フォーミュラEは、都市型ストリートレースを掲げる電気自動車レーシングシリーズです。2014年9月に中国・北京で開催された初レースを皮切りに、世界各地の主要都市で開催されています。このシリーズは、環境に配慮したモータースポーツの新しい形として注目を集めており、次世代の自動車技術を先導するうえで重要な役割を果たしています。本クイズでは、フォーミュラEの歴史や特徴、ルール、ドライバーなどについて、10問の問題を用意しました。フォーミュラEの魅力をたっぷりと味わっていただければと思います。
Q1 : フォーミュラEで観客投票により一時的な出力向上が与えられる「FanBoost」は、レースごとに何人のドライバーが獲得できるか?
FanBoostは公式アプリやSNSを通じてファンがレース前からリアルタイムで投票し、上位5人のドライバーに追加出力(約100kJのエネルギー/30kW程度)を一定時間使用する権利を与える仕組みである。投票はレース開始6分前に締め切られ、獲得ドライバーは第2スティント以降に使える。導入当初はスマートフォン親和性の高い観戦体験を作る目的で設計され、ドライバー自身もSNSでのファン獲得が戦略要素と化した。したがって1イベントで恩恵を受けるのは常に5名で固定だ。
Q2 : 2018-19シーズンに導入されたアタックモード発動時の最大出力は何kWだったか?
アタックモードは指定されたオフラインのトリガーゾーンを通過することで一時的に出力を引き上げるシステムで、初年度の設定は通常走行200kWに対しアタックモード時225kWだった。発動回数はレースごとにFIAが決定し、ドライバーは最低回数消化が義務。使用時はラインを外れるリスクと戦略性が生まれた。後年は235kWや250kWへ段階的に増強されたが、導入シーズンでは225kWが公式最大値として規定されていた。
Q3 : シーズン7(2020-21)にチーム選手権を制したのはどのチームか?
2020-21年のフォーミュラEはCOVID-19の影響を受けながらも北米・欧州など15レースで争われ、メルセデスEQフォーミュラEチームがチームタイトルを獲得した。ニック・デ・フリーズのドライバーズ王座とストフェル・バンドーンの安定した入賞がポイントを稼ぎ、合計181ポイントで2位のジャガー・レーシングを上回った。電動技術の市販車展開を進めるメルセデスにとって、ワークス参戦わずか2年でのシリーズ制覇は大きなマーケティング的成功となった。
Q4 : フォーミュラEの予選フォーマットとして2022年に採用されたデュエル方式では、グループステージ終了後に何名がノックアウトに進むか?
シーズン8から導入された新予選は、まずポイント順で振り分けられた2グループ各11名が12分間の走行を行い、各グループのタイム上位4名が進出。計8名がノックアウトトーナメント(クォーターファイナル→セミファイナル→ファイナル)を戦い、最後の勝者がポールポジションを得る。これにより従来の“アタックラップ一発勝負”に比べ興行性が向上し、上位陣と下位陣の路面状況格差も緩和された。したがってデュエルステージの枠は常に合計8名である。
Q5 : ベルリンE-Prixが開催される会場はどの施設を利用しているか?
ベルリンE-Prixは2015年から継続開催される名物ラウンドで、世界遺産にも登録される旧テンペルホーフ空港の広大な滑走路および誘導路を利用した特設サーキットで行われる。市街中心部と異なり周辺住民への騒音・交通影響が小さいため、残存する航空機格納庫をパドックやホスピタリティとして活用できる点も利点だ。2020年のパンデミック時には同会場で6レースが一挙開催されるなど、フォーミュラEの運営上きわめて重要な拠点となっている。
Q6 : フォーミュラE史上初めてドライバーズタイトルを連覇したドライバーは誰か?
フランス人ドライバーのジャン-エリック・ベルニュは、テチータ(後のDSテチータ)から参戦し、2017-18シーズンに初タイトル、翌2018-19シーズンにもポイント総合1位となり史上初の連覇を達成した。とくに2年目は新しいGen2車両への適応に苦しみ序盤は無得点だったが、中盤のモナコ戦から4戦連続表彰台を獲得して巻き返し、最終戦ニューヨークで王座を確定。これによりベルニュはフォーミュラEの歴史に名を刻み、後年のDSブランドの技術開発にも寄与した。
Q7 : シーズン6(2019-20)でCOVID-19の影響によりシーズン終盤6連戦が行われた都市はどこか?
2019-20年のフォーミュラEはパンデミックで複数の開催地が中止となったため、8月にドイツ・ベルリンのテンペルホーフ空港跡地において6レース連続の集中開催が実施された。主催者はレイアウトを通常・逆走・シケイン追加の3パターンに変えて変化を持たせ、限定人数のスタッフと厳格なバブル体制で感染拡大を防止。結果として最終的なカレンダー成立とシリーズタイトル決定を可能にし、史上特異な“ベルリン6連戦”は電動レース運営の柔軟性を示す象徴的事例となった。
Q8 : フォーミュラEの歴史最初のレース(2014年開幕戦)が開催された都市はどこか?
フォーミュラEは2014年9月13日に中国・北京のオリンピックパーク特設コースで初レースを行った。シリーズは都市型ストリートレースを掲げており、鳥の巣スタジアム周辺道路を閉鎖して開催。レース終盤のプロストとハイドフェルドの接触事故、最終勝者ルーカス・ディ・グラッシなども含め、北京はフォーミュラEの歴史における出発点として広く知られている。このイベントは国際自動車連盟(FIA)が推進する電動レースの実証舞台として世界の注目を浴び、以後各国の主要都市でシリーズが拡大していくきっかけとなった。
Q9 : 2014-15シーズンのドライバーズチャンピオンに輝いたのは誰か?
ネルソン・ピケJr.はフォーミュラE初年度である2014-15シーズンに中国系チームのNEXTEV TCR(のちのNIO)から参戦し、北京での4位やロングビーチでの勝利など安定したポイント獲得でタイトルを獲得した。最終戦ロンドンではブエミと僅差の争いとなり、総合ポイント144対143という1点差で王座を決めた。これにより彼は父ネルソン・ピケに続く“親子世界王者”としても話題になった。
Q10 : 第2世代(Gen2)マシンに搭載される標準バッテリーを供給した企業はどこか?
2018-19シーズンから導入されたGen2マシンでは、FIAの指定によりマクラーレン・アプライド・テクノロジーズ(MAT)が54kWh容量のリチウムイオンバッテリーを一括供給した。Gen1時代はウィリアムズ製でレース中に車両乗り換えが必要だったが、MAT製は出力・エネルギー密度が向上したためピットストップは廃止され、レースを1台で完走できるようになった。この技術的進歩がフォーミュラEの魅力をさらに高めた。
まとめ
いかがでしたか? 今回はフォーミュラEクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はフォーミュラEクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。