ステーキの食べ方や調理法には様々な知識が必要ですが、多くの人にとってはまだ難しく感じられることも。そこで本記事では、ステーキクイズを通して、ステーキの基本から応用までを楽しく学べる機会を提供します。焼き加減やマーブリング、部位の特徴、調理テクニックなど、ステーキの奥深さを10問のクイズで確認していきましょう。ステーキ好きはもちろん、これからステーキにチャレンジしてみたい人も、この記事を参考にステーキの魅力を存分に味わえるはずです。
Q1 : ステーキ調理で風味豊かな焼き色を生むマイラード反応が起こる主な条件はどれか? 低温で長時間、湿度の高い環境 アミノ酸と還元糖が高温で反応すること 単に脂肪が溶けること 酵素によるタンパク質分解のみ
マイラード反応はアミノ酸(タンパク質の分解産物)と還元糖が高温で反応する化学反応で、褐色の焼き色と香ばしい風味を生み出します。一般に120〜160℃以上の加熱で顕著に進行し、湿度が高すぎると反応が抑えられるため、表面を乾かしてから高温で焼くことが望ましいです。脂肪の溶解や酵素分解とは別の化学過程です。
Q2 : ドライエイジング(乾燥熟成)の主な目的はどれか? 肉の保存性を大幅に向上させるため 外見を鮮やかにするため 水分とタンパク質が蒸発・分解して旨味と風味を濃縮し柔らかくするため 短時間で調理できるようにするため
ドライエイジングは温度・湿度・風通しを管理した環境で数週間から数十週間かけて牛肉を熟成させる技法です。表面から水分と一部のタンパク質が失われることで旨味成分が相対的に濃縮され、また筋繊維中の酵素による分解が進んで肉質が柔らかくなります。外観は乾燥するためトリミングが必要で、保存性向上が主目的ではなく風味の深化が目的です。
Q3 : 米国農務省(USDA)の牛肉格付けで最上位の等級はどれか? プライム(Prime) チョイス(Choice) セレクト(Select) スタンダード(Standard)
USDAの牛肉格付けで最も高品質とされるのはプライム(Prime)です。プライムは豊富な霜降り(マーブリング)を持ち、風味や柔らかさが優れていると評価され、主に高級レストランや専用流通向けに供給されます。チョイスやセレクトはその下に位置し、用途や調理法に応じて選ばれます。格付けは主にマーブリング量と年齢を基準に評価されます。
Q4 : ステーキを切るとき、筋繊維に対してどのように切るのが適切か? 筋繊維に沿って長く切る 筋繊維を断ち切るように横断する 切る角度は気にしないで厚めに切る 筋を残すように斜めに切る
ステーキは筋繊維に対して垂直に(断ち切るように)切るとよいです。筋繊維を短くすることで咀嚼時の抵抗が小さくなり、柔らかく感じられます。筋に沿って切ると繊維が長く残ってしまい、噛み切りにくくなります。薄く斜めに切ると断面が広がり食べやすくなりますが、基本は“against the grain(繊維に逆らって)”が原則です。
Q5 : 焼いたステーキを切らずにしばらく休ませる(レスト)理由として最も適切なのはどれか? 表面の焦げを和らげるため 肉をより早く冷ますため 内部の肉汁が全て抜け出るのを促進するため 内部の肉汁が再分配され、切ったときに流出を抑えるため
ステーキを焼いた後に休ませる主な理由は、加熱により中心部から周辺へ移動した肉汁が再び肉全体に均等に分配されるのを待つためです。直後に切ると内部の温度差で肉汁が大量に流出しやすく、結果として乾いた食感になります。通常数分〜10分程度、切る前にアルミホイルで緩く覆って休ませることでジューシーさを保てます。
Q6 : 和牛の等級評価で用いられる「BMS(Beef Marbling Standard)」が示す指標は何か? 赤身肉の色調 霜降り(マーブリング)の度合い 肉のpH値 餌の種類別分類
BMS(Beef Marbling Standard)は和牛評価で用いられるマーブリング(霜降り)の尺度で、脂肪の分布と量を数値化して示します。数値が高いほど細かな脂肪が筋内に多く分布していることを意味し、一般に風味や口溶けの良さが評価される要素です。和牛格付けではBMSに加え、肉質、脂肪の色沢や締まりなども総合的に評価されます。
Q7 : ステーキの焼き加減で「ミディアムレア」に相当する中心温度(約)はどれか? 40〜45℃ 52〜57℃ 60〜65℃ 70℃以上
ミディアムレアは内部が薄く赤みを帯び、中心温度がおおむね52〜57℃程度とされます。肉の種類や厚さにより多少前後しますが、この温度帯ではタンパク質の一部が変性して適度な歯ごたえとジューシーさが得られ、旨味成分も保持されます。より低い温度はレア、より高い温度はミディアム〜ウェルダンに該当します。焼き時間と温度管理は正確な中心温度を得るために重要です。
Q8 : 牛肉の霜降り(サシ)が多いほど柔らかく風味が良くなる理由として最も適切なのはどれか? 筋繊維を化学的に分解する 調理中に脂肪が溶けて潤滑性と風味を与える たんぱく質の含有量が増える 赤身の細胞数が減少する
霜降り(サシ)は筋肉内に分布する脂肪で、調理時に溶けて肉繊維の間に入り込み、潤滑性を与えることで噛み切りやすく感じさせ、同時に脂溶性の風味成分を肉全体に行き渡らせます。脂肪自体が旨味を持ち、溶けることで口当たりがよくなるため、一般に霜降りが多い肉は柔らかく風味豊かと評価されます。筋繊維そのものを分解する作用が脂肪にあるわけではありません。
Q9 : Tボーンステーキに含まれる代表的な2つの部位はどれか? サーロイン(ストリップロイン)とフィレ(テンダーロイン) リブロースと肩ロース ランプとウチモモ カルビとハラミ
TボーンはT字型の骨を中央に持ち、片側にストリップロイン(サーロインに近い部位)、もう片側にテンダーロイン(フィレ、ヒレ)を含むステーキです。テンダーロインは非常に柔らかく、ストリップロインは風味と適度な歯ごたえがあり、ひとつのカットで両方の食感を楽しめるのが特徴です。他の組合せはTボーンの構成ではありません。
Q10 : 逆焼き(リバースシア)法の特徴として正しいのはどれか? 強火で表面を先に焼き色を付けてから低温で火を通す 低温でじっくり内部まで火を入れてから高温で表面を短時間焼く 電子レンジで内部を温めてからグリルする 油で素早く揚げてからオーブンで仕上げる
リバースシアはまずオーブンなどで低めの温度(例えば90〜130℃)で内部を均一にじっくり加熱し、その後強火で短時間表面を焼いて焼き色と風味を付ける方法です。内部が均一に仕上がりやすく、過度の焼き過ぎを防げるため、厚切りステーキで特に有効とされます。伝統的な先に焼く方法とは順序が逆である点が名前の由来です。
まとめ
いかがでしたか? 今回はステーキクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はステーキクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。