車いすテニスはパラリンピックやグランドスラム大会でも注目を集める人気スポーツです。健常者テニスとは大きく異なるルールが設けられており、プレーヤーの機動力と技術の両立が求められます。バウンド数の特例やクアードクラスの存在など、車いすテニスならではの魅力的な要素が多数あります。本クイズでは、競技の歴史や国際ルール、有名選手などについて10問ご用意しました。車いすテニスの奥深さに迫る良い機会となれば幸いです。
Q1 : 車いすテニスの世界ランキングを管理し公式ルールを定めている国際組織はどこか。
車いすテニスの世界ランキングやルール策定を担うのは国際テニス連盟(ITF)である。ITFはパラリンピックだけでなくグランドスラムやワールドチームカップも統括し、年間約150大会で獲得したポイントからランキングを算出する。また用具規定や審判資格制度も整備し、競技の公平性を支えている。男子、女子、クアードのシングルスとダブルスの6部門がランキング対象。
Q2 : 国際ルールで使用が認められている車いすテニス用車いすの車輪の数は通常いくつか。
競技用車いすは俊敏な回転と安定性を両立させるため、メインの大車輪2つとキャスターを合わせた3輪型または4輪型が一般的である。国際ルールでは車輪数の上限は定められておらず、選手の好みやプレースタイルで選択できる。いずれのモデルも軽量なアルミやチタン合金製フレームと大きなキャンバー角を備え、急旋回でも転倒しにくい設計が特徴だ。
Q3 : 車いすテニスではストローク間にプレーヤーが車いすを推進できる回数にどのような規定があるか。
車いすテニスではプレーヤーがストロークとストロークの間にホイールを何度漕いでもよく、推進回数に上限はない。これは障害程度によるスピード差を補いラリーを途切れさせないための配慮である。もちろんボールは2バウンド以内に返さねばならず、足で地面を蹴る行為や手でコートを押す補助はルール違反となる。無制限の推進があるからこそダイナミックなコートカバーが可能となっている。
Q4 : ウィンブルドン選手権で車いすテニスのシングルス種目が初めて正式採用されたのは何年か。
ウィンブルドンでは2001年から車いすダブルスのエキシビションが行われていたが、シングルスが正式種目として採用されたのは2016年大会である。これにより全豪、全仏、全米に続きグランドスラム4大会すべてで車いすシングルスが実施されることになった。芝コート特有の低く滑るバウンドへの対応が求められ、選手はタイヤの空気圧やフレーム角度を調整して臨んでいる。
Q5 : 車いすテニスでは、ボールのバウンドに関して健常者テニスと異なる特別ルールが設けられている。正しいものを選べ。
車いすテニスでは健常者テニスと同じコートやネットを使うが、唯一大きく異なるのがバウンド規定である。プレーヤーは自陣でも相手陣でも2バウンドまで返球可能で、2バウンド目はアウトサイドラインの外であっても有効球と見做される。これにより機動力の差を補い、ラリーの継続性を確保している。逆に3バウンド目に触れた場合は失点になる。サーブやレシーブも同様で、この特例が試合全体に適用される。
Q6 : 車いすテニスがパラリンピックで正式にメダル競技となった最初の大会はどれか。
車いすテニスは1988年ソウル大会で公開競技として初登場したが、メダルが正式に授与される正式競技に昇格したのは1992年のバルセロナ大会である。この時男子シングルス・ダブルスと女子シングルス・ダブルスの計4種目が実施され、以降すべての夏季パラリンピックで行われている。正式競技化によって各国の強化体制や国際大会の整備が一気に進み、競技人口も急増した。
Q7 : 現在の4大大会(グランドスラム)で行われている車いすテニスの種目数(男女別シングルス・ダブルスとクアードを含む)はいくつか。
4大大会では現在、男子シングルス・男子ダブルス・女子シングルス・女子ダブルスに加えて、上肢にも障害をもつ選手が参加するクアードのシングルスとダブルスが行われている。したがって合計は6種目となる。2007年に全豪と全米でクアードが導入され、2019年からはウィンブルドンでもクアード部門が追加されて完全な6種目体制が整った。いずれもITFが統一規則を管理している。
Q8 : 2021年に車いすテニス史上初となるシングルスでの年間ゴールデンスラムを達成した選手は誰か。
オランダ出身のディーデ・デフロートは2021年に全豪、全仏、ウィンブルドン、全米の車いす女子シングルス4大会すべてを制覇し、さらに東京2020パラリンピック(開催は2021年)でも金メダルを獲得した。これは年間グランドスラムにパラリンピック制覇を加えた年間ゴールデンスラムであり、車いすテニスのシングルスでは史上初の快挙である。安定したフットワークと鋭い両手バックが武器。
Q9 : 車いすテニスの「クアード」クラスの選手に該当する条件はどれか。
車いすテニスにはオープンとクアードという2つのクラスがある。クアードクラスは下肢障害に加えて腕や手首、体幹など上肢機能にも一定の障害があり、ラケット操作が制限される選手が対象となる。ラケットを固定用バンドで手に結び付けたりテーピングでグリップを補強する場合も多い。下肢障害だけの選手は男女それぞれのオープンクラスに分類され、別々のトーナメントで競う。
Q10 : 車いすテニスの創始者として最も広く認められている人物は誰か。
車いすテニスは1976年、米国カリフォルニア州でスキー事故により車いす生活となったブラッド・パークスが友人のジェフ・ミネルと試行錯誤の末に考案したとされる。パークスは硬式テニスの技術が車いすでも再現できることを示し、1980年には初の全米選手権を開催。90年代にはITFと連携して国際ツアーを確立し、競技の国際化に大きく貢献した。
まとめ
いかがでしたか? 今回は車いすテニスクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は車いすテニスクイズを出題しました。
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次回のクイズもお楽しみに。