語り継がれる古の言葉たち ~昔の言葉クイズにチャレンジ!~
日本の語り伝統は実に古く、時代とともに言葉の意味や用法が変化してきました。『徒然草』や『枕草子』などの古典文学に登場する言葉には、当時の人々の感性や価値観が凝縮されています。この記事では、そうした懐かしの言葉のクイズに挑戦していただきます。語源や変遷を知ることで、日本語の奥深さを探ってみましょう。古典的な風情を感じながら、時代を超えた言葉の魅力を感じていただければ幸いです。
Q1 : 「もののあはれ」とは何を表した言葉ですか?
『もののあはれ』は、平安時代から使われた言葉で、人生や自然、ものごとのはかなさ、移ろいゆく無常への感動や情緒、趣を表す日本独特の美学です。とりわけ『源氏物語』で多用され、後の日本文学や美意識に深く影響を与えました。ただ単に「もの」や「機械」に関する表現ではなく、感受性豊かな情緒、しみじみとした感動を指します。
Q2 : 「あさまし」とは現代語でどんな意味ですか?
『あさまし』という古語は、「驚きあきれるほど意外だ」「意外で信じがたいほどだ」という意味を持っていました。現代語の「あさ(朝)」とは無関係です。主にマイナスの出来事に対して、思いもよらない、信じられないといった感情を強調する表現として用いられました。古典文学でも、非常に意外な情景や出来事を表すのに使われます。
Q3 : 「文(ふみ)」は、昔どのような意味で用いられていましたか?
『文(ふみ)』は、古語で「手紙」や「書物全般」を指しましたが、特に平安時代の『源氏物語』などでは「手紙」という意味合いで多用されました。恋人や知人のもとに文を交わすという描写も多く、手紙文化が発展した時代の象徴的な言葉です。現代の「文書」「文章」とはニュアンスが違い、主に個人的なやりとりを表しました。
Q4 : 「草鞋を脱ぐ」の意味として正しいものはどれ?
『草鞋(わらじ)を脱ぐ』は、旅先などの滞在先で長居したり、落ち着いて暮らすことや、それまでの旅を終えることを指す言葉です。『草鞋』は昔の旅人が履いた履物で、旅を終えてそれを脱ぐ、つまりしばらくその地に腰を落ち着けるという意味です。転職や出発ではなく、いったん落ち着くことを表します。
Q5 : 「いとおかし」という表現の現代語訳として最も近いのはどれ?
『いとおかし』は『枕草子』などで多用された古語表現で、現在の意味で言うと「非常に趣がある、風情がある、おもしろい」という意味に当たります。当時の貴族階級の感性を表現する語で、単に面白いというだけでなく、雅やかで風流な印象を与えるものに使われました。現代の日常会話の意味とは異なりますので注意が必要です。
Q6 : 「やんごとない」とは、どんな意味の形容詞でしょうか?
『やんごとない』は、平安・鎌倉時代など古語で「身分が高い」「格別である」「大切である」という意味を持ちます。主に貴族や皇族など高貴な存在、あるいは大切な物事や出来事にも用いられました。ドラマや古典文学に登場する際、非常に高貴な人物や特別に重んずる事項を形容するときに使われます。
Q7 : 「まろ」とは、誰が使った一人称でしょうか?
『まろ』は、平安時代から鎌倉時代にかけて、主に貴族階級の男性が用いた一人称です。現代では古めかしい言い方として知られていますが、当時は政治や宮中の場で、自分のことを謙遜しつつも格式を保った表現のひとつでした。身分の高い人が使うことで敬意や品格を示していました。農民や庶民が用いることはまれでした。
Q8 : 「うつけ者」とは、どういう意味でしょうか?
『うつけ者』とは、昔の日本語で「愚か者」「常識外れの人」を意味します。戦国時代には、織田信長が若い頃に「うつけ者」と呼ばれるほど、奇抜な行動や型破りな言動をしていたことで有名です。しかし、単なる「大ばか者」というよりも、「常人には理解できない破天荒な人」というニュアンスも含まれていました。
Q9 : 「大化の改新」は何年に起こりましたか?
『大化の改新』は、日本の歴史において、天智天皇や中大兄皇子、中臣鎌足らによって進められた政治改革です。645年、蘇我氏の独裁を終わらせたクーデターののちに始まりました。中央集権化を目指し、戸籍や土地制度の整備などが行われ、日本の律令国家形成の礎となりました。年号「大化」もこの時にはじめて使われ、日本最初の元号とされます。
Q10 : 「徒然草」とはどのような書物ですか?
『徒然草』(つれづれぐさ)は、鎌倉時代末期の随筆文学で、吉田兼好によって書かれたものです。彼の日常の生活や考え、当時の社会の観察、無常観や人生観などが短い段落で綴られています。詩や歌を中心とした作品ではなく、体験や思索を自由に述べる随筆に分類されます。日本三大随筆の一つとされ、『枕草子』『方丈記』と並び称される名作です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は昔の言葉クイズをお送りしました。
皆さんは何問正解できましたか?
今回は昔の言葉クイズを出題しました。
ぜひ、ほかのクイズにも挑戦してみてください!
次回のクイズもお楽しみに。