アルペンスキーは、冬季スポーツファンを魅了する最も人気の競技の1つです。スラローム、ジャイアントスラローム、スーパーG、ダウンヒル、アルペンコンバインドなど、5つの異なるディシプリンが行われています。それぞれ独自の技術と戦略が必要とされ、スピードと正確性、そして瞬時の判断力が問われます。この記事では、アルペンスキーの魅力や歴史、そして競技ルールについて、10の興味深いクイズを通してご紹介します。スキー愛好家はもちろん、スポーツファンの方々にも楽しんでいただける内容となっています。
Q1 : 1936年ガルミッシュ=パルテンキルヘン冬季五輪でアルペンスキーが初めて正式競技になった際、実施された唯一の種目は何だったか?
1936年大会ではダウンヒル1本とスラローム2本の合計タイムで争うアルペンコンバインドのみが行われた。単独のダウンヒルやスラロームが採用されるのは1948年サンモリッツから、ジャイアントスラロームは1952年オスロからであり、その後1988年にスーパーGが加わる。初期は総合能力を計測する複合種目こそが最も権威あると考えられており、当時のアルペン競技の発展段階を物語っている。さらにこの大会は山岳スキーの普及に大きく寄与し、アルペンスキー人気拡大の契機ともなった。
Q2 : FISアルペンスキーW杯で現在採用されている得点表において、個々のレース優勝者に与えられるポイントは何点か?
現行のワールドカップポイントシステム(1992/93以降)では優勝者が100点、2位80点、3位60点で30位まで得点を受け取る。かつては25位までや別配分方式だったが、100点制が定着して30年近く経つ。年間総合順位はこの累積ポイントで争われ、1勝の価値は極めて大きい。選手は種目別タイトルと総合タイトルの両方を意識して計画的に大会を選択するため、この100点が戦略の基礎単位となる。また同点の場合はシーズン中の最高順位や勝利数で最終順位が決定される。
Q3 : 毎年1月にスイス・ウェンゲンで開催され、世界最長級コースとして知られる男子ダウンヒルの伝統レース名は?
ラウバーホルンレースはコース長約4.4km、標高差1000m以上を誇り、最高速度は160km/hに迫ることもある超長距離ダウンヒルで、1930年から続く歴史と沿線観客5万人以上の賑わいで知られる。オーストリア・キッツビュールのハーネンカムとは別大会でコースも異なる。イタリアのサスロンはジャイアントスラローム、キャンディシュタールという名称のレースは存在しない。さらにレース週末には複合やスラロームも併催されるが看板種目はダウンヒルであり、ウェンゲンの代名詞的イベントとなっている。
Q4 : アルペンスキー用具の一種『ファットスキー』は、どのような雪質・地形を滑るために設計されたワイドな板か?
ファットスキーはセンター幅100mm以上と通常のアルペンスキーより大幅に太く、比重の軽いパウダーやバックカントリーの深雪でも沈まずに浮力を得ることを目的に開発された。接雪面積が大きいことで雪面上をサーフィンのように滑走でき、ツリーランや急斜面での操作性も高い。一方で硬いアイスバーンではエッジが立ちにくく、競技用レースや硬雪向けには細身の専用板が使われる。深雪専用の構造とロッカー形状が特徴であり、近年はビンディング位置可変モデルが登場するなど進化を続けている。
Q5 : アルペンスキーの5種目のうち、最もゲート間隔が狭くターン回数が多い競技はどれか?
スラロームは技術系種目の代表で、ポール間隔が短く素早い切り返しが連続するためターン数が非常に多い。ジャイアントスラロームよりも隣接ポール間隔が狭く、1本のコースで50〜70回ものターンが要求されることもある。高速域での直滑降区間が主体のスーパーGやダウンヒルはターン数が少なくスピード重視であるため、最もゲート間隔が狭くターンが多いのはスラロームである。またFIS規則ではゲート間角度が30度以内に設定されることが多く、体軸を素早く倒し込むショートターン技術が鍵となる。
Q6 : 2023年3月時点でアルペンスキーW杯通算勝利数の歴代1位に立っている選手は誰か?
ミカエラ・シフリンは2023年3月アーレ大会で通算87勝目を挙げてインゲマル・ステンマルクの記録を抜き、翌週アンドラで88勝として歴代単独トップとなった。リンゼイ・ボンは82勝、ヒルシャーは67勝にとどまる。W杯は1シーズンに約30戦を戦う過酷なリーグで、種目・標高・雪質が大きく異なるため長期にわたる勝利は極めて困難とされる。したがって現時点の最多勝選手はミカエラ・シフリンで確定している。
Q7 : FISアルペンスキーW杯で総合優勝(ビッグクリスタルグローブ)を通算8回獲得し男子最多記録を持つのは誰か?
オーストリアのマルセル・ヒルシャーは2011/12シーズンから2018/19シーズンまで8年連続で総合優勝を達成し、男子史上最多回数記録を更新した。彼は主にスラロームとジャイアントスラロームで圧倒的な強さを示しつつ、スーパーGや複合でも安定してポイントを稼いだことが連覇の鍵となった。ボディ・ミラーは2回、アルベルト・トンバは1回、パンテュローは1回の総合優勝にとどまるため最多はヒルシャーである。8年連続という継続的支配は競技史上類を見ない偉業であり、驚異的な安定感と怪我の少なさも特筆される。
Q8 : 2018年平昌オリンピック男子ダウンヒルで金メダルを獲得した選手は誰か?
ノルウェーのアクセル・ルンド・スヴィンダルは平昌大会で1分40秒25をマークし、ダウンヒル史上初のノルウェー人五輪王者になった。2位は同国のヤンスルッド、3位がスイスのフォイツでパリスは4位だった。スヴィンダルは膝の大怪我から復帰しての快挙で、緩斜面から急斜面に変わる飛行区間での理想的な着地と低い姿勢が高速度維持に寄与したと分析されている。彼は翌シーズンに引退を表明し、この金メダルがキャリアの集大成として語り継がれている。
Q9 : アルペンスキーのスピード種目のうち、公認レース前に少なくとも1回の公式トレーニング参加が規則で義務付けられている競技はどれか?
FIS競技規則ではダウンヒルに限り安全確保のため公認レース前に公式トレーニングランを実施し、出場選手は最低1回滑走する義務がある。高速が出るコースの地形やジャンプの飛距離を事前に体感させることで事故を防ぐ目的で、2回以上行われる場合も多い。スーパーGはレース当日のインスペクションのみ、パラレルやコンバインドも同様に実滑走は行わない。最高速度が時速130kmを超えるダウンヒル特有の安全措置であり、欠席した選手はレースに出場できない厳格なルールとなっている。
Q10 : アルペンスキー種目の一つ「スーパーG」の名称に含まれる『G』は何の略語か?
スーパーGはSuper Giant Slalomの略で、GはGiantを示す。ジャイアントスラロームよりゲート間隔が広く速度域が高いが、ダウンヒルほどの下見やトレーニングは行わないハイブリッド種目として1982年にW杯初採用、1988年に五輪正式種目となった。GentleやGlideは競技名称とは無関係でGearも装備を意味する一般語である。名称が示す通り大きなターン弧(Giant)で高速かつ技術的な滑走を行うことが特徴であり、選手にはラインの予測力とスピード維持能力の両方が要求される。
まとめ
いかがでしたか? 今回はアルペンスキークイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はアルペンスキークイズを出題しました。
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次回のクイズもお楽しみに。