春が近づくとともに、色鮮やかな花々が徐々に咲き始めます。この季節、フラワーラバーなら誰もが知る定番の花から、意外な歴史や特徴を持つ花まで、さまざまな魅力に出会えるはずです。この特集では、花の知識が深まる簡単な花クイズを10問ご用意しました。花の原産地や象徴的な意味、アレルギーとの関係など、意外な事実に迫ります。園芸初心者からベテランまで、花の魅力を再発見できる内容となっています。花に詳しくなりたい方は、ぜひこのクイズにチャレンジしてみてください。
Q1 : 香水『シャネルNo.5』のフローラルノートの主原料として最も重要な花は? ジャスミン スズラン バイオレット カメリア
シャネルNo.5は1921年に誕生した歴史的名香で、その豊かなフローラルブーケを支えているのが南仏グラース産のジャスミン絶対油です。1リットルの精油を得るのに約3トンもの花が必要で、甘く官能的な香りがアルデヒド類と混ざり合うことで独自の雰囲気を生み出します。スズランやバイオレットも香料に使われますが、No.5では補助的役割です。カメリア(椿)はブランドのモチーフですが香りが弱く、主要原料には採用されていません。
Q2 : 英語圏で黄色いバラが象徴するとされるものは? 友情 情熱的な愛 嫉妬 哀悼
バラは色によって花言葉が大きく異なり、英語圏ではYellow RoseがFriendship(友情)やJoy(喜び)を意味します。19世紀に中近東原産の黄色品種が欧州で改良され、温かく明るい色調が親しみや祝福を連想させたことが背景です。赤は情熱的な愛、白は純潔や哀悼、緑や黒は希少性ゆえに独自の意味を持ちます。黄色いバラは恋愛感情を示さずに感謝や労いを伝えられるため、ビジネスや友人間のギフトとしても重宝されています。
Q3 : 日本で花粉症患者数が最も多い原因となる花粉を飛ばす植物は? スギ ヒノキ ブタクサ カエデ
日本の花粉症患者のおよそ70%がスギ花粉に反応するとされます。戦後の拡大造林政策でスギ人工林が急増し、樹齢30年以上になると雄花が大量の花粉を放出します。ヒノキも春後半に飛散しますが総量はスギより少なく、ブタクサは秋に飛ぶ雑草花粉で地域限定です。カエデは風媒花でも花粉量が少ないため大規模なアレルゲンにはなりません。粒径約30マイクロメートルのスギ花粉は鼻粘膜に付着しやすく、目や喉にも症状を引き起こします。
Q4 : 世界で最も大きな単一の花を咲かせる植物は? ラフレシア ショクダイオオコンニャク バオバブ ジャイアント・ウォーターリリー
ラフレシア・アーノルディイはインドネシア・スマトラ島を中心に分布する寄生植物で、直径1メートル以上、重さ10キログラムを超える巨大な花を咲かせます。葉や茎を持たずブドウ科の蔓に内部寄生し、開花時にのみ地表に赤褐色の肉質花を出現させます。腐臭を放ちハエを誘うことで受粉します。ショクダイオオコンニャクはさらに高い花序を作りますが複数の小花の集合体で、単一花としての世界最大はラフレシアという点が学術的にも認められています。
Q5 : 園芸で『プリムラ』と呼ばれる花の一般的な和名は? サクラソウ ユキワリソウ ベニバナ フウリンソウ
プリムラはラテン語で最初を意味するプリムスに由来し、早春にいち早く咲くことから命名されました。日本ではPrimula sieboldiiなどを総称してサクラソウと呼び、江戸時代には武士や町人が品種改良に熱中して品評会を開催しました。花弁の切れ込みや覆輪模様など多彩な園芸系統が存在します。ユキワリソウはキンポウゲ科、ベニバナはキク科、フウリンソウはカンパニュラ属でいずれもプリムラではありません。可憐な姿から春の使者として親しまれています。
Q6 : 高価な香辛料サフランはどの花の雌しべから作られる? クロッカス ラベンダー カンナ ヒヤシンス
サフランはクロッカス属の植物Crocus sativusの雌しべの柱頭を乾燥させたものです。1輪の花から取れる柱頭はわずか3本で、しかも手作業での収穫が必要なため世界で最も高価な香辛料の一つといわれます。ラベンダーやヒヤシンスは精油や香料として用いられますが、サフラン特有の色と香りの成分クロシンやサフラナールを含むのはクロッカスのみです。
Q7 : アジサイの花色が青から赤へと変化する主な要因は? 土壌のpH 日照時間 風向き 標高
アジサイの青紫や赤紫といった花色は、実際には萼片中のアントシアニン色素が土壌中のアルミニウムイオンとどの程度結合するかで決まります。酸性土壌ではアルミニウムが溶出しやすく、青系統の色が強まります。逆にアルカリ性土壌ではアルミニウムの吸収が抑えられ、赤系統になります。園芸ではピートモスで酸性化したり石灰でアルカリ化したりして色を調節することが可能で、日照や標高よりpHが支配的な因子です。
Q8 : 国際女性デー(3月8日)の象徴として贈られる花は? ミモザ バラ カーネーション ユリ
国際女性デーは1900年代初頭の労働運動を起源とし、イタリアではFesta della Donnaとして祝われます。戦後のローマの女性団体が、季節の花が少ない早春に大量に入手できる鮮やかな黄色のミモザをシンボルフラワーに選定しました。黄色は太陽やエネルギーを連想させ、女性の勇気と連帯を表現します。バラやカーネーションも贈答用として人気ですが、女性デー固有の象徴花はミモザであり、ユリは聖母信仰の純潔の象徴として別の文脈で語られます。
Q9 : 桜と並び日本の国花とされるのは次のうちどれ? 菊 梅 桃 朝顔
日本では法令で厳密に国花を定めていませんが、内外の資料や慣習上、桜と菊が二大国花とみなされています。菊は皇室の紋章である十六弁八重表菊紋に用いられ、明治時代以降は勲章や旅券にも採用されました。桜が庶民文化を象徴するのに対し、菊は国家と皇室の格式を示す花として位置付けられます。梅や桃も古くから親しまれていますが、国花としての公式・慣習的な扱いは菊ほど確立していません。
Q10 : チューリップの原産地とされる国はどこ? トルコ オランダ 日本 ブラジル
チューリップはオランダのイメージが強いものの、原産地は現在のトルコを含む中央アジアからアナトリア地方とされています。16世紀にオスマン帝国から球根がヨーロッパへ渡り、オランダで品種改良と商業栽培が発展しました。17世紀にはチューリップ・バブルと呼ばれる投機熱も発生し、花=オランダという印象が定着しましたが、歴史的起源はトルコにある点が重要です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は簡単な花クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は簡単な花クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。