日本の仏教文化を象徴する古代の仏像群。時代を経て現在も多くの人々を魅了し続けている、その歴史と意義を探るべく、「仏像クイズ」をお届けします。日本最古の木造仏像から、国宝の大仏、優雅な半跏思惟像、密教の世界観を表す仏像など、仏教美術の傑作をたどる全10問。仏像に隠された知られざる魅力に迫ります。
Q1 : 三十三間堂の千手観音像の特徴となる手は何本とされるか?
三十三間堂の本尊、千手観音立像には「千手」と名は付されるものの、実際には基本とする手は40本で、中央の手とあわせて42本の手が彫られています。それぞれの手は多くの人々を救う功徳を象徴し、千本の意味合いが込められています。また、同寺には千体もの千手観音立像が安置されています。
Q2 : 鎌倉時代を代表する仏師運慶によって造られた像として、正しいものはどれか?
無著・世親像は、鎌倉時代の代表的仏師である運慶の最高傑作の一つで、興福寺北円堂に安置されています。リアルな表現、動きのある造形が特徴で、鎌倉時代仏像の写実性・力強さを伝えています。
Q3 : 平等院鳳凰堂の本尊として安置されている仏像は何か?
京都・宇治にある平等院鳳凰堂の本尊は「阿弥陀如来坐像」で、仏師・定朝作です。平安時代の浄土信仰を象徴する傑作で、極楽浄土の様子を再現した華やかな内陣とともに日本美術史を代表する作品です。
Q4 : 法隆寺金堂釈迦三尊像の作者とされる仏師は誰か?
法隆寺金堂釈迦三尊像は日本彫刻史で重要な位置を占める仏像で、その作者は飛鳥時代の仏師「鞍作鳥(くらつくりのとり)」です。彼は仏教伝来とともに渡来系の技術を発展させ、日本最初期の本格的な仏像を多く手がけました。
Q5 : 薬師寺東塔の「病を治す仏」とされる本尊はどれ?
薬師寺の本尊は薬師如来像であり、「医薬の仏」「除病の仏」として信仰されてきました。薬壺を持つ姿が特徴で、多くの人々の病気平癒や健康を祈願して参拝されています。薬師三尊として脇侍に日光・月光菩薩を従えています。
Q6 : 東寺講堂に安置されている重要な密教仏群で、中心となる仏像はどれか?
京都・東寺講堂の立体曼荼羅仏群の中心は大日如来像です。真言密教において宇宙の根本仏とされ、東寺では密教の世界観を象徴する仏像配置になっています。空海によってこの曼荼羅配置が導入され、日本密教彫刻の頂点と評価されています。
Q7 : 国宝である興福寺の阿修羅像は、何本の顔と腕を持つ像か?
興福寺阿修羅像は、3つの顔と6本の腕をもつ八部衆像の一つで、奈良時代につくられた日本を代表する仏像彫刻です。複数の顔と腕でさまざまな感情や力を表しており、その神秘的な造形美から多くの人々を魅了しています。
Q8 : 優美な半跏思惟像として有名な像はどれか?
京都・広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像は、『半跏思惟像』の代表作として世界的に有名です。弥勒菩薩が未来仏として現世への思索を巡らせている様子を表現しており、朝鮮半島由来の技法が色濃く見られる優雅で繊細な作品です。
Q9 : 奈良の東大寺に安置されている大仏の正式名称はどれ?
東大寺大仏は正式には「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」と呼ばれます。盧舎那仏は仏教において宇宙の真理を表す仏で、大乗仏教の重要な存在です。奈良の大仏(東大寺盧舎那仏像)は天平時代に造立され、日本の仏教美術を代表する国宝です。
Q10 : 日本最古の木造仏像として知られる飛鳥寺の本尊は何という仏像か?
飛鳥寺(法興寺)は日本で最初に建立された本格的な寺院であり、その本尊である釈迦如来像は日本最古の木造仏像とされています。奈良県明日香村に現存し、飛鳥時代、仏教文化の流入と共に造立された記念碑的仏像です。仏師鞍作鳥の作と伝えられており、日本の仏像史の原点ともいえる存在です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は仏像クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は仏像クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。