ボッチャは、身体に制限のある選手が車いすに座ったまま楽しめるパラリンピック正式種目です。ジャックボールを中心に赤色と青色のボールを投げ合い、相手よりも自チームのボールがより近くなるよう競い合います。ルールは単純ながら奥深く、投球の正確性と戦略性が勝負を分ける重要な要素となっています。この記事では、ボッチャの基本ルールや用具、大会運営の仕組みなど、競技の理解を深めるためのクイズを10問ご紹介します。ボッチャの魅力を存分に感じていただければ幸いです。
Q1 : BC3クラスの選手が公式に使用できる補助具はどれか レーザーポインター ランプ(勾配具) 電動車椅子 キャスター付きテーブル
BC3クラスは四肢機能に著しい制限があり自力投球が困難な選手を対象とする。そのためランプと呼ばれる傾斜付きの投球補助具の使用が国際ルールで認められている。ランプは長さや角度を調整でき、ボールをレール上から転がして放つ。選手は頭や指でポインティングスティックを操作し、アシスタントに口頭で角度変更を指示する。一方、電動車椅子やレーザーポインターは位置調整や照準補助に用いてはいけない。アシスタントは選手の指示なしにランプに触れるとペナルティを科されるなど、厳格なルールで公平性が保たれている。
Q2 : ボッチャの国際統括団体として正しいものはどれか IBSA World ParaVolley BISFed IWBF
BISFed(Boccia International Sports Federation)は2013年に設立されたボッチャの国際統括団体で、パラリンピック競技としての規則制定や大会運営、国際ランキング管理を行っている。かつてはCPISRAが管轄していたが、競技人口の増加と専門性の高まりを受け独立。IBSAは視覚障害スポーツ、World ParaVolleyはパラバレーボール、IWBFは車いすバスケットボールの組織であり、ボッチャとは別競技の団体である。BISFedは加盟国連盟と協力し用具規格や審判資格制度を整備し、競技の一貫性と普及を推進している。
Q3 : 東京2020パラリンピックでボッチャ競技が実施された会場はどこか 幕張メッセ 国立代々木競技場 武蔵野の森総合スポーツプラザ 有明体操競技場
東京2020パラリンピックのボッチャは、有明体操競技場を会場として開催された。同施設は仮設構造ながら空調・照明・床面の平滑性などが競技仕様に合わせて設計され、コート12面を同時設営できる広さを有した。都心部に位置しバリアフリー動線が整備されたことで、車いす利用者や選手サポートスタッフの移動が円滑に行えた点が高く評価された。会期中は無観客開催となったが、会場内に高精細カメラやリプレイシステムを導入しオンライン観戦を強化。幕張メッセや代々木などは別競技に割り当てられたためボッチャでは使用されていない。
Q4 : 公式ルールで先攻(ジャック投入権)を決める方法はどれか コイントス じゃんけん リフティング対決 タイム抽選
試合開始前、主審はコイントスを行い表裏を当てた側がエンド1で赤青どちらを使用するかを選択する。選ばれなかった側がジャックを投じる先攻を担当するため、コイントスは配色と先攻の両方を左右する重要な手続きである。視覚障害のある選手にも分かるよう、硬貨を手の甲に載せる形で触覚確認を行う場合もある。じゃんけんは国内大会の親善試合などで採用されることがあるが公式国際ルールでは認められていない。先攻後攻は試合を通して交互に入れ替わるため、一度のコイントスで公平性が保たれる仕組みとなっている。
Q5 : 個人戦における1エンドあたりの持ち時間(投球クロック)は何分か 3分 4分 5分 6分
個人戦では各選手に4分の投球クロックが割り当てられ、ジャック投入から最後のボールが静止するまでの累積時間として計測される。時間管理により試合進行を円滑にし、長時間の戦術会議による遅延を防ぐ狙いがある。残り1分になると審判が口頭で告知し、ゼロになると即座にタイムバイオレーションが宣告され未投球のボールは無効になる。ペア戦は同じく4分だがチーム戦は5分に延長される。クロックは国際規格の大型タイマーで表示し、機械故障時は副審が手動で計時を行う。タイム管理が戦略に直結するため、選手は練習段階から秒単位でルーティンを最適化している。
Q6 : ボッチャでターゲットとして使われるジャックボールの公式な色はどれか 白 赤 青 黄色
ジャックボールは競技の中心となる目標球であり、赤青ボールのどちらがジャックに最も近づけるかを競う。国際ルールではジャックは白色と規定され、コート上での視認性を確保し誤認を防ぐため赤・青以外のはっきりした色が必要とされた経緯がある。大会では硬さ・重量・直径が事前に検査され、汚れや変色があると交換されるほど重要視される。ジャックは1エンドにつき基本1回しか投入できず、ファール時のみ再投入が許可される。白という共通規格があることで、どの国際大会でも同じ条件で競技が成立する。
Q7 : 個人戦およびペア戦で規定されるエンド数は何エンドか 2エンド 4エンド 6エンド 8エンド
ボッチャはエンド制で進行し、個人戦とペア戦では4エンド、チーム戦では6エンドと定められている。1エンドは野球のイニングに相当し、各エンドで赤青それぞれ6球ずつを投球して得点を競う。4エンド制にすることで試合時間が過度に延びるのを防ぎつつ、戦術的な駆け引きを十分に行える長さが確保されている。エンド間にはボール回収とスコア確認が行われ、タイブレークが必要な場合は追加エンドも実施される。国際ルールでは各エンドごとに持ち時間が管理され、スロープ使用クラスやアシスタントの有無によって計時方法が細かく定義される。
Q8 : ボッチャコートの長辺(奥行き)の公式長さは何メートルか 10.5m 11.5m 12.5m 13.5m
公式コートは長さ12.5m、幅6mの長方形で、これに両サイドラインやディスカーディングボックスなどが付随する。12.5mという距離は、車いす選手がジャックやアタックボールを十分コントロールできる現実的な距離と、施設設営上の妥当性を両立している。短すぎると投球技術が単調になり、長すぎると力だけが有利になるため、多くの試験を経て現在の規格に落ち着いた。床材はフラットで弾性が少ないビニールや木床が推奨され、数ミリの段差も競技性を損なうため事前にレベリング検査が行われる。
Q9 : BC1/BC2混成のチーム戦における1チームの選手人数は何人か 2人 4人 5人 3人
ボッチャではカテゴリー別に種目が分かれており、BC1/BC2混成のチーム戦は1チーム3人で編成される。3人制により各選手の特性を生かした戦術が可能で、車いすの配置や投球順を巡る戦略性が高まる。一方で4人以上になるとコート内が密になり動線確保が難しく、2人ではボール12球を時間内に投げ切る負担が大きくなる。3人という人数は競技性と公平性のバランスが取れており、6エンドを通じてメンバー交代が認められる点も特徴。各選手は最低1エンドで2球以上を担当する必要があり、役割分担が勝敗を左右する。
Q10 : 赤ボールと青ボールは各色何球ずつ使用するか 6球 4球 5球 8球
ボッチャでは赤6球、青6球の計12球を使用する。6球という球数は、ジャックを中心に形成されるヘッドを多面的に攻める戦術を可能にしつつ、持ち時間内に投げ終えられる上限として設定された。各色6球あることで、序盤に攻撃的な配置を行っても終盤に守備的ショットを残せるなど、エンドを通じた戦術の幅が広がる。ボールは合成皮革製で直径約8.5cm、重さは275g前後に統一され、公式試合では度重なる圧縮試験と計量が行われる。選手は硬さの異なるボールセットを用意し、エンドや床面状況に応じて使い分けるのが一般的である。
まとめ
いかがでしたか? 今回はボッチャクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回はボッチャクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。