にはホウ素のほかアルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウムなどが含まれ、典型的には価電子が3個で+3の酸化状態をとることが多いです。ホウ素は同族元素の中で最も軽く、金属ではなく非金属として振る舞います。また、化学的性質や結合様式においては共有結合性や電子不足化合物(ボラン類)の形成、複雑な多中心結合などが特徴的です。
Q9 : 天然に存在するホウ素の主要な同位体とその自然存在比に最も近いものはどれか?
天然のホウ素は主に2つの安定同位体、B-11とB-10から構成され、自然存在比はおよそB-11が約80%、B-10が約20%です(厳密値は試料によって若干変動しますが一般的にはB-11が多数派)。B-10は熱中性子をよく捕捉するため原子力や医療応用(ボロン中性子捕捉療法)で重要視され、同位体比の管理や分離が実用的に行われることがあります。
Q10 : 次のうち、ホウ素化合物として典型的にルイス酸として働くものはどれか?
ホウ素化合物の中でBF3(フッ化ホウ素)は典型的なルイス酸として知られ、電子対を受け取ることで安定な付加体(例:BF3・OEt2など)を形成します。ホウ素原子は価電子が3個しかなくp軌道に空の受容軌道があるため、配位子から電子対を受け取る性質があります。BCl3や他のハロゲン化ホウ素もルイス酸性を示しますが、BF3は有機合成や触媒反応で古くから使用される代表例です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はホウ素クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はホウ素クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。