演劇は魂を揺さぶる芸術であり、常に新たな解釈と表現を生み出し続けてきました。今回のクイズでは、演劇の歴史や特徴、有名作品や演出家についての知識を問います。ハムレットの有名な独白から、近代演劇に大きな影響を与えたイプセンの作品まで、演劇を理解する上で重要な概念や作品が登場します。また、歌舞伎や文楽といった日本の伝統演劇についても触れ、世界の演劇と比較しながら、その独自の魅力に迫ります。演劇に興味のある方はぜひ、この10問のクイズに挑戦して、演劇の奥深さを味わってみてください。
Q1 : ベルトルト・ブレヒトの提唱した「叙述的演劇(エピック・シアター)」の目的として最も適切なのはどれか? 観客に強い感情移入を促して没入させるため 観客の感情移入を抑え、批判的・思索的な態度を促すため 役者に自然主義的演技を徹底させるため 舞台美術の写実性を追求するため
ベルトルト・ブレヒトは演劇を通して社会や政治を批判的に考察させることを目指し、観客が単に感情移入して物語に没入するのではなく距離を置いて見られるようにする技法(ヴェーアフーフェング=疎外効果など)を用いました。これにより観客は提示された問題を冷静に分析し、社会的変革について考えるよう促されます。したがってエピック・シアターの目的は感情移入を抑えて批判的態度を喚起することです。
Q2 : ステージ照明で用いられる「ゴボ(gobo)」とは何か? 照明の色を変えるゼラチンやフィルターのこと 光束を拡散させるレンズのこと 照明器具に入れて模様や影を投影する金属やガラスなどの型 舞台の床に埋め込む照明器具の一種
ゴボ(gobo)は照明器具の前面に差し込むテンプレートで、金属製やガラス製の型に切り抜きや彫刻を施して光の形を変え、壁や舞台に模様やテクスチャーを投影するために用いられます。これにより木漏れ日や格子、文字など様々な効果を生み出せます。色を変えるフィルターは別にカラーフィルター(ゲル)と呼ばれ、拡散用レンズや床埋め込み器具とは区別されます。ゴボは舞台美術の表現手段として広く使われます。
Q3 : ミュージカル『レ・ミゼラブル』の原作小説の作者は誰か? ヴィクトル・ユゴー ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ チャールズ・ディケンズ レフ・トルストイ
『レ・ミゼラブル』はフランスの作家ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo)が1862年に発表した長編小説を原作としています。ミュージカル版はこの小説を基にして制作され、多くの登場人物と社会的背景、救済や贖罪のテーマを描いています。ゲーテ、ディケンズ、トルストイはいずれも重要な作家ですが、『レ・ミゼラブル』の作者はヴィクトル・ユゴーが正解です。
Q4 : シェイクスピアの『All the world's a stage(世はすべて舞台)』という有名な一節が登場する戯曲はどれか? ハムレット お気に召すまま(As You Like It) マクベス テンペスト(The Tempest)
「All the world's a stage」はシェイクスピアの喜劇『お気に召すまま(As You Like It)』の中のセリフで、ジェイキーの独白(七つの年齢の比喩)の一部として有名です。人生を舞台に例え、人は様々な役割を演じて生きるというメタファーを提示しています。ハムレットやマクベス、テンペストにも著名な言い回しはありますが、この特定の一節は『お気に召すまま』に属します。
Q5 : 江戸時代の近松門左衛門(近松門左衛門)が主に作品を書いた劇種はどれか? 能 歌舞伎 新派 人形浄瑠璃(文楽)
近松門左衛門は江戸時代の浄瑠璃作者・戯作者で、特に人形浄瑠璃(現在では文楽と呼ばれる)向けの長編・短編の浄瑠璃作品で知られます。代表作に『曽根崎心中』や『心中天の網島』などがあり、当時は人形浄瑠璃だけでなく歌舞伎上演のために台本を書いたこともありますが、文楽(人形浄瑠璃)での業績が特に著名です。
Q6 : 次のうちアンтон・チェーホフの作品ではないものはどれか? かもめ ワーニャ伯父さん 桜の園 ヘッダ・ガブラー
アンソン・チェーホフ(Anton Chekhov)はロシアの劇作家で、代表作に『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『桜の園』などがあり、日常の人間関係と内面を繊細に描いたことで知られます。一方『ヘッダ・ガブラー』はノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセン(Henrik Ibsen)の作品で、チェーホフとは作風や時代背景が一部重なるものの別作者の代表作です。したがって選択肢の中でチェーホフの作品ではないのは『ヘッダ・ガブラー』です。
Q7 : 日本の伝統演劇に関する次の記述のうち、歌舞伎の特徴として正しいものはどれか? 能は面を使うことが多い 歌舞伎には女形(おんながた)が存在する 能は長唄が中心である 歌舞伎は能楽堂で上演されることが多い
歌舞伎は男性俳優が女性役を演じる女形という専門的な演技様式を持つのが大きな特徴です。能はしばしば面(能面)を用い、幽玄な様式美を重視する古典劇で、音楽的には囃子や謡が中心となります。長唄は歌舞伎で用いられる音楽の一形式であり、能の音楽体系とは異なります。また歌舞伎は専用の劇場で上演されることが多く、必ずしも能楽堂で行われるわけではありません。
Q8 : 近代演劇に大きな影響を与えたヘンリック・イプセンの代表作で、家庭と社会の問題を現実主義的に描いた作品はどれか? 人形の家(A Doll's House) ハムレット リア王 レ・ミゼラブル
『人形の家』(A Doll's House)はヘンリック・イプセンが1879年に発表した戯曲で、主婦ノラの自立と家庭内の権力関係を通して個人の自由や偽善的な社会規範を批判する現実主義的作品です。この作品は当時の家庭倫理や男女役割分担に関する議論を巻き起こし、近代演劇におけるリアリズムと社会的テーマを扱う先駆的な例とされています。他の選択肢はシェイクスピアやヴィクトル・ユゴーの作品であり、イプセンの代表作は『人形の家』です。
Q9 : 舞台における「プロンプター(prompter)」の主な役割はどれか? 歌手に楽譜の転調を指示する 照明のタイミングを管理する 袖や見えない位置から俳優に台詞を小声で教える・促す 衣装の着付けを手伝う
プロンプターは舞台裏や袖(せり場近くの見えない位置)にいて、俳優が台詞を忘れたときに合図や小声で台詞を教える役割を持ちます。特に演劇やオペラ、ミュージカルなどで用いられ、上演の流れを止めずに進行させるために重要です。照明や音響はそれぞれの技術スタッフが担当し、衣装の着付けは衣裳部門の仕事です。プロンプターは台詞の思い出し支援と進行補助が中心です。
Q10 : ハムレットの有名な独白「To be, or not to be」でハムレットが主に思案していることは何か? 生きるべきか死ぬべきか 復讐するか逃げるか 王位を継ぐべきか辞退するか 国を治める方法について
この独白はハムレットが人生の苦悩と死の問題について深く考える場面であり、特に「生きるべきか死ぬべきか(存在すべきか否か)」という根源的な問いを投げかけています。彼は生の苦しみと死に伴う未知(死後の苦痛や不安)との対立、行動すべきか思索にとどまるべきかという葛藤を言葉にしており、復讐や王位継承といった具体的問題は独白の主要テーマではありません。シェイクスピア学ではこの独白を存在論的・倫理的ジレンマの表現として解釈することが一般的で、個人の行動決断と死の意味について普遍的な問いを示しています。
まとめ
いかがでしたか? 今回は演劇クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は演劇クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。