大正文学を代表する巨匠・芥川龍之介の作品世界を深掘りするクイズです。『羅生門』『蜘蛛の糸』『鼻』などの代表作から、彼の人生や創作背景に関する問題まで、幅広いテーマを取り揃えました。芥川作品に登場する人物や設定、そして作家自身の足跡について、どれだけご存知でしょうか。日本文学史に輝く傑作群の中から、あなたの知識を試す10問です。さあ、挑戦してみてください。
Q1 : 芥川龍之介が文学界でのペンネームとして使用していた「龍之介」という名前の由来となったのは何か?
芥川龍之介の「龍之介」という名前は、彼が辰の刻(午前8時頃)に生まれたことに由来しています。芥川は1892年(明治25年)3月1日の辰の刻に東京市京橋区入船町(現在の東京都中央区明石町)で生まれました。辰の刻は十二支の「辰」(龍)にあたる時間帯で、この時刻に生まれたことから「龍之介」と名付けられました。本名も芥川龍之介で、これがそのまま彼のペンネームとなりました。日本では古くから生まれた時刻にちなんで名前をつける習慣があり、芥川の場合もこの伝統に従って命名されたものです。この名前は彼の代表作とともに日本文学史に永遠に刻まれることになりました。
Q2 : 芥川龍之介の『河童』で、主人公が河童の国で出会った河童の哲学者の名前は何か?
『河童』で主人公が河童の国で出会った哲学者の河童の名前は「バッグ」です。バッグは河童の国の知識人として描かれており、人間社会と河童社会の違いについて様々な議論を展開します。彼は皮肉に満ちた人生観を持っており、人間の社会制度や道徳観念を河童の視点から批判的に論じます。作品中でバッグは、主人公との対話を通じて、文明批判や社会風刺を行う重要な役割を果たしています。この『河童』は芥川が自殺する直前に発表した作品で、現実社会への諦観と諷刺が込められた寓話として知られています。バッグをはじめとする河童たちとの交流を通じて、人間社会の矛盾や不条理を浮き彫りにした作品となっています。
Q3 : 芥川龍之介の『杜子春』で、主人公の杜子春が仙人になるための最後の試練で、地獄で苦しめられても絶対に声を出してはいけないとされていたが、結局声を出してしまった理由は何か?
杜子春は仙人になるための最後の試練として、どんな苦痛を受けても絶対に声を出してはいけないという条件を課せられました。地獄では様々な責め苦が行われましたが、杜子春は耐え抜いていました。しかし、最後に自分の両親が地獄の鬼たちによって苦しめられる場面を見せられた時、ついに「お父さん、お母さん!」と声を出してしまいました。これにより仙人になる資格を失いましたが、鉄冠子という仙人は、杜子春が人間らしい情愛を失わなかったことを評価し、「お前はこれで立派な人間になれるだろう」と語りかけました。この結末は、超人的な境地よりも人間的な愛情の方が大切であることを示しています。
Q4 : 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』で、主人公のカンダタが地獄から極楽へ上ろうとして使った蜘蛛の糸が切れた理由は何か?
カンダタは最初一人で糸を登っていましたが、下を見ると無数の罪人たちが自分についてきているのを見て「この蜘蛛の糸は俺のものだ。お前たち下りろ。下りろ。」と叫んで他の罪人たちを蹴落とそうとしました。その瞬間、それまで何ともなかった蜘蛛の糸が、カンダタのぶらさがっているところから、ぷつりと音を立てて断ち切れてしまいました。これは自分だけが救われようとする利己的な心を表しており、真の慈悲心を持てなかったことが糸が切れた原因とされています。
Q5 : 芥川龍之介の『鼻』の主人公である僧侶の名前は何か?
『鼻』の主人公は「内供」という名前の僧侶です。内供は池の尾の禅智内供(ぜんちないぐ)として描かれており、非常に長い鼻を持つことで有名でした。彼の鼻は五、六寸(約15~18センチ)もあり、上唇の上から顎の下まで垂れ下がっているほど長く、食事の際には弟子に向かい側から鼻を持ち上げてもらわなければならないほどでした。内供はこの長い鼻を非常にコンプレックスに感じており、物語は彼が鼻を短くしようと様々な方法を試す様子を描いています。
Q6 : 芥川龍之介の短編小説『地獄変』で、主人公の絵師が最後に完成させた屏風絵の題材は何か?
『地獄変』では、絵師の良秀が大殿の命令で「地獄変の屏風」を描くことになります。この屏風絵は地獄の様子を描いたもので、様々な罪人が地獄で苦しむ場面が描かれています。良秀は完璧な絵を描くために実際の苦痛や死を目の当たりにしなければ絵が描けない性格で、ついには自分の娘が燃える牛車の中で苦しむ様子を見て、その場面を屏風絵に描き上げました。完成した地獄変の屏風は、見る者の魂を震え上がらせるほどの迫力を持つ傑作となりましたが、その代償として良秀は翌朝首を吊って自殺してしまいます。
Q7 : 芥川龍之介が自殺する際に残した遺書に記されていた、自殺の理由として挙げられた言葉は何か?
芥川龍之介は1927年(昭和2年)7月24日に自殺しましたが、その際に残した遺書には「将来に対する唯ぼんやりとした不安」という表現で自殺の理由が記されていました。これは非常に有名な文句として知られており、明確な理由というよりも、漠然とした将来への不安感が彼を死に追いやったことを示しています。当時の芥川は神経衰弱に悩まされており、健康状態も優れませんでした。また文学的な行き詰まりや、近代日本社会への絶望感なども複合的に影響していたとされますが、彼自身は具体的な理由ではなく、この「ぼんやりとした不安」という表現で自らの心境を表現しました。
Q8 : 芥川龍之介の『藪の中』で、武弘の死について証言する人物は全部で何人登場するか?
『藪の中』では、武弘(たけひろ)の死について以下の7人が証言しています。①木樵、②旅法師、③放免、④嫗(武弘の妻真砂の母)、⑤多襄丸(盗賊)、⑥女(真砂)、⑦武弘の霊(巫女を通じての証言)です。それぞれが異なる視点から事件について語り、特に当事者である多襄丸、真砂、武弘の霊の証言はそれぞれが自分を武弘の殺害者として名乗り出るという特徴があります。この構成により、真実が何なのか最後まで明らかにならず、人間の心理の複雑さや真実の相対性をテーマとした作品となっています。各証言者の話には矛盾があり、読者は真相を推理しながら読み進めることになります。
Q9 : 芥川龍之介の『舞踏会』で、主人公の明石が舞踏会で踊った相手の女性の国籍は?
『舞踏会』で主人公の明石が踊った相手は、フランス公使館の書記官の夫人であるフランス人女性でした。明石は外交官として洋行中にフランスの舞踏会に出席し、そこで美しいフランス人女性と踊ることになります。しかし明石は西洋のダンスに慣れておらず、ぎこちない踊りしかできませんでした。それにもかかわらず、その女性は親切に明石をリードし、優雅に踊ってくれました。この体験を通じて、明石は西洋文化との距離感や、国際社会における日本人としてのアイデンティティについて考えることになります。この作品は芥川の西洋体験をもとに書かれたとされており、文明開化期の日本人の心境を繊細に描いた作品として評価されています。
Q10 : 芥川龍之介の代表作『羅生門』で、下人が老婆から髪の毛を抜いている死体について、老婆はどのような説明をしたか?
老婆は死体の女性について「この女の売る魚は、常に腐りかけていた。けれども、買手がつかなければ、餓死をしてしまう他ない。そこで、この女は、魚を干物にして売った」と説明し、さらに「この女の髪を抜いて、これでかつらを作って、それを売って食べていくつもりだ」と語っています。つまり生前に嘘をついて生きていた女性から、自分も嘘をついて生きるために髪の毛を抜いているという、生存のためには仕方がないという論理を展開しました。
まとめ
いかがでしたか? 今回は芥川龍之介クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は芥川龍之介クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。