グレコローマンレスリングは、脚を使った攻撃が一切禁止されるユニークなスタイルで、上半身中心の技が特徴です。東京五輪では、モンゴルやキューバなど世界の強豪選手たちが激しい戦いを繰り広げ、新たな歴史を刻みました。今回のクイズでは、そんなグレコローマンの特徴的なルールや技術、大会の歴史について出題します。レスリングファンはもちろん、スポーツ好きの方にも楽しめる内容となっています。
Q1 : グレコローマンで“グランドアンプリチュード”と判定される大技が成立した場合、得点として与えられるのは何点か?
グランドアンプリチュードは相手の腰より高く持ち上げて180度以上回転させ、危険な角度でマットへ落とす豪快な投げに与えられる区分。規定では最も高い5点が付く。通常のリフトやローリングは4点または2点となり、技の高さや危険度によって差が付けられる。五輪や世界選手権でも一発逆転を生む場面が多く、上・下半身の強靭さと技術が問われる。
Q2 : 2021年の東京五輪で4大会連続、通算4個目の金メダルを手にし“史上最強”と称される130kg級のキューバ人レスラーは誰か?
ミハイン・ロペス・ヌニェスは2008北京、2012ロンドン、2016リオ、2021東京で計4つの金メダルを獲得し、グレコローマンのオリンピック最多金記録を樹立。190cm超の体格と卓越したバックアーチで他を圧倒し、国際大会での勝率は9割を超える。キューバのスポーツ英雄として国民から“エル・テラブル”と呼ばれ、同国のボクシング王者たちと並ぶ存在となっている。
Q3 : 世界選手権男子グレコローマンの通算金メダル獲得数が最も多い国はどこか?
ソビエト連邦時代から継続すると、ロシア系選手は世界選手権で200個前後の金メダルを獲得しており群を抜く。伝統的にサンボやクラシックスタイルの基盤が強く、重量級から軽量級まで層が厚い。旧ソ連解体後もロシアは毎年複数階級で頂点に立ち、個人技術の洗練と国内選考の厳しさが強さの源とされる。トルコやハンガリーも歴史的強豪だが総数では及ばない。
Q4 : 2018年以降の国際ルールで、グレコローマンの1試合は第1・第2ピリオドを合わせて何分の実質試合時間で構成されているか?
現在の競技時間は3分ピリオドを2本行い、間に30秒のインターバルが入る形式。したがって実質の試合時間は合計6分となる。過去には3ピリオド制や2分×3ピリオド制など幾度か変更があったが、2014年のルール改定で連続した6分制に戻された。試合が短いため序盤のパッシブや1点の価値が高く、戦術的な駆け引きが一層重要になっている。
Q5 : グレコローマンではどれがルールで禁止されている攻撃か?
グレコローマンは腰から下への攻撃や防御が一切禁止され、脚を使ったタックルやトリップは認められない。したがって代表的な脚攻撃であるレッグタックルは反則を取られる。胸より上を使うクラッチや後方へのスープレックス、転がして加点するロールなどは上半身主体の技として合法である点が特徴で、フリースタイルとの最大の相違点といえる。
Q6 : 東京2020オリンピック男子グレコローマン60kg級で金メダルを獲得した選手は?
大会は新型コロナの影響で2021年に行われたが、60kg級ではキューバの新鋭ルイス・オルタが決勝で日本の文田健一郎を下して優勝した。オルタは大胆なリフトを武器に初出場で金を獲得し、キューバにとっては同階級初の五輪金。世界王者経験者が集まる激戦階級を制した快挙であり、今後のグレコ界を牽引すると期待されている。
Q7 : 現在のオリンピックで男子グレコローマン最重量級として採用されている階級の上限体重は?
2018年以降、国際レスリング連盟はオリンピック実施階級を6つに整理し、その最重量が130kg級である。かつては120kg級だったが階級再編で10kg拡大された。130kgを超える体重の選手は出場できず、計量は試合前日に行われる。なおフリースタイルも同じ130kg上限だが、グレコは体重差を利用したリフト技が多く、重量級のダイナミックさが際立つ。
Q8 : 近代オリンピックでグレコローマンレスリングが最初に正式競技となった大会はどれか?
1896年の第1回アテネ大会では、体重無差別の“パンヘレニック・レスリング”としてグレコローマンが採用された。当時は階級制がなく、優勝者はドイツのカール・シューマン。1900年パリではレスリング自体が行われず、1904年セントルイスはフリースタイルのみ。1908年ロンドンで複数階級制が導入され今日の形へと近づいた。
Q9 : レフェリーが片方の選手に四つんばいの体勢を取らせて試合を再開する、グレコローマン特有の状況を何という?
パーテール・ポジションは“地面に伏せる”を意味するドイツ語が語源で、片膝・両肘をマットにつけた防御側と、その背後に攻撃側がつく構図を指す。パッシブ(消極的)やロールアウトなどで試合が切られると導入され、高得点のリフトやローリングが狙える。フリースタイルでは同名の状況が少なく、ショットクロックは30秒のアクティビティタイムを指す別規定である。
Q10 : スタンドで相手の胴を抱え、ブリッジしながら後方へ反り投げて大きな得点を狙う代表的な投げ技は?
スープレックスは相手の体を後方に抱え込み、背中越しに反り投げる高難度技で、成功すればグランドアンプリチュード認定で最大5点が与えられることもある。ダブルレッグは脚攻撃のためグレコでは禁止、ベリートゥベリーは類似だが胸を合わせて前方に投げる別技。チキンウィングは腕を極めるコントロールでありポイント価値が異なる。
まとめ
いかがでしたか? 今回はレスリング(グレコローマン)クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はレスリング(グレコローマン)クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。