Q1 : フライパンの底面が『反る(熱変形)』主な原因はどれか?
フライパンの底面反り(ワーピング)は、主に急激な温度変化や加熱ムラによって金属の部分的な膨張差が生じ、時間とともに恒久的な歪みが固定されることが原因です。例えば強火で局所的に加熱した後に冷水で急冷すると反りが生じやすく、薄い底材のフライパンほど影響を受けやすいです。食器洗い機の使用やコーティング自体が直接の主因になることは少ないですが、洗浄や衝撃、長期使用での金属疲労が間接的に影響する場合はあります。
Q2 : ノンスティック(フッ素樹脂)フライパンを長持ちさせる手入れ方法として適切なのはどれか?
ノンスティック加工を長持ちさせるための基本は、コーティング表面への物理的ダメージと過度の高温を避けることです。具体的には金属製のヘラやたわしを使わず、木製やシリコン製のヘラを使用し、洗うときも研磨性の強いスポンジや洗剤を避けて柔らかいスポンジで優しく洗います。また急激な高温(空焚き)もコーティング劣化の原因になるため避け、使用後は乾燥させて保管することが望ましいです。食器洗い機は製品によって可否が異なり、長持ちさせたい場合は手洗いが無難です。
Q3 : カーボンスチール(炭素鋼)製フライパンについて、誤っている記述はどれか?
カーボンスチール(炭素鋼)製フライパンはシーズニングによって保護層を形成し、使い込むほどに油馴染みが良くなる、肉の焼き色が付きやすく高温調理に適しているといった利点があります。しかし酸性の食材(トマトや酢を多用する料理)を長時間調理すると、鉄が反応して味や色に影響を与えたり、シーズニング層が剥がれやすくなることがありますので「酸性でも全く影響を受けない」という記述は誤りです。重量感は製品により異なりますが、鋳鉄ほど重くないため比較的扱いやすい点は一般に正しいとされます。
Q4 : 鋳鉄(鉄製)フライパンで行う『シーズニング(焼き込み)』の主目的はどれか?
鋳鉄製フライパンのシーズニングは、油を塗って加熱し油を高温で熱分解・重合させることで金属表面に薄い炭化した油膜(ポリマー化層)を作る工程です。この油膜は金属表面を空気や水分から保護して錆の発生を抑え、また表面の微細な凹凸を埋めることで焦げ付きにくい“準不粘”の効果を生みます。シーズニングは繰り返すほど層が厚くなり使い込むほどに扱いやすくなるのが特徴で、定期的な手入れや保管時の乾燥・薄く油を塗るなどで長持ちさせます。
Q5 : 複合(多層)構造のフライパン(アルミ芯にステンレス被覆など)の主な利点はどれか?
多層構造(クラッド)フライパンは、熱伝導性に優れるアルミや銅などの金属を芯材にし、耐久性や化学的安定性に優れるステンレスなどで被覆する構造が一般的です。これにより、アルミ芯が素早く均一に熱を広げ、ステンレス表面が調理面として耐摩耗性や酸・アルカリ耐性を確保します。結果としてムラの少ない加熱と長期間の使用に耐える特性が得られ、プロや家庭で好まれる設計です。完全な軽量化や自然油馴染み化は構造上の直接的効果ではありません。
Q6 : 未加工のアルミニウム製フライパン(素地のまま)を長時間使うときの主な問題点はどれか?
未加工のアルミニウムは熱伝導率が非常に高く、加熱は速いという長所がありますが、酸性の食材(トマトや酢など)と反応して黒ずんだり、味や色に影響が出ることがあります。したがって未加工アルミは酸性料理には向かず、表面処理(陽極酸化=アルマイト加工)を施したものが一般的に好まれます。選択肢内の「熱伝導率が非常に悪い」は誤りで、むしろ良好です。またアルミは磁性を持たないためそのままではIHには使えません。
Q7 : IH(電磁調理器)でフライパンを使用するために必要な条件はどれか?
IHクッキングヒーターは磁場を利用して鍋底に渦電流を発生させ、その抵抗加熱で温度を上げる仕組みです。そのため、調理器具の底が磁性体でなければ渦電流が発生せず加熱されません。一般にステンレスでも磁性を持つもの(フェライト系)や、底に磁性鋼を組み込んだ仕様のものがIH対応です。底がアルミのみの器具は磁性がないためそのままではIHで使えません。取っ手材質や表面加工はIH対応の要件ではありません。
Q8 : フッ素樹脂加工(ノンスティック)フライパンで避けるべき使い方はどれか?
フッ素樹脂加工を施したフライパンは、過度の高温や空焚きによってコーティングが劣化しやすいため、空焚きや強火での長時間使用は避けるべきです(本選択肢のうち正しく避けるべき行為は「空焚き」ですが、設問上選択肢番号を合わせています)。劣化するとコーティングが剥がれやすくなり、分解によって有害なフッ素系ガスが発生する恐れがあるため、適切な火力での使用と金属製の調理器具や研磨剤の使用を避ける手入れが重要です。また、取扱説明書に記載された加熱上限や使用方法に従うことが長持ちさせるポイントです。
Q9 : ステンレス製フライパンで食材がこびりつきやすくなる主な原因はどれか?
ステンレス製フライパンでこびりつきが起きる主な原因は温度管理の不適切さです。適切に予熱されていないフライパンに食材を入れると、食材表面の水分が急速に蒸発せず、タンパク質がフライパン表面に強く固着してしまいます。ステンレスは熱伝導性が高い金属と比べやや劣る場合もありますが、適切な予熱と油の使用、食材表面の水分除去や十分な加熱による焼き色付け(フォンド形成)を行えばこびりつきを防げます。化学的に溶かすや熱を全く伝えないといった説明は誤りです。
Q10 : フライパンの表面に施されるフッ素樹脂加工(テフロンなど)の主な弱点はどれか?
フッ素樹脂加工(一般にテフロンと呼ばれるもの)は低摩擦でこびりつきを防ぐ利点がありますが、主な弱点は高温に弱い点です。一般にフッ素樹脂は約200〜260℃を超えると劣化が進み、極端な高温や空焚き、直火での強火でコーティングが剥がれたり、分解して有害ガスを発生する恐れがあります。また金属製の調理器具や研磨剤で擦ると摩耗しやすく、長期に渡る持続性では鋳鉄やステンレスに劣ります。一方、フッ素加工自体はIH対応かどうかとは直接関係がなく、底材が磁性体であればIHでも使用可能です。食器洗い機の使用可否は製品ごとに異なるが「食器洗い機でしか洗えない」という選択は誤りです。