スピーカーは私たちの音響体験を大きく左右する重要なデバイスです。この10問のクイズでは、スピーカーの歴史や原理、性能指標、設計手法など、スピーカーに関する様々な知見を確認することができます。スピーカーのしくみや特性を理解することで、より良い音響体験が得られるでしょう。クイズを解きながら、スピーカーの魅力に迫ってみてください。
Q1 : 同じ信号を2台のスピーカーで出し、一方がもう一方に対して位相が180度反転している場合、どのような現象が起きやすいか? 音量が倍になる 特定の周波数帯で音が打ち消される(キャンセルが起きる) 音の周波数が変わる スピーカーのインピーダンスが増加する
位相が180度反転した同一信号を同時に再生すると、特に両スピーカーからの音波が同位相干渉を起こす領域で相殺(デストラクティブ・インターフェレンス)が起きます。位相差によるキャンセルは周波数や距離に依存し、低域では波長が長いため部屋全体で目立つことがあり、結果的に低域の出力が著しく低下することがあります。位相管理はマルチウェイシステムや複数スピーカー使用時に重要な設計要素です。
Q2 : アクティブスピーカー(アクティブモニター)とパッシブスピーカーの違いとして正しいものはどれか? パッシブスピーカーは内部にアンプが内蔵されている 両者とも外部アンプが必須である アクティブスピーカーは内部にアンプが組み込まれていることが多い どちらもアンプを必要としない
アクティブスピーカー(アクティブモニター)は、スピーカー内部に専用の増幅回路(アンプ)が組み込まれている設計で、ドライバーごとに個別のアンプを備えることもあります。一方パッシブスピーカーは内部にアンプを持たず、外部のアンプやレシーバーからの出力を受けて動作します。アクティブはクロスオーバーやアンプ特性の最適化が行いやすく、PAやスタジオで広く使われています。
Q3 : なぜスピーカーは周波数が高くなるほど指向性が強くなる傾向があるのか? 高周波音は吸収されやすいため 音速が高くなるから 波長が短くなり、ユニットや前面開口と比較して波長が小さくなるから 高周波は空気の圧縮が大きくなるから
音の指向性は波長と音源の大きさの比に依存します。周波数が高くなると波長は短くなり、スピーカーの振動面やバッフルなど音源の物理寸法が波長に対して大きくなるため、指向性(ある方向に集中して音が放射される性質)が強くなります。低周波では波長が長く音源が相対的に小さいためほぼ全方向に放射されやすく、高周波で指向性が顕著になるのです。
Q4 : 高忠実度(Hi-Fi)用途で一般的に良好とされるスピーカーの総高調波歪み(THD)の目安として妥当なのはどれか? 1%程度以下 0.0001%程度 5%以上 0.01%程度
オーディオ機器の仕様としてしばしば示される総高調波歪み(THD)は、スピーカーでは一般的に1%程度以下が良好とされる目安です。これはリスニングレベルや周波数帯によって変わり得ますが、多くの高忠実度システムでは1%未満を目標とすることが多く、0.1%や0.01%といった極めて低い数値は測定条件やコストとの兼ね合いで限定的です。一方、5%以上は明らかに歪みが聞き取れるレベルです。
Q5 : BluetoothオーディオのA2DPプロファイルにおいて、必須で実装されているコーデックはどれか? LDAC SBC aptX AAC
A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)において、SBC(Subband Codec)は必須実装コーデックとして規定されています。SBCは互換性を確保するために組み込みが求められており、他の高品質コーデック(aptX、AAC、LDACなど)はオプション実装で、送受信機側双方が対応している場合にのみ利用されます。したがって、Bluetooth機器の基本的なステレオ再生互換性はSBCにより担保されます。
Q6 : 現在一般的に使われる動電型(ダイナミック)スピーカーを最初に実用化したのは誰か? エドウィン・S・プリダムとピーター・L・ジェンセン ジェームズ・B・ランシング(JBL創業者) アレクサンダー・グラハム・ベル トーマス・エジソン
エドウィン・S・プリダムとピーター・L・ジェンセンは、1915年前後に移動コイル式(ダイナミック)スピーカーを開発し、展示などで実演した記録があります。彼らの方式は磁気回路と振動板にコイルを組み合わせたもので、今日広く使われるダイナミック型の基本原理となりました。他の選択肢に挙げた人物は音響発展に影響を与えた点はあるものの、動電型スピーカーの発明者として記録されているのはプリダムとジェンセンです。
Q7 : スピーカーのクロスオーバーで「バンドパス」とはどのような働きをするフィルターか? 低域のみを通す 特定の中域帯域のみを通す(低域・高域を減衰させる) 高域のみを通す 全周波数を均等に通す
バンドパスは特定の周波数帯域だけを通過させ、それより低い周波数と高い周波数を減衰させるフィルターです。スピーカーのクロスオーバーでは、バンドパスは中音域ドライバー(中域ユニット)に与える信号を形成するために使われることが多く、ローパス(低域通過)とハイパス(高域通過)を組み合わせることで実現されます。帯域幅や中心周波数は設計で決定され、ユニット間のつながりや位相特性にも注意が必要です。
Q8 : 家庭用ステレオ等で一般的に採用されているスピーカーの公称インピーダンスとして最も一般的なのはどれか? 4Ω 16Ω 8Ω 32Ω
家庭用オーディオ機器でよく見られるスピーカーの公称インピーダンスは8Ωが一般的です。4Ωの製品も存在しますが、特にアンプとの組み合わせや自動保護等の観点で扱いが異なります。16Ωや32Ωは特殊用途や古い設計に見られることがありますが、家庭用アンプとスピーカーの一般的な組合せとしては8Ωが標準的であり、アンプ側の出力やマッチングもこの値を基準に設計されていることが多いです。
Q9 : スピーカーの感度(効率)が「dB/W/m」で表される場合、これは何を意味する指標か? 1Wを与えたときの2メートル地点での音圧レベル 定格入力時の最大音圧レベル スピーカーが耐えられる最大電力 1Wを与えたときの1メートル地点での音圧レベル
スピーカー感度は通常「1Wの入力を与えたときに1メートル離れた位置で得られる音圧レベル(SPL)」として定義されます。単位はdB/W/mで示され、同じ電力入力でどれだけの音圧を出せるかを表すため、アンプの出力に対する音の大きさの目安になります。感度が高いスピーカーは同じ出力で大きな音を出せる一方、低い感度のスピーカーは同じ音量を得るためにより大きなアンプ出力が必要です。
Q10 : バスレフ(バスレフ・エンクロージャー、ベースリフレックス)方式の特徴として正しいものはどれか? 同じユニットサイズでも低域の効率が高くなる 密閉型に比べて常に低域のレスポンスが劣る バスレフは高域の音圧を増強するための方式である 密閉型と比べて高域の位相が変わらない
バスレフ(バスレフ・ポート付き)方式は、エンクロージャーにポート(ちょうどチューニングされた共鳴経路)を設けることで、低域での放射効率を改善し、同じユニットサイズや入力でより多くの低周波エネルギーを取り出せるようにする設計です。密閉(シールド)型に比べて低域が伸びやすく効率的ですが、設計次第で位相特性や過渡特性が変わるため、必ずしも全ての点で優れているわけではありません。
まとめ
いかがでしたか? 今回はスピーカークイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はスピーカークイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。