東京2020オリンピックで躍動した男子体操選手たち。彼らの活躍を振り返る本格的なクイズをお届けします。金メダルを獲得したチームはどこか、女子には存在しない男子固有の種目は何か、シモーン・バイルズが世界に衝撃を与えた跳馬の技とは?体操の歴史を彩る数々の逸話を織り交ぜながら、10問徹底解説します。体操競技に詳しい方も、そうでない方も一緒に楽しめる内容となっています。
Q1 : 10点満点制を廃し、DスコアとEスコアを合算する現行のオープンエンド方式が正式に導入されたのは何年からか? 2001 2004 2008 2006
長年10点満点制だった体操競技は、2004年アテネ五輪のハム兄弟減点騒動を契機に改定が議論され、2006年1月から画期的なオープンエンド方式が正式導入された。これにより難度(D)と実施(E)の2本立て採点となり、理論上の上限が消滅。選手は高難度でDを伸ばす戦略か、実施で減点を抑える戦略かを選択できるようになった。2008年北京五輪もこの方式で行われ、現在に至る。
Q2 : 次のうち女子競技には存在せず男子のみが行う種目はどれか? 平行棒 段違い平行棒 跳馬 ゆか
FIGが定める種目編成では、男子はゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の6種目、女子はゆか、跳馬、段違い平行棒、平均台の4種目で構成される。平行棒は男子固有で、女子の段違い平行棒とは全く別の器具。男子は2本のパイプ状バーの間を縦横に移動し、支持回転や車輪系、放れ技など多彩な要素を行うが、女子種目には含まれない。ゆかと跳馬は男女共通で実施される。
Q3 : 2018年世界選手権でシモーン・バイルズが成功させ自身の名が付いた女子跳馬の超高難度技はどれか? アマンール チャン・フェイ バイルス プロドノバ
バイルスと名付けられた技は、ロンダートで助走し半ひねりを入れて後ろ向きに跳馬を突き、伸身のまま2回ひねりながら後方へ着地するレイアウト・チュソビチナ系の高難度跳。FIGは女子跳馬としては最高位のG難度を認定し、2018年ドーハ世界選手権で公式に登録された。成功者は少なく、シモーン・バイルズの爆発的な跳躍力と空中感覚の象徴的な技として知られる。
Q4 : 体操の採点でDスコアを構成する主な要素はどれか? 観客の盛り上がり 実施の美しさ 演技の難度 着地の安定性
採点はDスコアとEスコアの合算で算出されるが、Dスコアはその演技に組み込まれた難度要素の最高8個(女子段違い平行棒は10個)と連続結合加点、演技要件の達成状況に基づく。つまり演技構成の困難さを数値化したものであり、落下などの減点はEスコア側に反映される。観客の歓声や着地後のポーズは評価対象外で、難度記号AからIまでの基礎価値の合計で決まる。
Q5 : オリンピックで史上初めて10.00の満点を獲得した体操選手は誰か? マリー・ルー・レトン オルガ・コルブト シモーン・バイルズ ナディア・コマネチ
ルーマニアのナディア・コマネチは1976年モントリオール五輪の段違い平行棒で史上初の10.00満点を叩き出し、記録が掲示できずスコアボードに1.00と表示された逸話がある。その後同大会だけで7回の10点を記録し、体操の得点制に革命を起こした。アメリカのマリー・ルー・レトンは1984年、シモーン・バイルズは21世紀のスター、ソ連のオルガ・コルブトは1972年の金メダリストであるが満点は出していない。
Q6 : 平均台の演技面の幅としてFIGが規定している正式寸法は何センチか? 5 10 15 20
平均台は長さ5メートル、高さ125センチ、幅10センチという規格で統一されている。わずか10センチは女性の足裏より狭く、演技者はほぼ綱渡りのような状況で前宙返りやバック転、連続ジャンプをこなす。規格はFIGが定めており、幅が変わることはない。5センチや15センチという数値は過去にも採用歴がなく、20センチでは難易度が大きく低下してしまう。
Q7 : 2022年リバプール世界選手権の男子個人総合で優勝した選手は誰か? 橋本大輝 張伯憲 カルロス・ユーロ ジョー・フレーザー
2022年リバプール世界選手権の男子個人総合は、日本の橋本大輝が88.465点で連覇を達成した。ゆかと鉄棒で難度G技を決め、Eスコアでも高水準を保ったことが勝因。銀は中国の張伯憲、銅は英国のジョー・フレーザー。橋本は東京五輪個人総合金から1年後に世界タイトルも防衛し、内村航平の後継者として国際的地位を確立した。ロシア勢は出場資格停止で欠場している。
Q8 : 体操競技を統括する国際連盟FIGの正式名称はどれか? Fédération Internationale des Grands Sports Fédération Internationale du Goalball Fédération Internationale de Golf Fédération Internationale de Gymnastique
FIGはフランス語でFédération Internationale de Gymnastiqueの略で、1881年創設というオリンピック競技団体で最も古い歴史を誇る国際連盟である。スイス・ローザンヌに本部を置き、芸術体操、トランポリン、パルクールなど計8つの体操系種目を管轄。各種器具規格や採点規則の改定、世界選手権の開催、審判育成プログラムなどを通じて体操競技の一貫した普及と安全性向上を担っている。
Q9 : あん馬で両脚を大きく開きながら円旋回を行う技として正しい名称はどれか? ケノピィ フレア モンテグロ ストゥーク
フレアはあん馬やゆかの代表的な技で、両脚を交互に大きく開閉しながら円旋回を行う動き。名前はトーマス・フレアを考案した米国選手カート・トーマスにちなむ。あん馬では交差支持からフレアに入ることで脚の振り幅が強調され、Eスコア加点の対象にもなる。ケノピィやストゥーク、モンテグロは同じあん馬の難度要素だが、脚を閉じた旋回や逆交差が特徴でフレアとは異なる。
Q10 : 東京2020オリンピックの男子団体総合で金メダルを獲得した国(チーム)はどこか? 日本 ROC(ロシアオリンピック委員会) 中国 イギリス
東京2020大会の男子団体では各国が6−5−4方式で争い、ROCはアルトゥール・ダラロヤン、ニキータ・ナゴルニー、デニス・アブリャジン、ダビド・ベリャフスキーの4選手が出場した。負傷明けのダラロヤンがゆかとあん馬をまとめ、最終種目の鉄棒でナゴルニーが14点台をたたき出したことで日本を0.103点差で逆転し金メダルを獲得。日本は銀、中国は銅で、旧ソ連系としては1996年アトランタ以来の団体優勝となった。
まとめ
いかがでしたか? 今回は体操競技(アーティスティック)クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は体操競技(アーティスティック)クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。