水球はダイナミックなスポーツだが、その奥深さはあまり知られていない。キャプテンの指揮の下、大躍動する選手たちが水面上と水中を縦横無尽に駆け巡る。規則や特殊なプレー技術、選手の役割分担など、見応えのある水球の世界を紹介しよう。水泳の中でも最も激しい競技といえる水球。その歴史や競技ルール、日本代表の魅力を10問のクイズで解説する。水球を初めて知る人も、熱心なファンも、クイズを通して水球の奥深さを楽しめるはずだ。
Q1 : 男子用水球ボールの公式周囲長として正しい範囲はどれか?
水球ボールはゴムまたは合成皮革製で、表面に深いグリップ用の溝と粗いテクスチャがある。FINA規格は男子用サイズ5が周囲長68〜71センチ、質量400〜450グラム、内圧0.6〜0.9バールと定められる。女子用サイズ4は少し小さく65〜67センチで扱いやすさを調整している。周囲長は選手の片手での保持とパススピードの両立を目指した結果で、長い歴史の中でほぼ不変の数値となっている。大会前にはレフェリーが計測し、規定外の場合は試合球として使用できない。
Q2 : 国際大会で使用される水球プールの公式最低水深はどれか?
水球は立ってプレーすることを禁じるスポーツであるため、選手が足を着けない十分な水深が必要とされる。FINA施設規程では最低水深1.8メートル以上と定義され、これは成人男子選手でも底に足が届きにくい値である。推奨値としては2メートル以上が掲げられており、新設プールの多くは2メートル超で設計される。水深が浅いとキックの推進力が削がれたり、バーティカルキック時に足が底に触れ反則となる恐れがあるため、1.8メートルを下回るプールでは国際公式戦を開催できない。
Q3 : 日本男子水球代表チームの愛称として定着している呼称はどれ?
サッカーのサムライブルーやラグビーのブレイブブロッサムズ同様、日本水球界もメディアでチーム愛称を用いており、男子代表はギリシャ神話の海神にちなむポセイドンジャパンと呼ばれる。2014年アジア大会出場時に日本水連が発表し、以後公式ポスターやSNSで使用され定着した。荒波を切り裂く攻撃的スタイルと守護神キーパーの存在を海神になぞらえた名称で、ファンの間でも親しまれている。女子代表はマーメイドジャパンという別の愛称を持つ。
Q4 : 水球で退水ファウル(エクスクルージョン)を科された選手は、通常何秒間競技に復帰できないか?
退水ファウルは相手の明らかな得点機会を阻止した場合に科される重いパーソナルファウルで、該当選手は指定ゲートを通過してベンチ側コーナー付近に退場しなければならない。この間チームは1人少ない5対6の数的不利を強いられる。FINAルールでは退場時間は20秒と定められており、時計のブザーまたは自チームがボールを奪回した瞬間のいずれか早い方で選手は復帰できる。20秒という時間設定は、攻撃側が人数優位を活かしてセットプレーを構築しシュートまで行う平均的な攻撃サイクルを考慮している。
Q5 : オリンピックで水球競技が初めて正式採用されたのはどの年の大会か?
近代オリンピックで水球が最初に行われたのは第2回大会にあたる1900年パリ大会である。初回アテネ大会ではプログラムに含まれておらず、パリで英国、フランス、ベルギーのクラブチーム形式で実施された。優勝したのは英ハル近郊のオズワルドシャーラダースクラブで、以後オリンピックは水球の国際的普及を牽引する舞台となる。女子種目が正式採用されたのは2000年シドニー大会と比較的新しく、男女で歴史の長さが異なる点も特徴である。
Q6 : 国際ルールでゴールキーパーが着用する専用キャップの色として定められているのはどれ?
水球ではフィールドプレーヤーが白(ホーム)または青(ビジター)のキャップを着用するのに対し、両チームのゴールキーパーだけは赤いキャップで番号は1番または13番を付ける決まりがある。色を明確に分けることで審判がゴールエリア内での特別なプレー権限を持つ選手を即座に識別できる。キーパーは両手でボールを扱うことや自ゴール内でのボール保持など特別な動作が許可されており、赤という目立つ色は観客にも役割の違いを分かりやすく示す効果を持つ。
Q7 : 相手ゴール正面で体を張り、パスを受けてシュートやキックアウトを狙う水球の花形ポジションは何と呼ばれる?
センターフォワードは英語でセンターやホールセットとも呼ばれ、ゴール前2メートル付近に陣取りディフェンダーと1対1で押し合いながらパスを受ける。ボールを確保するとターンシュートやバックシュートで直接得点を狙うか、相手にファウルを誘い退水(キックアウト)を獲得するのが主な役割である。高い体格、強靭な脚力、優れたボディバランスが求められ、水球戦術の中心として攻撃の起点を担う。アンブレラや3−3など複数のフォーメーションもセンターフォワードを基点に展開されることが多い。
Q8 : FINA世界水泳選手権(男子)で最多優勝を誇る代表国はどこか?
世界水泳選手権男子水球は1973年から開催されており、ハンガリーは1973年、1975年、1978年の初期大会で三連覇を達成。その後2003年、2013年、2023年にも頂点に立ち、通算6回という最多優勝記録を保持している。水球が国技とまで言われる同国は、オリンピックでも金メダル9個と群を抜く実績を誇り、豊富な育成システムと国内リーグの高い競技レベルが強さの源泉とされる。左利き選手を多く育てる戦術面の伝統も特徴的で、常に世界のトップ争いを牽引してきた。
Q9 : 国際水泳連盟(World Aquatics)の公式競技規則で、シニア男子水球の1ピリオドのプレー時間は何分と定められている?
水球は1試合4ピリオド制で行われるが、FINAが定めるシニアカテゴリーの国際公式戦では各ピリオド8分が標準となっている。これは1990年代後半に統一され、それ以前に見られた7分制や10分制は廃止された。純粋なプレー時間は計32分だが、ピリオド間の2分休憩や各チーム2回まで取れるタイムアウト、ファウル判定による中断などが加わり、実際の試合時間は1時間前後になる。ジュニアやユース大会では6分など短縮されることがあるが、トップレベルでは必ず8分で行われる。
Q10 : 水球の攻撃側はショットクロックを使い切る前に必ずシュートを放たねばならないが、通常の攻撃権保持時間は何秒に設定されている?(2023年時点国際ルール)
水球ではバスケットボール同様に攻撃時間を制限するショットクロックが導入されている。FINAルールでは原則30秒で、攻撃側がシュートを放つか相手にボールが渡るまでに終了ブザーが鳴る。2019年ルール改正でコーナースローまたは退水によるパワープレー発生後は残り時間に関わらずリセットを20秒と短縮する措置が加わったが、通常のポゼッションが始まる時点は依然として30秒である。これにより試合のテンポが速まり、観客にも分かりやすい攻防の区切りが生まれている。
まとめ
いかがでしたか? 今回は水球クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は水球クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。