ビッグエアで世界を魅了するスノーボーダーたち
スノーボード競技の中でも最も過激でスリリングなビッグエア。ここでは、スピンとフリップを織り交ぜた華麗なトリックが繰り広げられ、観客を熱狂させる。冬季オリンピックでも2018年の平昌大会から正式種目に採用されるなど、注目度の高い競技となっている。そんなビッグエアの魅力と歴史を振り返るべく、アスリートたちの偉業や大会の舞台裏について、10問のクイズにチャレンジしていきたい。スノーボードの頂点を目指す選手たちの華々しい活躍を、ぜひ一緒に追体験しよう。
Q1 : 世界で初めてクワッドコーク1800を成功させたスノーボーダーは誰? マーク・マクモリス マックス・パロット ビリー・モーガン マーカス・クリーブランド
イギリスのビリー・モーガンは2015年4月、イタリア・リビーニョの大型キッカーでクワッドコーク1800(頭を4回倒すオフアクシス回転と5回転=1800度のスピン)を世界で初めて成功させ、映像が公開されるや競技界に衝撃を与えた。理論上は可能とされつつもリスクが高すぎると考えられていた大技を実証し、その後のX Gamesやワールドカップでクワッド系トリックが主流となる流れを生む契機となった。空中姿勢のコンパクトさと着地の正確さが高く評価されている。
Q2 : 2018年平昌五輪男子ビッグエアで金メダルを獲得したのは誰? セバスチャン・トゥータン マーク・マクモリス マックス・パロット クリス・コーニング
カナダのセバスチャン・トゥータンは持病の椎間板ヘルニアを抱えながらも平昌大会決勝で完璧なフロントサイドトリプルコーク1620とバックサイドトリプルコーク1620を成功させ、174.25点で初代五輪王者となった。カナダ勢のマクモリスやパロットはメダル候補だったが若干の着地の乱れが響き、トゥータンが逆転優勝。X Gamesで鍛えた安定感と着地のクリーンさが勝負を分けた。
Q3 : 2022年北京五輪女子ビッグエアで2大会連続の金メダルを獲得した選手は誰? ゾイ・サドウスキー=シノット ジュリア・マリノ アンナ・ガッサー テス・コーディ
オーストリアのアンナ・ガッサーは2018年平昌に続いて北京でも金を獲得。決勝3本目にバックサイドダブルコーク1260をクリーンにメイクして逆転した。ニュージーランドのゾイ・サドウスキー=シノットや米国のジュリア・マリノが序盤をリードしたが、最も高難易度のトリックを完璧に着地したガッサーが得点を伸ばし2連覇を達成。難易度・スタイル・完成度の三拍子が揃ったことが勝因となった。
Q4 : ビッグエアで使われる名称「キャブ○○」は、どのようなアプローチで行う回転を示す用語? レギュラースタンスでヒール側に回す スイッチスタンスでフロントサイド(トー側)に回す レギュラースタンスでトー側に回す スイッチスタンスでヒール側に回す
キャブはスケートボード発祥の用語で正式にはキャブアレリアル。スノーボードでは「スイッチ(普段と逆足)でアプローチし、フロントサイド方向に回転する」動きを指す。例えばキャブ900はスイッチで踏み切り、通常のフロントサイド720+180というイメージになる。レギュラーで同じ回転を行えば単なるフロントサイド900となり呼称が変わる。スイッチから高難度を行うことで難易度係数が上がるため、キャブ系を武器にするライダーは多い。
Q5 : 2021年アスペンで開催されたFISスノーボード世界選手権ビッグエア男子で金メダルを獲得したのは誰? マーカス・クリーブランド マックス・パロット クリス・コーニング 角野友基
ノルウェーのマーカス・クリーブランドは2021年の世界選手権アスペン大会でバックサイドトリプルコーク1800メロンとキャブトリプルコーク1800インディを高い滞空と着地のクリーンさで決め、184.50点をマークして優勝した。2位パロット、3位コーニングを抑えた要因は、合計回転角こそ同等でもグラブの保持時間とボードコントロールの滑らかさ。X Gamesで鍛えたビッグジャンプの安定感が世界選手権でも遺憾なく発揮された。
Q6 : ビッグエアで語られる「トリプルコーク」は、空中で何度軸を倒しながら回転する動きを意味する? 1回 2回 3回 4回
コークは回転軸を傾けるオフアクシスフリップを指し、トリプルコークはその倒し込みを3回行う技。例としてバックサイドトリプルコーク1440は横方向4回転に3度の反転を組み合わせる。視界が失われやすく最後の着地合わせが難しいため、難易度は極めて高い。審査では倒れ込みの深さやグラブの保持、軸のコントロールが重視され、男子ビッグエアでは必須レベルの大技となっている。
Q7 : 2022年北京冬季五輪のスノーボード・ビッグエア競技が行われた会場の名称は? 石景山スキー場 雪如意スタジアム 雪車龍コース 首鋼ビッグエア
北京大会のビッグエアは北京市の旧製鉄所跡地に建設された常設ジャンプ台『ビッグエア首钢(Big Air Shougang)』で実施された。巨大な冷却塔を背景にした近未来的な景観が世界的に話題となり、都市中心部での冬季競技開催という新しい試みを象徴した。従来、山岳地に仮設台を置くことが多かったが、首钢はコンクリート製恒久施設で通年イベントが可能とされ、競技普及に大きな役割を果たすと期待されている。
Q8 : 2023年X Gamesアスペンの女子ビッグエアで、女子として史上初めて大会でトリプルコークを成功させたのは誰? ジャミー・アンダーソン 岩渕麗楽 ハーリー・スウォープ アリーナ・ソン
日本の岩渕麗楽は2023年X Gamesアスペン女子ビッグエア決勝でフロントサイドトリプルアンダーフリップ1260を完遂し、女子史上初めて大会でトリプルコークを成功させた。3度の反転と1260度のスピンを組み合わせる超高難度技を滞空中に長くインディグラブを保持したまま着地までクリーンにまとめ、得点を大きく伸ばして金メダルを獲得。女子競技の技術水準を一段押し上げた歴史的瞬間として世界中のメディアが報じた。
Q9 : ビッグエア競技で多くのライダーが使用する、ノーズとテールがほぼ同じ形状でスイッチランがしやすいボードデザインを何と呼ぶ? ツインチップ ディレクショナル スワローテール ピンテール
ツインチップはノーズとテールの幅・長さ・キック角度が対称に設計されたボードで、レギュラーとスイッチの乗り味が同等になる。ビッグエアではスイッチでアプローチしたり着地する場面が極めて多く、左右対称の形状は安定した着地と連続トリックへの対応に有利。ディレクショナルやスワローテールはパウダー向けなど特化性能が高いが、スイッチ性能が劣るためビッグエアでの使用率は低い。
Q10 : 冬季オリンピックでスノーボード・ビッグエアが初めて正式種目として実施された大会はどれ? 2006年トリノ 2010年バンクーバー 2014年ソチ 2018年平昌
スノーボード種目としてビッグエアが五輪に正式採用されたのは2018年平昌大会が初めてで、それ以前のトリノ・バンクーバー・ソチではハーフパイプやスロープスタイルは実施されていたがビッグエアは行われなかった。IOCは若年層に人気の高い競技を取り込む目的で2014年に追加を決定し、平昌で初めて実現した。男子はセバスチャン・トゥータン、女子はアンナ・ガッサーが金メダルを獲得し大きな注目を集めた。
まとめ
いかがでしたか? 今回はビッグエア(スノーボード)クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はビッグエア(スノーボード)クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。