坂道を制した先には、絶景と達成感が待っている。峠道の歴史や名称、レースの仕組み、日本各地のヒルクライムスポットまで、坂好きなら知っておきたい知識を幅広く出題する全10問。何気なく使っている坂道用語や、憧れの峠にまつわる意外な事実にも触れながら、あなたのヒルクライム偏差値を試してみよう。
Q1 : 長野県と岐阜県にまたがる「乗鞍スカイライン」は日本で最も標高の高い場所を通る舗装道路として知られ、ヒルクライムレースの舞台にもなっているが、その最高地点(畳平)の標高として正しいものはどれか。 約2,300m 約2,716m 約3,000m 約1,900m
乗鞍スカイラインは長野県側から乗鞍岳の畳平まで通じる山岳道路で、最高地点である畳平の標高は約2,716mに達し、日本国内で一般車両が通行できる舗装道路としては最も標高が高い場所とされている。この乗鞍岳を舞台に実業団や市民ランナー向けのヒルクライムレースが毎年開催されており、標高差が大きく空気も薄くなる過酷なコースとして多くのサイクリストの挑戦目標となっている。約2,300mや約3,000mといった数値は実際の畳平の標高とは異なる。
Q2 : 自転車ロードレースにおいて、峠や山岳の難易度を分類する際に用いられるカテゴリーのうち、最も過酷で数値による分類には収まらないほど厳しいことを意味する最高難度のカテゴリーはどれか。 カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 HC
自転車ロードレースでは峠の難易度を距離・勾配・標高などから算出し、カテゴリー4(易しい)からカテゴリー1(難しい)までの4段階に加えて、それらの基準では測りきれないほど過酷な峠には「HC(Hors Catégorie、フランス語で「分類外」の意味)」という最高難度の区分が与えられる。ツール・ド・フランスに登場するガリビエ峠やトゥールマレー峠など、標高が高く距離も長い峠の多くがHCに分類されており、山岳賞のポイントも最も多く配分される。カテゴリー1から4は数字が小さいほど難易度が高く設定されている。
Q3 : 自転車のヒルクライムにおいて、坂道の傾斜(勾配)の大きさを表す際に一般的に用いられる単位はどれか。 パーセント(%) 度(°) ppm ノット
自転車競技やヒルクライムのコース紹介では、坂道の傾斜(勾配)は一般的にパーセント(%)で表される。これは水平方向に100m進んだ際に何m標高が上がるかを示す割合で、たとえば勾配10%は水平100mで10m上昇することを意味する。角度の単位である度(°)が使われることもあるが一般的ではなく、ppmは濃度を表す単位、ノットは船舶や航空機の速度を表す単位であり、いずれも坂道の勾配を表す単位としては用いられない。ヒルクライムレースの案内では区間ごとの平均勾配や最大勾配がパーセントで示されることが多い。
Q4 : 自転車競技における「ヒルクライム」の一般的な定義として、最も適切なものはどれか。 平坦なコースを周回して速さを競う競技 山や坂道を登ることを主目的として速さやタイムを競う自転車競技・イベント 下り坂のスピードのみを競う競技 屋内のトラックを周回する競技
ヒルクライムとは、山道や坂道を登ることを主な目的として行われる自転車競技・イベントの総称であり、一定のコースをどれだけ速く登り切れるかを競う。日本国内でも富士山や乗鞍岳をはじめとした山岳道路で数多くのヒルクライムレースが開催されており、プロ選手だけでなくアマチュアサイクリストの参加人口も多い競技形式である。平坦路を周回するクリテリウムや下り坂のスピードを競うダウンヒル、屋内トラックで行われるトラック競技とは異なり、標高差のある上り坂の走破タイムそのものを競う点がヒルクライムの特徴である。
Q5 : 自転車やランニングの活動記録アプリ「Strava」において、特定の区間(セグメント)で男性の最速タイムを記録した利用者に与えられる称号として正しいものはどれか。 MVP エース KOM チャンピオン
Stravaはユーザーが自転車やランニングの走行データを記録・共有できるアプリで、コース上に設定された「セグメント」と呼ばれる区間ごとにタイムを競うことができる。その区間で男性利用者の最速タイムを持つ人には「KOM(King of the Mountain)」、女性利用者の最速タイムを持つ人には「QOM(Queen of the Mountain)」という称号が与えられる。この名称はツール・ド・フランスの山岳賞に由来しており、ヒルクライム区間で特に注目される指標として多くのサイクリストに親しまれている。
Q6 : 「ジャイアント・オブ・プロヴァンス」とも呼ばれ、山頂付近が樹木のない白い岩肌に覆われていることから「禿げ山」の異名を持つ、ツール・ド・フランスの名物山はどれか。 モン・ヴァントゥー アルプ・デュエズ プラトー・ド・ベイユ ピュイ・ド・ドーム
モン・ヴァントゥーはフランス・プロヴァンス地方にそびえる標高約1,912mの独立峰で、山頂付近が樹木のない白い石灰岩に覆われているため遠くからは雪山のように白く見え、「禿げ山」や「プロヴァンスの巨人」と呼ばれる。強風で知られ、選手にとって過酷な難関コースとしてツール・ド・フランスで何度も舞台になっている。1967年には英国の選手トム・シンプソンが山頂手前で命を落とした悲劇の舞台としても有名である。アルプ・デュエズやピュイ・ド・ドームもフランスの著名な峠・山だが、禿げ山の異名を持つのはモン・ヴァントゥーである。
Q7 : ツール・ド・フランスの人気コースのひとつで、山頂までの道に21個のヘアピンカーブがあり、各カーブに過去の優勝者の名前が記されたプレートが設置されていることで知られる山はどれか。 モン・ヴァントゥー アルプ・デュエズ トゥールマレー峠 ガリビエ峠
アルプ・デュエズはフランス・アルプスにある標高約1,860mの高地で、麓から山頂まで約13.8km、平均勾配約8.1%の急坂が続く。最大の特徴は21個のヘアピンカーブで、各カーブには過去にその区間を制した選手の名前を刻んだプレートが立てられている。観客動員数が非常に多く、ツール・ド・フランスの中でも屈指の人気区間として知られ、多くの伝説的な激走の舞台となってきた。モン・ヴァントゥーやガリビエ峠も有名な峠だが、21のヘアピンカーブで特に知られるのはアルプ・デュエズである。
Q8 : 日本最大級の参加者数を誇るヒルクライムレース「Mt.富士ヒルクライム」のコースについて、富士北麓公園付近のスタート地点から富士スバルライン五合目のゴールまでの距離として正しいものはどれか。 約15km 約35km 約42km 約24km
Mt.富士ヒルクライムは富士山の富士スバルラインを舞台に開催される日本最大級のヒルクライムレースで、スタート地点からゴールとなる五合目までの距離は約24km、標高差は約1,270mにおよぶ長丁場のコースである。毎年多くのアマチュアサイクリストが参加し、タイムに応じてブロンズ・シルバー・ゴールドといった完走証が授与される仕組みも人気の理由のひとつである。約15kmや約35km、約42kmといった距離は実際のコース距離とは異なる。
Q9 : ツール・ド・フランスで、各ステージの山岳ポイントを最も多く獲得した選手に与えられる「山岳賞」のジャージの柄はどれか。 水玉模様 縞模様 無地の緑色 格子模様
ツール・ド・フランスの山岳賞ジャージは白地に赤い水玉模様が入ったデザインで、フランス語では「マイヨ・ア・ポワ」と呼ばれる。各山岳ステージの頂上ごとに設定されたポイントを最も多く獲得した選手が着用し、優れたクライマー(登坂力に優れた選手)であることの証とされる。同大会には他に、総合優勝者が着る黄色のマイヨ・ジョーヌや、ポイント賞(スプリント賞)の緑色ジャージ、新人賞の白ジャージなどもあるが、水玉模様は山岳賞のみに与えられる特徴的なデザインである。
Q10 : ツール・ド・フランスの名物峠のひとつで、標高2,642mに達する峠はどれか。 トゥールマレー峠 モン・ヴァントゥー ガリビエ峠 イゾアール峠
ガリビエ峠(Col du Galibier)はフランス・アルプスに位置し、標高は2,642mに達する。ツール・ド・フランスの山岳ステージでたびたび登場する定番の峠であり、山頂付近を最初に通過した選手には「アンリ・デグランジュ賞」が贈られることでも知られる。トゥールマレー峠はピレネー山脈で最も高い舗装道路(標高2,115m)、モン・ヴァントゥーはプロヴァンス地方の独立峰(標高約1,912m)、イゾアール峠もアルプスの峠(標高2,360m)であり、いずれもガリビエ峠より標高が低い。