近代五種は、19世紀末にフランスの教育者ピエール・ド・クーベルタン男爵によって考案された五種目複合競技です。フェンシング、水泳、馬術、射撃、長距離走を一つの競技に組み合わせたもので、身体能力とメンタル面の総合力を測る魅力的なスポーツです。本記事では、近代五種の歴史や特徴についてクイズ形式で楽しく解説します。五種目の構成や競技ルール、そして近年の変化について、10問のクイズを通じて理解を深めていただければと思います。近代五種は、オリンピックの伝統種目として長年親されてきましたが、今後も変化し続ける競技です。その奥深さを感じていただければ幸いです。
Q1 : 近代五種の馬術競技では、選手はどのように競技馬を割り当てられる?
馬術では選手が抽選で割り当てられた初対面の馬にわずか20分の練習で適応し、障害高1.20mのコースを走る。馬を平等に分配することで装備格差を防ぎ、騎乗技術と瞬時のコミュニケーション能力を純粋に評価できるようになっている。運営は公平性向上のため監督・審判立会いの公開抽選を行い、騎手と馬双方の信頼構築を短時間で実現できるかが勝負を分ける。
Q2 : 世界大会で一般的な近代五種の競技順序として正しいものはどれ?
現行ルールではまずフェンシングのランキングラウンドを実施し、休憩を挟んで200m自由形を行った後、ボーナスラウンドを兼ねるフェンシング決勝、馬術障害飛越、レーザーランの順に進む。したがって大枠としては「フェンシング→水泳→馬術→レーザーラン」が正しい。獲得ポイントがそのままレーザーランのスタート差に反映されるため、序盤の種目配置は総合順位に重大な影響を及ぼす。
Q3 : 2028年ロサンゼルス五輪での実施を目指し、馬術の代替としてUIPMが試験導入を決めた種目はどれ?
2022年の理事会で国際近代五種連合は、動物福祉とコスト面の課題を解決するため、障害物レース(オブスタクル・コース・レーシング)を馬術の代替候補として採用する方針を決定した。テストでは壁越え、ロープ登り、重量運搬など多彩な障害を組み合わせ、観客参加型で映像映えする競技性が高評価された。マウンテンバイクやBMXなど他候補と比べ、陸上能力が中心で五種の伝統的理念との親和性が高いとされた。
Q4 : 近代五種の水泳種目で選手が泳ぐ距離は何メートル?
近代五種の水泳パートは自由形200mで、50mプール4周を泳ぐ。基準タイムの2分10秒を切ると加点され、1秒あたり約4点が増減する仕組みで、総合順位に大きく影響する。200mという距離はスプリント力と持久力の双方を測るのに適し、専門競泳選手との差が極端に開かないため五種全体のバランスが保たれている。ターン動作や後半のラスト50mのスピード維持が勝敗を分けることが多い。
Q5 : 近代五種の射撃で使用される銃器の種類はどれ?
近代五種では2010年からレーザーピストルが公式採用され、10m先の電子ターゲットを赤外線で感知して得点を計測する。火薬弾を使わないため弾速音がなく安全性が高く、弾薬運搬や許可申請のコストも軽減された。射撃はレーザーランの各周回で5発命中させるまで次のランに移れない形式で、心拍数を抑えるメンタルコントロールと迅速なトリガーワークが総合力を左右する。
Q6 : 近代五種を構成する5つの種目に「含まれない」競技はどれ?
近代五種は、剣で戦うフェンシング、川を渡ることを想定した200m自由形の水泳、敵陣で奪った馬に乗るという設定の障害飛越、ピストル射撃、長距離走を組み合わせて「伝令将校の1日」を再現する目的で1900年代に考案された。したがって、格闘技のテコンドーはまったく関係がなく五種の構成要素にも含まれていない。歴史的には騎兵将校が敵陣を突破し伝令を運ぶという仮想設定が背景となっており、剣で戦い、川を泳ぎ、馬を乗り換え、銃を撃ち、最後に走って目的地に到達する想定で構成された。
Q7 : 近代五種競技をオリンピックに導入することを提唱したIOC関係者は誰?
フランス人の教育者でIOC第2代会長でもあったピエール・ド・クーベルタン男爵は、古代五種にならい軍人の総合力を測る競技として近代五種を提唱し、1912年ストックホルム大会から正式種目化させた。彼は「肉体と精神の調和」を理想とし、1人のアスリートが多種目で戦うことに大きな意義を見いだしていたため、創設者として最も有名である。
Q8 : 近代五種がオリンピックで初めて公式競技として実施された大会はどれ?
近代五種は1912年のストックホルム大会で初採用された。スウェーデン王グスタフ5世が熱心に支持したことも後押しとなり、軍隊色の強いこの競技がオリンピックの舞台に立った。大会ではスウェーデン勢が表彰台を独占し、のちにIOC委員となるゲスタ・リーンドマンが優勝した。以後、五輪で実施が続く伝統競技として定着している。
Q9 : 現在の近代五種でランニングと射撃を交互に行う最終種目は何と呼ばれる?
レーザーランは2013年以降に導入された複合種目で、射撃ターゲットに赤外線レーザーを照射するピストルを使用し、5連続ヒット後に800mを走る区間を4回繰り返す(計3200m)。射撃場とランコースを一体化できるため観客が全体を見渡せ、安全性向上や機材コスト削減の効果も大きい。フィナーレとしてポイント順のスタガードスタートを採用するため、最初にゴールした選手が総合優勝となり、ドラマチックな逆転劇が生まれるのが特徴である。
Q10 : 近代五種のフェンシングで使用される武器はどれ?
フェンシングにはエペ、フルーレ、サーブルの3種目があるが、近代五種で採用されるのは有効面が全身のエペのみである。競技は1本勝負の総当たりリーグで行われ、対戦数が30試合を超えるため、攻防の切り替えやスタミナ、心理戦への対応力が問われる。突きのみが得点になるシンプルなルールながら、相手の間合いを測る駆け引きは極めて奥深く、五種のなかでも技術的な比重が高いパートと評価されている。
まとめ
いかがでしたか? 今回は近代五種クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は近代五種クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。