スケールモデルの世界へようこそ。本記事では、模型製作の基礎となるスケール比について、分かりやすいクイズを10問ご紹介します。模型の縮尺がどのように実物を表現しているのか、ディティールの表現方法はどのようなものか、さまざまな分野のスケールモデルの特徴などを確認していきましょう。模型製作を始めたばかりの方から熟練者まで、スケールモデルの魅力を深く理解する良い機会になると思います。クイズに挑戦して、模型への理解を深めていってください。
Q1 : 線尺が1/100の模型の体積は実物と比べて何倍になるか(線形比の三乗で示す)。
線形比が1/100の場合、面積比は(1/100)^2=1/10,000、体積比は(1/100)^3=1/1,000,000になります。つまり模型の体積は実物の百万分の一に縮小されます。このため模型の重量や容積を実物に比例して単純に比較することはできず、素材の比重や厚み、内部構造の再現は別途考慮が必要です。
Q2 : 模型鉄道で「HO」と「N」スケールを比べた場合、一般にどちらが小さい模型サイズになるか。
一般的にNスケールはHOスケールより小さく作られます。HOは約1/87、Nは国際的によく使われる基準で約1/160の縮尺が多く、同じ実物を表現するとNの模型のほうが小さく、省スペースでレイアウトを作れる利点があります。地域によって若干の差(日本ではNが1/150とされる場合など)がありますが、基本的概念としてNはHOより小さいです。
Q3 : 飛行機模型で同じ機種を次の縮尺で作った場合、最も実際の模型(物理的に一番大きなサイズ)になるのはどれか。
縮尺が分母の小さいほど模型は大きくなります。提示した中では1/48が最も分母が小さいため、同一機種を作った場合に物理的大きさは1/48が最大になります。1/72や1/144、1/200はそれより小さく、逆に細部の再現や塗装のしやすさは大きい縮尺ほど有利ですが、スペースやコストが増える点に留意が必要です。
Q4 : 実車長さ4.20メートルの自動車を1/24スケールで模型化したときの模型の全長はおおよそどれか。
実車4.20メートルを1/24スケールに縮小すると、4.20 ÷ 24 = 0.175 m、すなわち17.5 cmになります。選択肢のうち正しいのは「約17.5 cm」です。小数点の位置と単位に注意し、cmとmの換算(1 m = 100 cm)を正確に行うことが重要です。
Q5 : 艦船模型で「より小さい(縮尺の分母が大きい)小スケール」として広く使われている縮尺はどれか。
艦船模型では1/350や1/700が特に一般的ですが、より小さい(模型が小さくなる)縮尺としては1/700が代表的です。1/700は多数の艦艇を小スペースに揃えて展示しやすく、ディティールは1/350より劣るもののキット数やアクセサリが豊富なため人気があります。質問は「より小さい縮尺」を問うているため1/700が適切です。
Q6 : 線形縮尺が1/100のとき、面積(平面)の縮尺比はどれになるか。
線形縮尺が1/100の場合、面積比は線形比の二乗で求められます。すなわち(1/100)^2=1/10,000です。これは同じ図形を縮小したとき、面積が縮小される割合を示し、例えば実物で100平方メートルの面積は1/100スケールでは0.01平方メートル(=100平方センチメートル)となります。体積比はさらに三乗となる点にも注意が必要です。
Q7 : スケール比(例:1/72 や 1:72)が表す意味として正しいものはどれか。
スケール比「1/72」や「1:72」は、模型の1単位(例えば1cm)が実物の72単位(72cm)に対応することを示します。つまり線形比は模型:実物=1:72であり、模型は実物の72分の1の大きさです。混同しやすい点として「72分の1」を逆に解釈しないこと、また面積や体積は二乗・三乗で縮小されることに注意してください。
Q8 : 実機の実際の翼幅が12.0メートルの飛行機を1/72スケールで作る場合、おおよその模型の翼幅はどれか。
実機12.0メートルを1/72スケールに縮小するには12.0 ÷ 72 = 0.166666...メートル、つまり約0.1667 m = 16.67 cmとなります。選択肢の単位や小数点の位置に注意してください。1.67 cmや0.167 cmは桁が一つまたは二つ誤っており、167 cmは縮尺を逆に取った場合の値です。模型製作ではミリ単位での精度も重要になるため、端数処理にも気を付けます。
Q9 : 軍用車両や戦車のプラモデルで、最も代表的で一般的に用いられる縮尺はどれか。
戦車や装甲車のプラモデルで最も広く用いられる縮尺は1/35です。第二次世界大戦以降、各メーカーが1/35で多くの車両やフィギュアを製品化してきたため、アクセサリやフィギュアの互換性も高く、この縮尺が標準化されました。1/72や1/48は航空機や小型車両でよく使われ、1/12は大判のフィギュアや特殊モデル向けです。
Q10 : 模型のウェザリングで、凹部やパネルラインの陰影を強調するために薄めた塗料を流し込む技法はどれか。
ウォッシング(ウォッシュ)は薄めた塗料や特別なウェザリング液をパネルラインや凹部に流し込み、余分な塗料を拭き取ることで陰影や汚れを表現する技法です。凹部に残った濃い色が自然な影や溝の表現になり、模型の立体感とリアリティを高めます。ドライブラシは凸部のハイライト、チッピングは塗装剥げ表現、プレシェーディングは下地での陰影付けです。
まとめ
いかがでしたか? 今回はスケールモデルクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はスケールモデルクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。