エンデューロクイズ – 世界最古の伝統的オフロード競技に挑戦!
世界最古のオフロードバイク競技として知られる「ISDE」。六日間で総走行距離1000km前後を走破し、舗装路から林道、岩場まで多彩なセクションで累積タイムと車両耐久性を競う。各国代表チームが参加し、ルートは公道を含むため灯火類やナンバープレート装着が義務。世界各地で開催地が持ち回りとなり、FIMの厳格なテクニカルインスペクションも行われるため”エンデューロのオリンピック”とも呼ばれる。本記事では、そのエンデューロクイズを10問お届けする。
Q1 : オーストリア・アイゼンエルツで毎年開催される世界最大規模のハードエンデューロレースはどれか? Red Bull Romaniacs Roof of Africa Sea to Sky Erzbergrodeo
Erzbergrodeoは巨大な鉄鉱山を舞台にした過酷なハードエンデューロ。標高差約700mのスキーゲレンデ跡や巨大ガレ場を含む「Hare Scramble」は制限時間4時間で完走率10%以下とも言われる。二日間の予選ヒルクライムで上位500名が決勝へ進み、決勝はさらに上位50名程度しかゴールできない年も珍しくない。1995年に始まり、グラハム・ジャービスやマニュエル・レットンビヒラーなどトップライダーの伝説的ライドが数多く生まれた。荒天時は難易度が倍増し、テレビ映えする岩壁セクション「カールズダイナー」は象徴的存在。
Q2 : KTMの2ストロークエンデューロモデルに使われる「TPI」の略は何か? Transfer Port Injection Two Phase Induction Torque Power Ignition Throttle Position Injector
TPIはTransfer Port Injectionの略で、クランクケース圧を利用して混合気を掃気ポートへ直接噴射する方式。従来のピストンリードバルブ吸入後キャブレター霧化に比べ燃焼効率が向上し、オイルは分離給油でECU制御されるため排ガス中の未燃焼オイルとHCが大幅低減。結果として欧州Euro4以降規制をクリアしながら2ストローク特有の軽量・ハイレスポンスを維持できる。混合比の手動調整も不要で標高2000m超でもセッティングズレが起こりにくく、長時間のエンデューロでライダーの負担を軽減。今日ではKTM以外のメーカーも同様技術を追随している。
Q3 : FIMエンデューロ競技のタイムチェックで、定刻より早着した場合に科せられるペナルティは? 1分につき30秒のタイム加算 1分につき60秒(1秒=1ポイント)加算 即時失格 ペナルティなし
FIMエンデューロ規則ではタイムチェックへの早着は厳しく制限され、1分早いごとに60ポイント(60秒)がライダーの累積タイムに加算される。遅着も同様に60ポイントだが、早着の方が調整が難しいため競技上リスクが高い。ライダーは走行区間とリエゾン区間の所要時間を細かく計算し、チェック直前で停車して時計を合わせる光景がよく見られる。誤って早着してしまうと数十秒のゲインに対して1分単位でペナルティを受けるため、時間管理がレース戦略の核心となる。これにより単純なスピード勝負だけでなく正確なペース配分能力が求められる。
Q4 : 世界最古のオフロードバイク競技として知られる「ISDE」の正式英語名称の略はどれか? International Six Days Enduro International Speedway Dirt Event Intercontinental Six-Day Expedition International Super Dual Enduro
「ISDE」は1913年から続く伝統的イベントで、正式にはInternational Six Days Enduroと呼ばれる。六日間で総走行距離1000km前後を走破し、舗装路から林道、岩場まで多彩なセクションで累積タイムと車両耐久性を競うのが特徴。各国代表チームが参加し、ルートは公道を含むため灯火類やナンバープレート装着が義務。世界各地で開催地が持ち回りとなり、FIMの厳格なテクニカルインスペクションも行われるため“エンデューロのオリンピック”とも呼ばれる。
Q5 : エンデューロ競技用タイヤのサイドウォールに刻まれた「FIM」マークが示すものは? FIM公認空気圧設定である FIM競技規定に適合したトレッド設計である 雨天専用のウェットコンパウンドである モトクロス世界選手権専用品である
FIMロゴはFIM Enduro技術規則を満たした証。ブロック高さは13mm以下、間隔は幅全体の31%以下など環境保護とトレイル保全を目的に詳細な制限がある。これに合格していないと世界・国内選手権はもちろん、多くの公認レースで車検不合格となる。競技者はトラクションを得ながらも路面を深く掘らないバランスを求められる。従来のモトクロス専用タイヤはブロックが高過ぎるためFIM承認外になる場合が多い。
Q6 : FIMエンデューロ世界選手権のクラス区分で、E1クラスに該当する排気量とエンジン種別の組み合わせはどれか? 4ストローク250〜450cc 2ストローク250〜500cc 4ストローク250cc以下および2ストローク125cc以下 4ストローク650cc以上
Eクラスは排気量と行程で細分化され、E1は最小排気量クラス。具体的には4ストロークは最大250cc、2ストロークは最大125ccと規定される。これにより軽快なハンドリングを武器にする小排気量マシンが同等性能で争える。E2は中排気量、E3は大排気量とクラス分けされるため、ライダーは自分のスタイルやコース特性に合わせてカテゴリーを選択する。本規定は環境基準や性能均衡の観点で度々改訂されるが、E1が小排気量という位置付けは長く維持されている。
Q7 : KTMがエンデューロ競技専用に投入している2ストロークインジェクション搭載シリーズの名称は? Duke Adventure Freeride EXC TPI
EXC TPIはTransfer Port Injectionを意味し、キャブレターではなくクランクケース圧や吸気温度をECUで制御しポートへ直接燃料を噴射するシステムを採用。これにより標高変化や気温変化に対し自動補正が利き、排気ガスも欧州Euro規制に適合。従来の混合燃料割合調整やジェット交換が不要になり、長時間走行するエンデューロで信頼性と燃費が大幅に向上した。EXCはKTMのエンデューロ競技ラインで、TPIモデルは2018年型から量産化され、他社の2ストローク開発にも影響を与えた。
Q8 : FIM世界エンデューロ選手権(WEC)は2016年シーズンから何という名称で開催されているか? EnduroGP EnduroWorld Global Enduro Series ExtremeGP
シリーズ改革に伴いWECは2016年にEnduroGPへリブランドされた。従来はE1〜E3のクラス別タイトルのみだったが、新名称導入で全クラス総合成績を争う“EnduroGP”タイトルが追加設定され、ファンがシンプルに最速ライダーを認識できる形に。大会プロモーターも変更され、ライブ配信やSNS露出強化などメディア戦略も刷新。名称変更はモトクロスGPやTrialGPと響きを揃える意図もあり、モーターサイクルオフロード界全体のブランディング統一が図られた。
Q9 : ハードエンデューロの第一人者タディ・ブラズシアクが競技転向前に活躍していた二輪競技は? モトクロス トライアル ロードレース BMX
ポーランド出身のタディ・ブラズシアクは2004年までヨーロッパ・ポーランド選手権などで多数の表彰台を獲得したトップトライアルライダー。バイク操作技術とバランス感覚を生かし2007年にエンデューロへ転向すると、同年エルズベルグロデオで衝撃的デビューウィン。以降エンデューロクロスとハードエンデューロでワールドチャンピオンを量産した。ステアケースや大岩越えなど極低速テクニカル区間での圧倒的パフォーマンスは、トライアル由来のテクニックが基礎になっている。
Q10 : ISDEの「ワールドトロフィー」ナショナルチームは現在何名のライダーで構成されるか? 5名 6名 4名 3名
ISDEは長い歴史の中でチーム構成人数が変更されてきたが、FIMは2017年大会からワールドトロフィーを6名から4名へ削減。これにより参戦コストを抑え多くの国が参加しやすくなった。各国は排気量やメーカーを自由に組み合わせた4台で6日間を戦い、最も安定して速い総合タイムを狙う。選考基準が厳しいためライダーは国内選手権上位常連が中心。ジュニアトロフィーやウイメントロフィーはまた別人数規定がある。人数減少で一人当たりの責任が増し、戦略性とマシントラブル回避能力がさらに問われる。
まとめ
いかがでしたか? 今回はエンデューロクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はエンデューロクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。