インラインスピードスケート愛好家必見!ルールや歴史にまつわるクイズを一気にチェックできる記事をお届けします。国際統括団体の変遷から、ホイール直径規定、バンクトラックの仕様、革新的な滑走技術の生みの親、大会記録保持者など、インラインスピードスケートの奥深い知識がたっぷり詰まった全10問。スポーツ通なら見逃せない、ここでしか読めないクイズにチャレンジしてみてください。
Q1 : 高速巡航時に複数選手が一直線に並び空気抵抗を減らす隊列走行は一般に何と呼ばれるか? クラウチ バタフライ ペースライン(ドラフティングライン) ダイアゴナル
インラインスピードスケートでは後方選手が前走者の気流に入り空気抵抗を大幅に軽減する“ドラフティング”が戦術の要である。人数が増えると『ペースライン』と呼ばれる一本の縦列隊形が形成され、レース全体の平均速度が引き上げられる。先頭は30〜60秒ごとに交代して体力を温存し、終盤スプリントへ備える。クラウチは低姿勢の姿勢名、バタフライやダイアゴナルはスキー・自転車の用語でありインラインの隊列名称ではない。
Q2 : 2021年世界選手権ロード10,000mポイントレース優勝者で、北京冬季五輪スピードスケートでも銀メダルを獲得したイタリア人女子選手は? シモーナ・ディコンテ マリー・デュポン グウェンドリン・ドゥボワ フランチェスカ・ロロブリジダ
フランチェスカ・ロロブリジダはイタリアのインラインおよび氷上スケーターで、2021年の世界選手権ロードポイントレースで金メダルを獲得。その後北京五輪のスピードスケート3000 mで銀メダルを手にし、イタリア女子として初の同種目メダリストとなった。長距離系の抜群の持久力と終盤のスプリント力を兼ね備え、ロード・トラック双方で好成績を残す。選択肢の他選手は実在しても同功績は持たない。
Q3 : インラインスピードスケート公式レースで同一選手が2回目のフライングを犯した場合に科されるペナルティは? 失格(レッドカード) タイムペナルティ5秒 最後尾スタート 50ユーロの罰金
World Skate競技規則ではスタート合図前に早く動き出すとフライング(フォールススタート)となり、1回目は警告(イエローカード)で全員やり直しとなる。該当選手が再度フライングするとレッドカードが提示され即時失格となる。これはレースの公平性と安全を確保するためで、タイム加算や隊列最後尾からの再スタートといった救済措置は設けられていない。罰金制度も存在しないため、2度目のフライング=失格が正答である。
Q4 : ベアリングの精度を示すABEC規格で、以下のうち最も高い等級として一般に流通しているものは? ABEC 5 ABEC 9 ABEC 3 ABEC 1
ABEC(Annular Bearing Engineering Committee)規格は回転軸受けの寸法公差を等級1・3・5・7・9で示し、数字が大きいほど精度が高く回転時のブレが少ない。インラインスピードスケートでは回転抵抗の低さがタイムに直結するため、上位モデルはABEC 7やABEC 9を採用することが多い。ABEC 5はミドルクラス、3以下はフィットネス向けに使われる場合が多い。よって選択肢中ではABEC 9が最上位となる。
Q5 : 3人制チームリレー種目で、走者交代時に次走者を前方へ押して加速させる動作は何と呼ばれているか? ハンドオーバー リングパス ドロップイン プッシュタッチ(プッシュオフ)
インラインリレーではバトンを持たず、交代ゾーン内で後方から接触して物理的に推進力を伝える“プッシュタッチ”または“プッシュオフ”が公式ルールに定められている。手のひらや前腕をチームメイトの腰・臀部に押し当て勢いを与え、速度を落とさずに交代できるのが特徴。ハンドオーバーはバトン受け渡しを意味する陸上用語、リングパスはアイスホッケーの用語、ドロップインはスケートボード用語でありリレー交代の呼称ではない。
Q6 : インラインスピードスケート世界選手権を主催する国際統括団体はどこか? ISU(国際スケート連盟) World Skate(ワールドスケート) UCI(国際自転車競技連合) IAAF(国際陸上競技連盟)
インラインスピードスケートの世界大会は長らくFIRS(国際ローラースポーツ連盟)が主催していたが、2017年に組織が改編されWorld Skateという名称に変更された。World Skateはローラースポーツ全般を統括し、インラインスピードスケート、スケートボード、ローラーホッケーなどを所掌する。氷上の競技を管轄するISU、自転車を扱うUCI、陸上競技を統括するIAAF(現World Athletics)とは明確に役割が分かれており、インラインスピードスケートの世界選手権を公式に主催できるのはWorld Skateである。
Q7 : シニアのロード長距離種目でWorld Skate規則が現在許可しているインラインホイールの最大直径は? 100 mm 110 mm 125 mm 140 mm
ホイール直径は時代とともに拡大してきたが、World Skateの最新規則ではシニアカテゴリーのロード種目に限り125 mmまで使用が認められている。これにより転がり抵抗の減少と高速維持が容易になった。一方で200mトラックなど一部競技では安全性確保のため110 mmが上限とされる。100 mmやそれ以下はジュニアや初心者向けサイズ、140 mmはルール上存在しないため競技会では使用できない。よって公認試合での最大径は125 mmである。
Q8 : 国際公認のインラインスピードスケート専用バンクトラック(パーマネントトラック)の1周の標準距離は? 166 m 180 m 250 m 200 m
世界選手権やワールドゲームズで用いられるバンクトラックは、カント(傾斜)が付いた専用コースで1周200 mが標準と規定されている。これによりコーナーのリズムやラップ計測が世界的に統一され、記録比較が容易になった。166 mや180 mは一部屋内リンクの規格、250 mは自転車トラックの長さでありインライン専用としては採用されない。したがって公式大会の基準は200 mトラックである。
Q9 : 『ダブルプッシュ』という革新的な滑走技術を考案し世界に広めたインラインスピードスケーターは誰か? チャド・ヘドリック アポロ・アントン・オーノ バート・スウィングス ジョーイ・マンティア
ダブルプッシュはストライドの戻り足でも外側に押し出して推進力を得る高度な技術で、元々は米国のチャド・ヘドリックが1990年代半ばに編み出したとされる。ヘドリックはこの技術で世界選手権50個以上の金メダルを獲得し、その後氷上に転向してトリノ五輪5000 m金メダルを獲得した。オーノはショートトラック選手、スウィングスとマンティアは後年のトップ選手だがダブルプッシュの生みの親ではない。
Q10 : ベルリンマラソン・インラインスケート部門男子で2022年までに大会最多となる8勝以上を挙げている選手は? フェリックス・ライナス バート・スウィングス ピーター・マイケル エリック・ハイデン
ベルギーのバート・スウィングスは2013年から2023年までの間にベルリンマラソンのインライン部門で9度の優勝を果たし、大会史上最多勝記録を更新し続けている。高速フラットコースでの終盤スプリントに強く、1時間を切る58分台の世界トップクラスのタイムを複数回記録。オランダの元自転車選手ライナスやニュージーランドのピーター・マイケルも上位常連だが優勝回数では及ばない。エリック・ハイデンは1970年代の氷上選手で本大会には出場していない。
まとめ
いかがでしたか? 今回はインラインスピードスケートクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はインラインスピードスケートクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。