犬ぞりレースは、アラスカの大自然の中を疾走する最も過酷なスポーツの一つです。世界最大のアイディタロッド・トレイル・スレッドドッグレースは、長距離と極限の環境が競技者とその愛犬チームの限界に挑むチャレンジングなイベントです。この記事では、アラスカの伝統的な犬ぞりレースの歴史や魅力、競技特性などについて、10問のクイズを通して深く掘り下げていきます。厳しい自然環境に立ち向かう犬たちの健闘ぶりと、レーサーたちの勇気と技術を、ぜひお楽しみください。
Q1 : ヨーロッパ最長の犬ぞりレースとして知られる大会はどれ? ヴォルガ・クエスト フェムンドローペット ラ・グランド・オディッセー フィンマークスローペット
フィンマークスローペットはノルウェー北極圏のツンドラと山岳地帯を巡る全長1200kmのロングディスタンスレースで、欧州最長を誇る。1994年創設以来3月に行われ、白夜・極夜、暴風雪、氷点下30度以下の寒冷といった厳しい環境が特徴だ。オープンクラスは14頭立てで完走には5〜8日を要する。ラ・グランド・オディッセー(仏・スイス)、フェムンドローペット(ノルウェー中部)、ヴォルガ・クエスト(ロシア)は距離が短く条件も異なる。
Q2 : 2017年のアイディタロッドで初のドーピング陽性となった薬物は? コデイン モルヒネ ヒドロコドン トラマドール
2017年大会終了後の検査で、優勝経験者ダラス・シーヴィーのチーム犬からオピオイド系鎮痛剤トラマドールが検出され、レース史上初の薬物陽性例として大きな話題となった。トラマドールは痛覚と疲労感を鈍らせパフォーマンスを不正に高める恐れがあるため規定で使用が禁じられている。シーヴィーの故意投与は証明されず処分は見送られたものの、この事件を機にサンプル採取体制と薬物管理が強化された。コデイン、モルヒネ、ヒドロコドンも禁止薬物だが検出例はない。
Q3 : 長距離犬ぞりレースで主流となっている犬種は次のうちどれ? シベリアン・ハスキー アラスカン・ハスキー サモエド アラスカン・マラミュート
アラスカン・ハスキーは純粋犬種ではなくシベリアン・ハスキー、ポインター、サイトハウンドなどを交配して作出された性能重視の雑種群で、スピードと持久力に優れる。体重が軽く代謝効率が高い個体が多いため長距離レースで圧倒的な採用率を誇り、現在のアイディタロッドやユーコン・クエストでは9割以上がこのタイプとされる。シベリアンやマラミュートは純血ゆえの魅力があるが速度面で劣り、サモエドはさらに重く温暖地原産のため競技では少数派である。
Q4 : アイディタロッドの総距離として最も近いのは次のうちどれか? 約160km 約350km 約1000マイル(約1600km) 約3000km
アイディタロッドは1049マイルと表記されることが多いが、これは「1000+49」(アラスカが49番目の州になった年を示す)という象徴的な語呂合わせを含む数字で、実距離はおよそ1000マイル=1600km前後で推移する。コースは年ごとに多少変動するが、350km程度の区間レースや3000kmに達する冒険行ではなく、千マイル前後の長距離レースという位置付けが大会創設以来変わらない特徴である。
Q5 : ホワイトホースとフェアバンクスを結ぶ国際犬ぞりレースはどれ? ユーコン・クエスト フィンマークスローペット ラ・グランド・オディッセー フェムンドローペット
ユーコン・クエスト1000マイルはカナダのユーコン準州ホワイトホースと米アラスカ州フェアバンクスを隔年で向きを変えて結ぶロングディスタンスレースである。ユーコン川流域の未舗装トレイルをたどるため極寒だけでなく深雪や急流凍結部を越える難易度が高い。フィンマークスローペットやフェムンドローペットはノルウェー、ラ・グランド・オディッセーはフランス・スイスのアルプスで行われる別の大会で、距離や気象条件が異なる。
Q6 : 犬ぞりの操縦コマンドで「ホー(Haw)」が意味する動きは? 停止する 左に曲がる スピードを上げる 右に曲がる
犬ぞり操縦では「ジー(Gee)」が右、「ホー(Haw)」が左とセットで教え込まれる。馬車用語に由来し19世紀からほぼ変わらず使われてきた。ストップを指示する際は「ウーオー(Whoa)」、発進は「ハイク(Hike)」または「レッツゴー」が一般的で、近代レースでも音声指示が主流である。したがって「ホー」は左折の合図であり、右折や停止、加速とは無関係である点が重要である。
Q7 : アイディタロッドで史上初めて総合優勝を果たした女性マッシャーは誰? リビー・リドルズ ディーディー・ジョンロウ スーザン・ブチャー アリー・ザークル
1985年大会でリビー・リドルズは吹雪で他のチームが足止めを食う中、果敢に前進してトップを守り切り女性として初の総合優勝を達成した。彼女の快挙はメディアに大きく取り上げられ、“Women can do it.”というメッセージを世界に示した。翌年からはスーザン・ブチャーが4度の優勝を重ねるが、初制覇の称号はリドルズだけのものだ。ディーディー・ジョンロウやアリー・ザークルは好成績を残すも総合優勝には届いていない。
Q8 : アイディタロッドの必携装備に含まれるものは次のうちどれ? GPSトラッカー スノーフック2本 予備のそり ドッグライフジャケット
大会規則では安全確保と救助のため携行が義務づけられる装備リストが細かく定められている。そりを雪面に固定して犬の暴走を防ぐスノーフックは最低2本必携で、チェックポイントでの検査で不足が判明するとペナルティが科される。GPSは大会から貸与されるが失われた場合の替えを自分で持つ義務はなく、スペアそりやライフジャケットも規定外だ。その他、寝袋、斧、鋸、ストロー、調理用なべ、点火装置などが必需品として列挙される。
Q9 : 犬とマッシャーが休憩・補給・検査を行う公式中継地点は何と呼ばれる? ステイクアウト テザーライン チェックポイント ブーティー
ロングディスタンス犬ぞりレースでは数十キロから百キロ間隔で設けられた休憩地点をチェックポイントという。ここで犬は獣医師の健康診断を受け、藁やフードを補給し、マッシャーは食事や仮眠を取る。規定の長時間休止(アイディタロッドでは8時間や24時間)が課される場合もある。ステイクアウトやテザーラインは犬を係留する装置、ブーティーは犬の足を保護する靴であり、チェックポイントとは別の概念である。
Q10 : アメリカ最大の犬ぞりレース「アイディタロッド・トレイル・スレッドドッグレース」が行われる州はどこ? アラスカ州 ミネソタ州 メイン州 コロラド州
アイディタロッドはアラスカ州のアンカレッジからノームまでおよそ1600kmを走破する世界的に有名なロングディスタンス犬ぞりレースである。厳しいブリザードや氷点下40度に達する気温、山岳地帯、凍結したベーリング海沿岸など自然条件は過酷を極める。アラスカのゴールドラッシュ時代に開拓された歴史的な郵便・救援ルートをたどるため、州政府や先住民村落の文化行事としても重視されている。したがって開催地は当然アラスカ州である。
まとめ
いかがでしたか? 今回は犬ぞりレースクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は犬ぞりレースクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。