カヌースプリントは、オリンピックなどの水上競技の一つで、カヤックやカナディアンカヌーを用いた高速レースを行う人気の種目です。距離や艇種など、競技規則の細かな設定は国際カヌー連盟(ICF)によって定められています。本クイズでは、カヌースプリントの競技特性や歴史、技術的な側面について、10問の知識チェックに挑戦していただきます。オリンピックの注目種目からニッチな話題まで、カヌースプリントの奥深さを感じていただければと思います。
Q1 : 東京2020オリンピックで新設された女子C1 200mの初代金メダリストは誰?
女子カナディアン種目は長年オリンピックで実施されていなかったが、男女平等の流れを受け東京2020でC1 200mが新設された。決勝ではアメリカの19歳ネビン・ハリソンがスタートから突出したダッシュ力を見せ、34秒822のタイムで優勝。2位はカナダのローレンス・ヴァンサン=ラポワント、3位にウクライナのリュドミラ・ルザンが入った。ハリソンは17歳で世界選手権を制した経歴を持ち、爆発的な加速と高い漕ぎ技術で“次世代の女王”と呼ばれる。よって選択肢4が正解である。
Q2 : カナディアン艇(C種目)の漕ぎ手が公式ルールで取る姿勢はどれ?
カナディアン艇では、漕ぎ手はデッキの中ほどに片膝をつき、逆足を前方に踏み出す独特の姿勢を取る。この体勢は艇に対して重心が低く安定し、シングルブレードパドルで強い推進力を生み出すのに適している。パドルは艇の片側のみで水を捉えるため、ジャークやJストロークと呼ばれる修正動作で直進性を確保する。座位で漕ぐカヤックとは体の使い方が大きく異なり、膝と体幹の連動が不可欠だ。公式規則でも“one knee position”が明記されていることから、選択肢1が正解となる。
Q3 : カヌースプリント競技を統括する国際組織はどこ?
カヌースプリントを含むカヌー競技全般を統括するのは国際カヌー連盟(ICF:International Canoe Federation)である。1924年設立のICFは、スプリント、スラローム、マラソン、ドラゴンボート、SUPなど多様な種目をカバーし、ルール制定や世界選手権の開催を行う。オリンピックでの実施種目や男女区分もICFの提案と調整を経て決定される。世界ボート(旧FISA)はローイング、World Sailingはヨット、IDBFはドラゴンボート専門なのでスプリントの統括団体ではない。したがって正解はICFである。
Q4 : K4艇に乗る選手の人数は何人か?
競技記号の後ろに付く数字は乗員数を示す。K4はKayak Fourの略で4人乗りカヤックを意味し、艇長が約11メートルと長い代わりにストロークの同期が取れると極めて高速になる。オリンピックでは男子K4 500mと女子K4 500mが実施され、艇はスターン(舵取り役)がピッチを作り、バウ側の3人がそれに合わせることで効率的に推進力を生み出す。クルー同士のリズムが崩れると抵抗が増えるため、チームワークが勝敗を左右する。数字が4であることから正解は選択肢2である。
Q5 : 高性能パドルの主流素材として最も広く使われているものはどれ?
近年のトップレベルのカヌースプリントでは、剛性と軽量性のバランスに優れるカーボンファイバー製パドルが主流となっている。木製パドルはしなやかさが魅力だが重量があり、水分を吸うと劣化しやすい。アルミニウムや鋼鉄は強度は高いが比重が大きく、ストロークレートを上げるスプリント競技には不向きである。カーボンファイバーは重量を500g程度に抑えつつ非常に高い剛性を確保でき、ブレード形状の自由度も高いため国際大会出場選手のほとんどが使用している。このため選択肢3が正解となる。
Q6 : オリンピックのカヌースプリント種目で採用されていない標準レース距離はどれ?
オリンピックのカヌースプリントでは短距離の200m、中距離の500m、男子で行われる1000mが国際カヌー連盟(ICF)の公式距離として設定されている。これらは世界選手権を含む主要大会で共通に採用され、艇や選手の準備もこの3距離を基準に行われる。一方1500mはスプリントと呼ぶには長すぎ、レース展開やエネルギーシステムが異なるため正式種目に組み込まれていない。距離設定は競技の魅力やテレビ放映時間にも直結するため、ICFは1500mを採用していないのが現状である。
Q7 : カヌースプリントの競技種別を表す記号「K」は何を意味する?
カヌースプリントでは艇種を示す頭文字としてKとCが用いられる。KはKayak、CはCanadian Canoeを表し、後ろの数字が乗員数を示す。カヤックは両端にブレードの付いたダブルブレードパドルを使用し、選手は座った姿勢で進行方向を向いて漕ぐ。カナディアン艇は片膝立ちでシングルブレードを用いるため、パドルワークも大きく異なる。競技結果表ではK1、K2、K4などと表記されることからも、KがKayakの略称であることは国際的に明確に認知されている。
Q8 : 国際カヌースプリント競技(オリンピックや世界選手権)で規定されるレーン数はいくつ?
ICFの公式規則では、オリンピックや世界選手権など主要大会のコースは幅9メートルのレーンを9本設置することが望ましいと定められている。レーン番号は中央を5番とし、そこから左右対称に1〜4と6〜9が並ぶ。この配置は風や波の影響を受けにくい中央レーンにシード選手を配置することで公平性を高める狙いがある。一部の国際大会では会場の制約で8レーン運用となる場合もあるが、公式基準が9レーンである点は変わらないため、正解は9レーンとなる。
Q9 : 2人乗りカナディアン艇を表す公式競技記号はどれ?
競技記号は艇種の頭文字と乗員数で構成される。CはCanadian Canoe、KはKayakを示し、その後の数字がクルー数を表す。したがってC1は1人乗りカナディアン、K2は2人乗りカヤック、C2は2人乗りカナディアン、K4は4人乗りカヤックである。カナディアン艇は片膝立ちでシングルブレードパドルを使用し、左右交互に水をとらえる技術が求められる。オリンピックではC2-500mなどが実施され、パワーと息の合ったリズムが勝敗を大きく左右する。よってC2が正解である。
Q10 : 東京2020オリンピック男子K1 1000mで金メダルを獲得した選手は誰?
東京2020大会の男子K1 1000m決勝では、ハンガリー代表バーリント・コパスがスタート直後から高い巡航速度を保ち、後半500mで更にピッチを上げて他選手を突き放した。銀メダルは同国のアーダム・ヴァルガ、銅メダルはポルトガルのフェルナンド・ピメンタが獲得している。コパスはハンガリー国内で“長距離の皇帝”と呼ばれ、世界選手権でも複数のメダルを手にしてきた実力者で、力強いロングストロークが特長。彼が金メダルを手にしたことでハンガリーは伝統的なカヤック大国の面目を保った。
まとめ
いかがでしたか? 今回はカヌースプリントクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はカヌースプリントクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。