タブレット向けの最新ディスプレイ技術や機能、外部ストレージ、eSIMなど、利用者にとって重要な特徴を解説した10問のクイズを用意しました。タブレットの性能や使い勝手を理解するうえで、これらの知識は欠かせません。タッチパネルやSoC、バッテリー、スタイラスなど、先進のタブレット技術について、クイズを通して興味深く学んでいただければと思います。これらの知見を得ることで、自分にぴったりのタブレットを選ぶことができるはずです。ぜひ、クイズにチャレンジしてみてください。
Q1 : スタイラスペンの方式について、ワコムのEMR(電磁誘導)方式の特徴として正しいものはどれか? EMR方式は常にBluetoothで本体と通信しバッテリーが必須である。 EMR方式は本体側から送られる磁界でペン先を検出し、通常ペン自体に電池が不要で高精度な筆圧検知が可能である。 EMR方式は指での操作には全く対応しない方式で、独立した画面層を持つ。 EMR方式はカメラベースの追跡技術を利用して位置を検出する。
EMR(Electro-Magnetic Resonance、電磁誘導)方式は本体側にコイルや回路を設け、ペンに電力を供給するための磁界を発生させます。ペン側はこの磁界から電力を受け取りつつ同じ磁界を変調して位置や筆圧、傾き情報を本体に返すため、ペン自体にバッテリーを必要としないことが多いのが特徴です。高精度な筆圧検知と低遅延が得られるためデジタル描画用途で広く使われています。一方Bluetoothを使うペンは追加機能(ボタン、ジェスチャー、ペアリング)を備えることが多いですが、必ずしもEMRとは限りません。
Q2 : ディスプレイの解像度指標『PPI(pixels per inch)』が示すものとして正しいのはどれか? 画面の縦横のピクセル数そのものを表す。 画面の明るさを示す指標で、値が高いほど明るい。 画面の密度(1インチあたりのピクセル数)を示し、数値が大きいほど同じサイズでより細かい表示が可能になる。 画面の応答速度を示す単位で、低いほど残像が少ない。
PPI(pixels per inch)は1インチあたりに含まれるピクセル数を示す指標で、ディスプレイのピクセル密度を表します。同じ物理サイズのディスプレイでもPPIが高ければ高精細な表示が可能で、文字や画像のエッジがより滑らかに見えます。PPIは縦横の総ピクセル数だけでなく、画面の対角サイズも関係するため、単純に解像度の数値(例:1920×1080)だけでディスプレイの精細さを比較することはできません。高PPIは視認性の向上に寄与しますが、描画性能やバッテリーへの影響も考慮する必要があります。
Q3 : iPadOSとAndroidタブレットでの外付けストレージ(USBメモリや外付けSSD)に関する扱いの違いとして最も正しい説明はどれか? 両OSとも外付けストレージを全くサポートしておらず、クラウド経由のみでファイル共有を行う必要がある。 Androidは外付けストレージをマウントしてファイルマネージャで自由に取り扱いやすい歴史があり、iPadOSも近年外付けドライブの読み書きが可能になったがアプリごとのアクセス制限や互換性の違いが残る。 iPadOSは古くから外付けストレージを完全にサポートしており、Androidは外付けストレージを全くサポートしていない。 外付けストレージはどちらのOSでも接続すると必ず自動でアプリ内にコピーされる。
Androidは歴史的にUSBホスト機能やファイルシステムへの直接アクセスが比較的容易で、ユーザーが外付けドライブをマウントしてファイルマネージャで操作することが一般的でした。一方、iPadOSは以前は外部ドライブのサポートが限定的でしたが、iPadOS 13以降で外付けストレージの読み書きが公式にサポートされるようになりました。ただしiPadOSではサンドボックスやアプリ単位のアクセス制御があり、アプリごとにアクセス方法や互換性が異なる場合があるため、Androidに比べて扱いに差が出ることがあります。
Q4 : タブレットで利用できるeSIM(組み込み型SIM)の利点として正しいものはどれか? eSIMは物理的なSIMカードを不要にし、遠隔で複数の通信プロファイルを切替え・設定できるため、旅行時の現地回線切替やキャリアの切替が容易になる。 eSIMはバッテリー容量を著しく増やすことができる技術である。 eSIMはWi-Fi接続のみで動作する特殊なネットワーク規格を指す。 eSIMはタブレットの画面保護機能の一部であり、画面の傷を防ぐための技術である。
eSIM(embedded SIM)は端末内蔵型のSIMで、物理的なSIMカードを差し替える必要がありません。通信事業者のプロファイルをリモートで書き換え・追加できるため、複数キャリアの回線を使い分けたり、渡航先で現地プロファイルをインストールして使うことが容易になります。またeSIMはSIMトレイを不要にすることで防水性を高めたり端末設計の自由度を上げる利点もあります。ただし対応キャリアやプランが必要で、古い端末や一部の地域では利用に制約がある点に注意が必要です。
Q5 : LTPSやIGZOなどのディスプレイパネル技術についての説明で適切なのはどれか? LTPSとIGZOは同じ技術で、名称の違いはメーカーのブランド名に過ぎない。 LTPSは低温多結晶シリコンでトランジスタの性能が高く高PPI表示に適しており、IGZOは酸化物半導体を用いることで電子移動度が高く薄型・低消費電力・高解像度に有利である。 これらの技術はディスプレイの保護フィルムの種類を示す規格で、解像度や電力消費には影響しない。 LTPSは有機ELの一種で、IGZOは有機液晶の一種である。
LTPS(Low-Temperature Polycrystalline Silicon)は多結晶シリコンを用いたトランジスタを低温プロセスで形成する技術で、より高いトランジスタ性能を得られるため高解像度(高PPI)や高駆動周波数に向いています。一方IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)は酸化物半導体を用いることで電子移動度が高く、薄型化や高精細化、低消費電力化に寄与します。いずれもディスプレイの駆動素子技術であり、表示の精細さや消費電力、設計の自由度に影響を与える重要な要素です。
Q6 : タブレットのディスプレイ技術に関する次の説明のうち、最も正しいものはどれか? IPSはバックライト式の液晶で広い視野角と比較的自然な色再現を持ち、OLEDは各画素が自発光するため黒が深く高コントラストを実現する。 IPSは自発光方式で省電力だが黒の表現が苦手、OLEDはバックライトが必要で視野角が狭い。 IPSとOLEDは表示原理は同じで、メーカーによるチューニング以外に差はない。 OLEDは古い技術で現在のタブレットではほとんど使われていない。
IPS(In-Plane Switching)は液晶パネルの一種で、バックライトを用いて液晶を通して光を表示します。そのため黒はバックライト漏れの影響で完全な黒にはなりにくいものの視野角や色の安定性に優れます。対してOLEDは有機発光素子が各画素で自発光するため、画素をオフにすれば完全な黒を表現でき、コントラスト比が非常に高いのが特徴です。また応答速度や視認性、深黒表現においてOLEDが有利で、暗めの表示では省電力になる場合があります。一方で焼き付きや製造コスト、色補正の違いなどトレードオフもあります。
Q7 : 『SoC(System on Chip)』について正しい説明はどれか? SoCは単にCPUの別名であり、GPUは別チップとして必ず分離されている。 SoCはCPU、GPU、メモリコントローラ、通信モデムなど複数の機能を一つのチップに統合した設計で、モバイル機器で広く使われる。 SoCは外付けのセンサー類を指す用語で、タブレット本体とは別に搭載されるハードウェアを意味する。 SoCはソフトウェア開発キットの略で、アプリ開発用のツール群を指す。
SoC(System on Chip)は単一の半導体チップ上にCPUコア、GPU、メモリコントローラ、ISP(画像信号処理)、無線モデムやその他周辺回路を統合した設計を指します。モバイルデバイスやタブレットでは基板スペースや消費電力の制約があるため、複数の機能を一つのチップにまとめるSoCが主流です。これにより消費電力と発熱を抑えつつ、処理性能と電力効率のバランスを取ることが可能になります。SoCの設計や世代によって、カメラ性能や機械学習性能、接続性などが大きく変わります。
Q8 : iPadの『True Tone』機能が行っていることとして正しいのはどれか? 画面の解像度を自動で下げてバッテリーを節約する。 タッチ感度を状況に応じて調整することで誤タッチを防ぐ。 環境光センサーで周囲の色温度を検出し、ディスプレイの白色点(色温度)を自動的に調整して自然な見え方にする。 ディスプレイの輝度を最大まで自動で引き上げて屋外での視認性を高める。
True Toneは周囲の光の色温度をディスプレイの色温度に合わせて自動的に調整する機能です。内蔵の複数の環境光センサーが周囲の光の色味(暖色か寒色か)を検出し、それに合わせて画面の白色点を変えることで、紙に印刷されたもののようにより自然で目に優しい表示を実現します。表示の色自体を恒久的に変えるわけではなく、ユーザーが好めば設定でオフにもできます。これにより長時間使用時の視認性や快適さが向上します。
Q9 : USB-CのPower Delivery(PD)規格を使ってタブレットを充電する主な利点はどれか? PDはデータ転送専用であり、充電には使えない。 PDでは常に低電力でしか充電できずバッテリー寿命が延びる。 PDはケーブルの向きに制限があり特定のポートしか使えない。 PDはホスト機器と電力供給の交渉を行い、より高い電力で高速充電できるほか、双方向給電や互換性の向上を実現する。
USB Power Delivery(PD)は接続された機器同士で電力供給の仕様(電圧・電流)をネゴシエート(交渉)する仕組みです。これにより従来のUSBより高い電力を安全に供給でき、タブレットなど大容量バッテリーを持つ機器をより短時間で充電できます。またPDは電力の双方向供給(例:ノートPCから周辺機器へ、または逆)やフォールバック互換性も備えるため、共通のUSB-Cケーブルで多様なデバイスを扱いやすくします。
Q10 : バッテリー容量の表記に関して、mAh(ミリアンペア時)とWh(ワット時)の主な違いはどれか? mAhは電荷量の単位で、Whは電力量(エネルギー)の単位であり、Whは電池電圧を考慮するため異なる電圧のバッテリーを比較する際により実態を表す。 mAhは重量の単位であり、Whは体積の単位である。 mAhとWhは同じ意味で互換に使える。電圧を考慮する必要はない。 mAhは充電時間を表し、Whは放電時間を表す指標である。
mAh(ミリアンペア時)は電池が供給できる電荷量の指標であり、数値そのものは電池の容量を示しますが、同じmAhでも電池の公称電圧が異なれば実際に得られるエネルギーは異なります。一方Wh(ワット時)は電力量の単位で、電圧を掛け合わせた値(Wh = mAh × 電圧 / 1000)で表されるため、異なる電圧のバッテリー同士を比較する際にはWhの方が実用的です。特にタブレットのバッテリー比較ではWhを基準にすると消費電力と持続時間の見積りが正確になります。