公立大学と私立大学の違いを問うクイズを10問用意しました。公立大学は地方公共団体が設置し、私立大学は学校法人が設置するなど、設置主体の違いから授業料、学生規模、地域連携の実態まで、両者には様々な差異があります。クイズ形式で確認しながら、公私立大学の特徴について理解を深めていきましょう。
Q1 : 学生数規模に関して一般的に当てはまる傾向はどれか?
総務省統計や大学基礎データを見ると、公立大学は設置自治体の財政負担を抑えるため定員を絞った小規模学部構成が主流で、学生数1000~5000人規模の大学が多数派です。対して私立大学には早稲田や近畿大学のように3万人規模の大規模総合大学が多く存在します。例外はあるものの、全体傾向としては私立のほうが規模が大きいと言えます。
Q2 : 私立大学の学長は主に何によって選任されるか?
私立大学は学校法人が設置主体であり、最高意思決定機関は理事会です。理事会が学長候補を選任し、評議員会の同意を経て任命する手続きが一般的です。公立大学では設置者である都道府県知事や市長が関与する場合がありますが、私立大学では法人内部で完結します。このガバナンス構造の差が大学の運営方針や意思決定速度にも影響を与えています。
Q3 : 私学助成金に関する説明として正しいものはどれか?
国の私学助成制度は、授業料依存度が高く財政基盤が脆弱になりがちな私立大学の教育水準を維持する目的で創設されました。私立大学は経常費補助金や施設整備補助金を受け取ることができます。一方、公立大学は地方公共団体が設置者であり、自治体の一般会計や公立大学法人の自己収入で運営されるため国の私学助成金の対象外です。国立大学とも制度が異なります。
Q4 : 大学入学共通テストの利用に関する説明で正しいものはどれか?
共通テスト(旧センター試験)は国公立大学入試の第一次選考として導入され、公立大学も国立大学と同様に原則として全受験生に課しています。私立大学は独自試験のみ、共通テスト併用、共通テスト利用入試など複数方式を自由に設定でき、義務ではありません。そのため公立は必須、私立は任意という選択肢2が正解です。他の選択肢は義務付けの有無を取り違えています。
Q5 : 学校教育法上の分類として正しい対応を示しているものはどれか?
学校教育法では大学の設置者を国、地方公共団体、学校法人の三類型に分けています。地方公共団体またはその設立した公立大学法人による大学が公立大学、学校法人による大学が私立大学です。国立大学は国立大学法人法で別枠とされます。したがって選択肢3が正しい対応であり、他の選択肢は設置主体を取り違えています。
Q6 : 科学研究費助成事業(科研費)の採択対象に関する説明で正しいものはどれか?
科研費は学術振興会が運営する競争的資金で、設置主体による制限は設けられていません。国立・公立・私立のいずれの大学に所属する研究者であっても、研究計画が審査を通過すれば採択されます。応募資格は研究者個人に与えられるため、大学の種類で差別的な取り扱いはありません。よって公立・私立どちらも応募可能とする選択肢4が正答です。
Q7 : 日本における大学の起源について正しい記述はどれか?
私立大学の多くは江戸末期の私塾や明治期の洋学塾に起源を持ち、慶應義塾や東京専門学校(現早稲田大学)が代表例です。公立大学は旧制商業学校や医学専門学校など地方自治体が設けた高等教育機関を母体として戦後に大学へ昇格したケースが多く、両者の成立背景は大きく異なります。したがって出自の違いを説明している選択肢1が正解です。
Q8 : 地域連携に関する説明として最も適切なのはどれか?
公立大学は設置主体である地方公共団体の政策課題に直結した研究や人材育成を担う役割を明確に掲げており、医療系学部の設置や地域企業との共同研究、公開講座など多様な地域連携を実施しています。私立大学も社会貢献への期待の高まりから自治体や企業と包括協定を結ぶ事例が増えていますが、法的義務ではありません。従って両者の現状を的確に示す選択肢2が最も適切です。
Q9 : 公立大学と私立大学の設置主体について正しいのはどれか?
公立大学は都道府県や市町村などの地方公共団体、またはそれらが設立した公立大学法人が設置主体になります。一方、私立大学は非営利の学校法人が私財や寄付金を基盤に設立する形態です。設置主体が異なることで財源、学長任命方法、授業料設定の自由度など多方面に差が生じます。なお国が設置するのは国立大学であり、公立・私立とは別区分です。
Q10 : 日本の四年制大学における年間授業料の平均額として最も近い組み合わせはどれか?
文部科学省の統計によると国・公立大学の標準授業料はおおむね53万5800円で、公立大学も条例によりほぼ同水準です。私立大学は文系で平均約90万円、理系では100万円を超える場合もあります。入学金や施設費を含めると負担差はさらに開きますが、授業料だけを比較すると選択肢2が実態に最も近い数字です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は公立大学と私立大学の違いクイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は公立大学と私立大学の違いクイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。