室内サイクリング(アーティスティック)の世界には、驚くべき技術や興味深い歴史が隠されています。UCIが管理する国際競技会には、各国の精鋭が集結し、華麗な演技を披露します。競技規則や採点基準には、選手たちが磨き抜いた工夫が反映されています。本クイズでは、この特殊な競技ジャンルの面白さと奥深さを知ることができます。クイズに挑戦しながら、室内サイクリングの魅力に迫ってみましょう。
Q1 : シングル種目で選手が提出できる演技構成(申告点)の合計上限は何点?
演技開始前に選手は実施予定の技を最高30個まで記した演技表を提出し、その申告点総計がそのまま理論満点となる。UCIはシングルカテゴリーの上限を200点に固定しており、審判は実施の精度に応じた減点方式で採点する。100点は旧ジュニア規定、150点はペア種目の上限、250点という値は公式には存在しない。したがって最大申告点は200点で、構成の難度と減点リスクのバランスが勝敗を左右する。
Q2 : 国際大会で使用されるアーティスティックバイクの標準ホイール径は?
UCI規則ではホイール直径50~51cm、すなわち20インチが標準と定められている。小径であることで重心が低く、スピンや逆走行時の安定性が向上するためだ。一般的なロードレーサーの26インチや24インチではフレームが大きくトリックの可動域が制限される。16インチはジュニアの練習車として使われることはあってもエリートカテゴリーでは許可されない。従って公認競技車の多くは20インチホイールを採用している。
Q3 : UCI世界選手権で実施されている団体種目のうち実在するのはどれ?
団体種目には4人チーム(4er)と6人チーム(6er)があり、4erは女子部門とオープン部門の二つが公式。6erはオープンのみだ。したがって4人女子チームは現行種目として実在する。5人や7人といった中途半端な人数編成は規則にない。8人以上になると演技エリアが不足し安全面からも認可されていない。つまり設問の中で実際に行われているのは4人女子チームのみである。
Q4 : 演技時間の計測が開始されるのはどの瞬間?
審判の笛はあくまで演技開始を許可する合図であり、正式にタイマーが動くのは最初のライダー(シングルの場合は本人)の前輪がスタートラインを完全に通過した瞬間である。これにより選手はライン手前で姿勢を整える猶予が得られ、一方でラインを越えた後の反復動作で時間調整はできない。手上げや音楽で計測が始まるわけではないため、タイムオーバーの判定も前輪通過時から厳密に行われる。
Q5 : UCI規則でアーティスティックサイクリングに許可されているペダルシステムはどれ?
演技中はペダルの上で足を離したり逆走行で後方に乗ったりするため、足とペダルを固定するビンディングやトウクリップは危険とみなされ禁止されている。UCIは金具やクリートを一切用いない平ペダルのみを認可し、靴底も滑りにくいゴム製フラットソールが義務付けられる。マグネット式の試作ペダルも安全基準を満たさず認可外だ。従って許可されるのはシンプルな平ペダルだけである。
Q6 : 室内サイクリング世界選手権を主催している国際競技連盟はどこ?
UCI(Union Cycliste Internationale)はスイス・エーグルに本部を置き、ロード、トラック、BMX、マウンテンバイクと共に室内サイクリングも統括している。世界選手権の競技規則や審判資格、年間ランキングもすべてUCIが管理する。FIGは体操、ISUはスケートの国際競技連盟であり、International Bicycle Federationという名称の組織は存在しない。したがって室内サイクリング世界選手権を主催するのはUCIである。
Q7 : エリートクラスの個人種目で演技時間としてUCIが定める上限は何分?
UCI室内サイクリング規則では、シングル(男子・女子)の演技時間上限は5分と明記されている。選手はスタートラインを越えた瞬間からカウントが始まり、5分を過ぎると減点が加えられる。4分という制限はチームパフォーマンス、6分や3分という設定は存在しない。したがって正解は5分であり、競技者は限られた時間内に30種目以内の演技を効率よく構成する必要がある。
Q8 : UCI規定で推奨される室内サイクリング競技エリアのサイズはどれ?
国際大会ではバスケットボール用コートを転用する場合もあるが、UCIの正式規則には長辺14m・短辺11mの長方形を基準とし、外周50cmを安全帯として確保するよう示されている。ライン上には直径8mと4mの同心円などが描かれ、採点や技の基準点として使われる。12×16mや13×18mは予備的な拡大案として記載はなく、10×12mでは必要な同心円が収まりきらないため公認とはならない。よって正しいサイズは11m×14mである。
Q9 : アーティスティック用自転車では前後進を素早く切り替えられるようギア比が一定に設定されるが、国際規則上の基本比率はどれ?
アーティスティックサイクリングで使用される自転車は固定ギアであり、ペダルと後輪が直結している。理論上もっとも扱いやすいとされるのがクランク1回転で後輪も1回転する1:1のギア比で、前後へ同じ力で踏めるためバランス系のトリックを行いやすい。2:1や3:2といったハイギアではリング技の速度制御が難しく、5:4のような細かい比率は規定に含まれていない。したがって正式な基本比率は1:1である。
Q10 : 室内サイクリング世界選手権の個人・団体を通じて最も多くの金メダルを獲得している国は?
室内サイクリングは19世紀末のドイツ語圏で誕生し、その後もクラブ数や競技人口の多いドイツが研究と育成をリードしてきた。世界選手権のメダル統計を見ても男子シングル、女子シングル、ペア、チームのほとんどでドイツ人が表彰台の常連となっている。日本やスイスも強豪だが総合的なタイトル数では及ばず、中国が本格参入したのは21世紀に入ってからである。ゆえに歴代最多金メダル国はドイツとなる。
まとめ
いかがでしたか? 今回は室内サイクリング(アーティスティック)クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は室内サイクリング(アーティスティック)クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。