日本独自のスタイルとして定着した「カレーライス」。その歴史は意外と古く、明治時代の西洋(特にイギリス経由のアンゴロ-インド料理)からの影響が大きかったことがわかります。海軍や企業での供給を通じて家庭に広がり、手軽な市販ルウの登場により全国的に普及していきました。本クイズでは、そんな日本のカレーの歴史や特徴、さまざまな種類のカレーについて、10問お楽しみいただけます。日本のカレーに関する知識を深めていただければと思います。
Q1 : 『欧風カレー』の特徴として最も当てはまるものはどれか?
欧風カレーはフランス料理などの影響を受けたカレーの系統で、肉や野菜をじっくり煮込み、赤ワインやブイヨン(フォン)、デミグラスソースやトマトペーストなどを使ってコク深く仕上げることが多い点が特徴です。小麦粉でとろみを付けたり、香味野菜を炒めてから長時間煮る手法が用いられ、西洋の煮込み料理の手法とカレーが融合したスタイルと言えます。
Q2 : カレーパウダーがイギリスで調合・普及した目的として最も妥当なのはどれか?
カレーパウダーはイギリスが植民地時代やインドとの交流の中でインド料理の風味を手軽に家庭で再現できるように調合・簡便化して普及させた調味料です。個々のインド地域でのスパイス調合は多様ですが、カレーパウダーはそれらを一つの均一な混合物にしたもので、家庭で使いやすくすることが主目的でした。保存性や日本向けの開発が主目的ではなく、あくまでイギリスでの需要に応じた簡便な風味再現が背景にあります。
Q3 : 南インド料理でよく使われる「サンバル」はどの種類の料理か?
サンバルは南インドの代表的な家庭料理で、主に豆(レンズ豆やトゥールダル)を煮て、タマリンドの酸味や野菜、スパイスを加えたカレー状の煮込みです。ご飯やドーサ、イドリと一緒に食べられることが多く、地域や家庭ごとに具材やスパイスの配合が異なります。南インドの豆料理文化を反映した栄養バランスの良い定番料理であり、炒め物や炊き込みご飯などとは区別されます。
Q4 : カレーパウダーの主要成分として一般的に含まれないものはどれか?
カレーパウダーは19世紀以降、イギリスでインド料理の風味を手軽に再現するために調合された混合スパイスで、一般的にはターメリック(色と風味)、クミン、コリアンダー、フェヌグリーク、マスタードシードなどが含まれます。一方でガラムマサラはインドで料理の仕上げに使うスパイスブレンドで、シナモン、クローブ、カルダモンなどを主体とします。ガラムマサラ自体はカレーパウダーの「一成分」というより別の調合であり、一般的にカレーパウダーの代表的構成要素とは見なされません。
Q5 : 「カツカレー」はどの料理の組合せから生まれたメニューか?
カツカレーはご飯の上にとんかつ(豚の揚げカツ)をのせ、その上からカレーをかけた日本の定番メニューです。とんかつ自体は明治以降に西洋料理の影響で日本で発展した料理で、これをカレーライスと組み合わせたのがカツカレーです。一般にカツカレーは洋食店や定食屋、カレー専門店などで提供され、ボリュームのある一皿として人気があります。選択肢の中で正しい組合せは「とんかつとカレー」です。
Q6 : タイのグリーンカレーでよく使われる材料はどれか?
タイのグリーンカレーはココナッツミルクをベースに、グリーンカレーペースト(青唐辛子、レモングラス、こぶみかんの葉、ガランガルなど)を加えて作るのが特徴です。ココナッツミルクは辛さをまろやかにし、滑らかな口当たりを作る重要な要素で、東南アジアの多くのカレーに見られる主要な材料です。醤油や小麦粉、じゃがいもは典型的な材料ではなく、特に小麦粉は主要な成分ではありません。
Q7 : カレーの黄色い色の主な成分はどれか?
多くのカレーで黄色い色合いの主成分となっているのはターメリック(ウコン)です。ターメリックには強い黄色の色素(クルクミン)が含まれており、香りとともに色味を与える役割を果たします。サフランも黄色を帯びさせる天然香料ですが高価であり、カレーの色付けとして広く使用されるのは一般にターメリックです。カルダモンやパプリカは風味付けや色調の変化に使われることはありますが、代表的な黄色の要因はターメリックです。
Q8 : 日本の家庭で一般的に使われる『カレーの具』の組合せとして最も典型的なのはどれか?
日本の家庭用カレーでは、基本的な具材として玉ねぎ、にんじん、じゃがいもが最も広く用いられます。玉ねぎは甘みと旨味を出し、にんじんは自然な甘さと彩り、じゃがいもはボリュームととろみを与えるため定番とされています。地域や家庭によっては豚肉や鶏肉、牛肉、ナスやピーマンを加えることもありますが、総じて「玉ねぎ・にんじん・じゃがいも」の三点セットが典型的です。
Q9 : 日本における「カレーライス」が広く普及したきっかけは何か?
日本のカレーライスは単一の発明ではなく明治期に西洋(特にイギリス経由のアンゴロ―インド料理)から伝わり、洋食(ヨーロッパ風の日本化した料理)の一つとして定着した歴史があります。海軍や企業で供給される中で家庭に広がり、小麦粉で作るルウや市販のカレールウの登場により手軽になると全国的に普及しました。これにより日本独自のスタイルである「カレーライス」が形成され、学校給食や家庭料理として定着していきました。上記の選択肢のうち最も適切なのは明治時代にイギリス経由で広まったことを示すものです。
Q10 : 日本の家庭用カレールウに小麦粉(ルウの素)が使われる主な理由はどれか?
日本のカレールウは西洋のルウに影響を受けており、バターや油と小麦粉を炒めて作るルウでとろみを付けるのが特徴です。小麦粉を加熱することででんぷん質が糊化し濃厚なとろみが出ると同時に、炒める過程で香ばしい風味が生まれます。これにカレー粉やスパイス、ブイヨン等を加えることで日本風のまろやかなカレーになります。保存性や辛味増強が主目的ではなく、主にテクスチャーと風味のために使われます。
まとめ
いかがでしたか? 今回はカレイクイズをお送りしました。
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