日本酒の魅力を存分に味わえる、精密な「利き酒」クイズにチャレンジ!
純米酒、吟醸酒、大吟醸酒など、日本酒の分類や特性を問う全10問。酸度、日本酒度、精米歩合など、見逃せないポイントがてんこ盛り。さらに「生酒」「にごり酒」「原酒」の知識も問われます。日本酒通なら満点狙えるはず。日本酒の奥深さを感じながら、自分の嗜好や味覚を発見しましょう。
Q1 : 日本酒の酸度(酸っぱさの指標)が高い場合、一般にどのような味わい変化が起きるか?
酸度は舌で感じる酸味に直結し、数値が高いほど味わいが引き締まり、切れや後味のさっぱり感が強くなります。さらに酸は旨味や甘味のバランスを整え、脂の強い料理と合わせた際に相性を良くする働きがあります。ただし酸度だけで味の複雑さが決まるわけではなく、アミノ酸、糖分、アルコール度などとの相互作用で最終的な味わいが決まります。
Q2 : 日本酒造りでデンプンを糖に分解する役割を主に担う微生物はどれか?
麹菌(一般にはアスペルギルス・オリゼー、通称黄麹)は米のでんぷんを糖に分解する酵素(アミラーゼなど)を産生し、糖化を担います。酵母はその糖をアルコールに変える発酵を行い、乳酸菌は酵母の働きを助けたり酒母の性質を安定させたりする役割を果たすことがあります。麹のつくり方や温度管理は香味に大きな影響を与えます。
Q3 : 生酛(きもと)や山廃(やまはい)といった伝統的な酒母(もと)づくりの特徴はどれか?
生酛や山廃と呼ばれる伝統的な酒母づくりは、外から酸を直接添加せずに自然の乳酸発生を促して醗酵基盤を作る工程が特徴です。工程は手間と時間がかかり撹拌や温度管理が重要で、得られる酒は酸味や旨味がしっかりとした骨格のある味わいになりやすいです。近代的な速醸酛(そくじょうもと)は乳酸を人工的に添加して短時間で立ち上げます。
Q4 : 「にごり酒(濁り酒)」の特徴として正しいものはどれか?
にごり酒は醪(もろみ)を粗く濾して澱(米の成分や酵母など)をある程度残したまま瓶詰めされるため、白く濁った外観とクリーミーな口当たり、やや甘みや旨味が強く感じられることが多いです。火入れの有無や濾し方で味わいは変わり、加熱殺菌される場合と生詰め・生酒のまま出荷される場合があります。
Q5 : 「原酒(げんしゅ)」とは何を指すか?
原酒は醪を搾った後に加水せず、そのままのアルコール度数で瓶詰めされた日本酒を指します。一般にアルコール度数は高め(16〜20%前後になることが多い)で、力強く濃厚な味わいが特徴です。通常の清酒は加水により度数を調整して出荷されますが、原酒は加水しないためアルコール感や風味がストレートに感じられます。
Q6 : 「火入れ(ひいれ)」の主な目的は何か?
火入れは加熱殺菌により酵母や酵素を不活性化して微生物的な安定性を高め、瓶詰め後の醗酵や変敗を防ぐために行います。これにより長期保存や流通がしやすくなります。香気成分には影響が出ることもあり、火入れを一度だけ行う「冷やおろし/ひやおろし」や無火入れの生酒など、蔵によって使い分けられますが、主目的は品質安定です。
Q7 : 精米歩合が50%以下で名乗れる分類はどれか?
大吟醸は原料の米を精米して外側を削り、精米歩合(外側を削った割合の残り)が50%以下であることが基準です。吟醸は60%以下、大吟醸はより高度に磨かれたことで繊細で華やかな香りを出しやすくなります。なお『純米大吟醸』のように『純米』表示と組み合わされる場合もあり、その際は醸造アルコールを添加していない点が別基準として加わります。精米歩合は香味に影響し、低いほど軽やかで香り高い傾向がありますが、醸造法や酵母、酵素の働きでも味わいは左右されます。
Q8 : 次のうち本醸造(ほんじょうぞう)の特徴として正しいものはどれか?
本醸造は法律上、製造の過程で少量の醸造アルコールを添加してもよいとされる分類です。添加は香りを立たせたり旨味を引き出したりする目的で行われることが多く、純米酒は逆に醸造アルコール無添加なのが特徴です。精米歩合や濾過、生酛かどうかは本醸造の定義そのものではなく、醸造方法や品質は蔵元の方針によって異なります。
Q9 : 「生酒(なまざけ)」とは一般にどのような酒を指すか?
生酒は加熱殺菌(火入れ)を行わずに瓶詰めされた日本酒を指します。火入れをしないため酵母や酵素が生きていて風味がフレッシュでフルーティーな香りが強いことがあり、保存性は低めで冷蔵管理が推奨されます。一方で火入れを行う「生詰め」や「火入れ済み」とは区別され、輸送や保管温度に敏感です。
Q10 : 日本酒度(日本酒の表記)が+6の酒はどのような味わいの傾向か?
日本酒度は比重を基準に示す指標で、数値がプラスに大きいほど残糖が少なく辛口に、マイナスに低いほど甘口に傾きます。+6は明らかに辛口寄りで「ドライ」と表現されることが多いですが、味わいの体感は酸味やアミノ酸度によっても左右されるため、日本酒度だけで全てを判断するのは不十分です。酸が高ければ辛口でも引き締まった味わいになります。
まとめ
いかがでしたか? 今回は日本酒利き酒クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は日本酒利き酒クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。