サイクルスピードウェイクイズ ー 速さと技術が光る短距離サイクル競技の魅力
サイクルスピードウェイは、高い集中力と繊細な操舵技術が要求される短距離サイクル競技です。コースは70~90mほどの狭い範囲内で4周回るダイナミックなレースが繰り広げられ、スタート合図とともに一気に加速するライダーたちの熾烈な競り合いは必見です。この記事では、トラックの特徴や競技ルール、選手の戦略など、サイクルスピードウェイの魅力をクイズ形式でお送りします。競技への理解を深めながら、スリリングな世界を感じ取っていただければと思います。
Q1 : 第1回サイクルスピードウェイ世界選手権(1985年)の開催国はどこか?
長い間イギリス国内選手権のみだったサイクルスピードウェイは、1970年代後半にオーストラリアやオランダでも普及し、1985年に初めて正式な『世界選手権シリーズ』が組まれた。その決勝ラウンドが行われたのが競技発祥の地であるイングランドで、マンチェスターやレスターなど複数都市を巡回するツアー形式で実施された。以後偶数年ごとにイングランド、ポーランド、オーストラリアなどで持ち回り開催され、競技レベルの国際的底上げに大きく寄与した。
Q2 : 公式ルールでサイクルスピードウェイ用自転車に装着が禁止されている部品はどれか?
サイクルスピードウェイ車両は安全と公平の観点から極めてシンプルに設計され、前後ブレーキの装着が明確に禁止されている。止まりたいときは足を地面に着くかコース端のバンクを利用して減速する。ブレーキがないことで車重が軽くなり、加速性能と操舵性が向上する一方、接触転倒時にレバーなど突起がないため怪我のリスクも低減できる。ハンドルバーやサドルは形状規定があるが装着自体は必須であり、クランク長にも上限があるものの禁止はされていない。
Q3 : クラブリーグのチーム数が世界で最も多く、国内大会が年間を通じて活発に行われている国はどこか?
イギリスは1940年代に競技が誕生して以来の中心地で、現在でも全国に100近いクラブが存在し、エリートリーグ、ナショナルリーグ、北部・南部など複数階層の大会が毎週末開催される。ポーランドやオーストラリアも強豪国だがクラブ数はイギリスの半分程度にとどまる。英国リーグは地域対抗で育成年代からシニアまで年間数百ヒートが行われ、戦術研究や機材開発が進み世界王者の多くを輩出している。テレビやストリーミングの露出も最も高い。
Q4 : 1ヒートの周回数として標準的に採用されているのは何周か?
サイクルスピードウェイでは1周が70〜90mと短いため、レースが短時間で適度に決着する4周設定が国際基準となっている。4周だと総距離は最大でも360m程度で、スタートダッシュと2回のコーナー取りで順位が入れ替わるスリリングな展開が特徴だ。2周ではフェアな追い上げが難しく、6周や8周ではペース配分が必要になり競技性が変わるため公式戦では採用されにくい。ジュニアやエキシビションで距離を変える場合もあるが、世界選手権やナショナルリーグはすべて4周で行われる。
Q5 : 2019年ポーランド大会で男子個人世界チャンピオンになった選手は誰か?
2019年にポーランド各地で行われたICSF世界選手権では、ウェールズ出身でイギリスを代表するライダー、ベン・モウルドがシニア男子個人戦を制した。決勝ヒートではスタート2位から第2コーナーでインを突いてトップに立ち、そのまま4周を支配。最大ライバルと目されたポーランド勢を抑えて英国勢としては4大会ぶりのタイトル奪還に成功した。モウルドは爆発的なゲートダッシュと安定したコーナーワークを武器に、クラブリーグでも複数回MVPに輝く実力者である。
Q6 : 最も普及しているサイクルスピードウェイトラックの路面素材はどれか?
サイクルスピードウェイの路面には、細かく砕いたシェール(頁岩)に粘土や砂を混ぜたクレイミックスが最も広く採用されている。シェールは適度な水分保持能力と排水性を兼ね備え、雨後でも路面の締まりを保ちやすい。また細粒のためタイヤが食い付きやすく、スライドコントロールもしやすいため高速での接触を減らせる利点がある。アスファルトや木製トラックは硬すぎて転倒時のダメージが大きく、人工芝は摩耗が早いため常設コースには適さない。
Q7 : サイクルスピードウェイのトラック1周の長さとして国際ルールで推奨されている範囲はどれか?
サイクルスピードウェイでは狭い敷地でも開催できるよう、オーバル状で1周70〜90メートルという比較的短いコース長が標準と定められている。これは自転車競技場(250m)やBMX(350m前後)より短く、レースは4周でも合計300m台で終わる。曲率がきつく加速と減速が激しいため、高いテクニックと瞬発力が要求される点が競技の魅力であり、長いトラックではスピードが出過ぎたり観客の視認性が下がるため推奨されていない。
Q8 : 1ヒートで同時にスタートするライダーは通常何人か?
サイクルスピードウェイのヒートは4名立てが基本で、スタートゲートには赤・青・白・黄黒などの色で識別された四つのポジションが並ぶ。4人という人数は、狭いトラックでも混戦が生まれ、接触を最小限に抑えつつ戦術性を確保できるバランスとして長年採用されてきた。ペアやチーム戦では各チーム2人ずつが同時に出走し、ポイントを合算して勝敗を決める形式も多い。5人以上では安全確保が難しく、3人以下では競り合いが単調になるため公式戦では用いられない。
Q9 : スタート時にライダーの前方で上がり、合図とともに下ろされる装置は何か?
サイクルスピードウェイではモータースポーツのダートトラック同様、ライダーの前で横一線に張られたスターティングテープが電動ウインチで素早く跳ね上がる方式を採用している。テープが上がる瞬間にペダルを踏み込む反応速度が勝敗に直結するため、選手はスタンディングスタートの練習に多くの時間を割く。笛や旗は副次的な合図として使われるが、それだけでスタートを切る公式レースは存在しない。ピストルも使用されないため音だけでフライングを判定することもない。
Q10 : サイクルスピードウェイの国際組織として世界選手権を主催している団体の略称はどれか?
国際サイクルスピードウェイ連盟は英語でInternational Cycle Speedway Federationといい、その頭文字を取ったICSFが正式な略称である。トラック競技やロードを管轄するUCIとは別団体で、1970年代に各国の草創クラブが連携して発足した。ICSFはルール統一、国際大会日程の調整、ジュニア育成プログラムの共有などを行い、2年ごとに世界選手権ツアーを開催する。ISUはスケート、ICFはカヌーの団体であり、本競技とは無関係である。
まとめ
いかがでしたか? 今回はサイクルスピードウェイクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はサイクルスピードウェイクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。