RCカーレースクイズ
RCカーレースは、小型の無線操縦車両を使った競技スポーツです。ラジコンカーの性能は日々進化しており、モーターやバッテリー、サスペンションなどの設定によってタイムを大きく左右します。このクイズでは、RCカーレースに関する基礎知識から最新のテクノロジーまで、10問のクイズを用意しました。ラジコンカーの魅力と奥深さを感じていただけるはずです。ぜひチャレンジしてみてください。
Q1 : IFMAR電動ツーリングカー世界選手権で採用される車両スケールは?
IFMARはRCカー競技の世界統括団体で、電動ツーリングカー世界選手権は1998年に公式化された。規定車両は1/10スケール4WDツーリングカーで、190mm幅ボディとカーボンツインデッキを基本とする。モーターはブラシレスでクラスにより13.5Tブースト無しやオープンモディファイドが存在し、サスペンションはダブルウィッシュボーンが標準。1/10オフロードや1/12パンカーは別の世界戦、1/8オンロードはエンジン車であり当該選手権の車両ではない。
Q2 : ギヤ比設定でファイナルドライブレシオ(FDR)が低すぎると主に発生しやすい問題は?
FDRが低い=ハイギヤード状態では、車速は伸びるもののモーターに大電流負荷がかかり内部発熱が増える。コイル温度が90℃を超えるとマグネット脱磁やハンダ外れを起こしパワーが急落するため、競技ではピニオンを減らすかスパーを大きくしてFDRを高く設定し冷却を図るのが常識である。トルク不足や最高速不足はローギヤード時の症状で、電圧急落はセル内部抵抗の問題でギヤ比とは別要因となる。
Q3 : オイルダンパーに使用するシリコンオイルの粘度表記で約500cStはどの番手と近い?
シリコンオイルはcSt表示とWT番手表示が混在し、300cStが25wt前後、425〜500cStが40〜45wt付近と換算される。#45は多くのツーリングカーで基準となる粘度で、路面グリップが中程度の際に扱いやすい。#15では柔らか過ぎてロールが大きくなり、#80や#1000は1/8バギーのビッグジャンプや高荷重路面向けの高粘度域で一般的ツーリングには硬過ぎる。粘度は路面温度、スプリング、ピストン穴数と併せて総合的に決定する必要がある。
Q4 : チャージャーのストレージモードを使用する主な目的は?
リポセルは満充電や過放電状態で長期放置するとガス膨張や容量劣化を招くため、保管時は3.80〜3.85V程度が推奨される。ストレージモードは充電器が自動で充電または放電を行いセル電圧をこの範囲に整え、数か月の休止期間でも性能維持を図る機能である。完全放電はセル損傷を引き起こし危険であり、充電速度短縮や内部抵抗測定は別メニューとして設定される。適切なストレージ管理はバッテリー寿命を大幅に延ばす。
Q5 : 屋外アスファルト路面でタイヤグリップを向上させる目的で最も一般的に使われる化学系グリップ剤はどれ?
屋外アスファルトでは揮発性があり粘着残渣も適度なナフサ系トラクションコンパウンドが標準的に用いられる。石油溶剤に松ヤニや特殊樹脂を溶かし込み、数分置いてから拭き取ることでタイヤ表面を軟化させ微細な凹凸に密着させる。メタノールは屋内カーペットで汚れ落としに使われる程度、シリコーンオイルはショックやデフ用でグリップ剤には向かず、酢酸エチルは揮発が速過ぎ持続性がない。適切なコンパウンド選択と加温管理でラップタイムが大きく変わる。
Q6 : 前後重量配分の調整方法として一般的でないものはどれ?
重量配分は旋回バランスとトラクションを左右するため、バッテリーや電装品の位置調整、鉛バラストの追加といった質量を直接移動する手法が定番である。ロアアーム長はサスペンションジオメトリを変える調整項目であり、車体質量や重心位置は基本的に変わらない。そのため重量配分を目的としたセッティングとしては不適切で、誤って変更するとキャンバーゲインやトレッド幅が変わり別の問題が生じる。目的に応じて正しい調整項目を選ぶことが重要だ。
Q7 : ツーリングカー用スポンジインナーでLT(ライトウェイト)タイプが好まれる主な利点は?
ライトウェイトインナーは発泡密度が低く質量が10〜15%軽いので、ホイール外周の回転慣性を減少させスロットルレスポンスが向上する。これにより切り返しが軽快になりコーナー脱出加速も鋭くなる。バネ下が軽くなることでサスペンションの追従性も向上し、タイヤ温度の上昇も緩やかになる。摩擦熱促進やサイドウォール硬度増はハードインナーの特徴で、インナー変更だけで車体前後重量バランスを大きく動かすことはできない。用途に応じて軽量と高剛性を使い分けるのがセッティングの基本である。
Q8 : 競技用RCカーで現在主流となっているモーター形式はどれ?
ブラシレスセンサードモーターはホールセンサーでローター位置を検出しながら三相駆動波形を切り替えるため、ゼロ発進時でもスムーズにトルクを出せる。ブラシ摩耗がなくメンテが軽減され、効率と発熱面でも有利なので長時間のヒートでも周回落ちが少ない。ESC側で進角やターボを細かく設定でき、クラス毎のKV制限管理も行いやすい点から、世界各地の電動ツーリング、バギー、F1など主要レースで標準となっている。一方ブラシ付き540は廉価ではあるがブラシ摩耗とアークによる抵抗増が問題であり、他の方式は模型レース向きではない。
Q9 : 2Sリポバッテリーの公称電圧はいくつ?
リポバッテリーは1セルあたり3.7Vを公称とし、セル数を直列数Sで示す。したがって2Sは3.7V×2=7.4Vとなる。満充電時は4.2V×2=8.4V、保存推奨電圧は3.85V×2前後である。現在の電動ツーリングやバギークラスの公式レギュレーションは2Sを前提にESC電圧カットやギヤ比規定が設定されている。11.1Vは3S、14.8Vは4Sで大型カテゴリーやドローン用が中心、3.7Vは1セル仕様でミニ四駆RCや軽量機体に用いられる。
Q10 : 2.4GHz帯送信機で混信を避けるために採用されている主な方式はどれ?
2.4GHz送信機は広い帯域を活かしFHSSやDSSSなどのスペクトラム拡散ホッピング方式を使う。数ミリ秒単位で周波数を切り替えることで同時走行しても干渉しにくく、従来の27MHzや40MHzの固定クリスタル交換の手間が不要となった。赤外線は到達距離が短く屋内玩具向け、AMシングルトーンは旧世代の航空機向けで現在のレースには使われない。
まとめ
いかがでしたか? 今回はRCカーレースクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はRCカーレースクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。